Dr. Jason's blog

IT, Engineering, Energy, Environment and Management

環境安全工学の講義のポイント

2007-01-28 | Mech Eng
 某大学で講じている、「環境安全工学」の、期末試験の準備中。試験は、所謂「持ち込み可」で、記述式の問題とする予定。
 
 改めて講義を振り返ってみると、以下ようなことが主なポイントだったと思う。


1. 安全についての考え方
 安全の概念やイメージについて、日本と欧米の違いについて、解説した。また、日本の安全に対するアプローチの弱点として指摘されていること、さらに、安全に関する日本の官僚の問題点等について、解説した。
 システムの事故や災害の確率とパターンについて、解説した。

2. 安全設計と信頼性工学
 安全設計について、おおまかに解説した。
 信頼性工学について、おおまかに解説した。

3. 地球環境問題
 10個の主な地球環境問題をあげ、それらについて、おおまかに解説した。
 環境安全の中で特に注目される4つの領域を列挙し、それらについて懸念される主な問題について、解説した。

4. 化学物質と環境安全
 人間が工業的に作り出した様々な化学物質が、生物の活動に悪影響を与えるのは何故か?生物の活動を化学的プロセスの視点で捉えて化学物質の影響を、解説した。
 環境に悪影響を与える、代表的な化学物質について、解説した。

5. ヒューマン・ファクター
 安全工学上のヒューマン・ファクターについて、解説した。
 ヒューマン・エラーについて、例を挙げ、解説した。

6. 巨大システム
 巨大システムの安全対策は何故難しいのか、巨大システムの事故の例を含め、問題点や対策について、解説した。

7. 交通システム
 鉄道、特に新幹線の安全上の課題を説明し、新幹線の安全性向上のための方式、方法などを、解説した。
 自動車による交通の安全上の問題を説明し、交通事故を減らすための、方法、方式などを、解説した。



 さて、どんな試験問題にするかなぁ...

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冬の読書月間 様々な「安全」に関する参考書

2007-01-07 | Mech Eng
 先月の、某大学での「環境安全工学」の最後の講義で、「冬休み読書ガイド」として参考文献を紹介した。その一部は、講義の中で紹介したものである。

 どれも、広い意味での様々な安全についての参考書として、一般にもオススメできる本だと思うので、あらためて以下に紹介する。


安全工学、リスクアセスメント入門
よくわかるリスクアセスメント―事故未然防止の技術
向殿 政男
中央労働災害防止協会

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スペースシャトル事故の教訓、技術と組織の問題についての入門
衝撃のスペースシャトル事故調査報告―NASAは組織文化を変えられるか
沢岡 昭
中央労働災害防止協会

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ヒューマン・ファクターによる事故防止についての入門
「信じられないミス」はなぜ起こる―ヒューマン・ファクターの分析
黒田 勲
中央労働災害防止協会

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航空機を中心とした巨大技術のヒューマンエラー問題についての入門
機長が語るヒューマン・エラーの真実
杉江 弘
ソフトバンククリエイティブ

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組織による失敗、事故の問題についての入門
組織行動の「まずい!!」学―どうして失敗が繰り返されるのか
樋口晴彦
祥伝社

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組織事故としての医療事故の問題についての入門
医療事故―知っておきたい実情と問題点
押田 茂実
祥伝社

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安全と安心の科学入門
安全と安心の科学
村上陽一郎
集英社

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環境問題の事例と失敗から学ぶ、欧州環境庁の報告書
レイト・レッスンズ―14の事例から学ぶ予防原則
欧州環境庁(著), 松崎早苗, 安間武, 水野 子, 山室真澄(訳)
七つ森書館

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 「環境安全工学」の試験は、教科書、参考書持ち込み可で記述式で行う。
 これらの参考書を全部を購入、読破し、試験に持参すれば、きっと良いことがあるだろう。
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