Dr. Jason's blog

IT, Engineering, Energy, Environment and Management

Jason's Library 我々日本人はどこから来たのか

2005-05-09 | Weblog
 連休中に読んだ本の中から,もう一冊.
 本書も「DNAからみた日本人」というタイトルが気になって,息抜きのつもりで買った本だったが,とても面白かった.また勉強になった.

 筆者の 斉藤成也先生は,遺伝子的な人類学研究の専門家である.

 DNAの復習から,世界レベルでのヒトの系譜の遺伝子的考察,日本人の遺伝子的考察,骨の形態の分類,日本語についての考察と,盛りだくさんな内容である.
 本文中でも,どの知見や発見が誰によるものなのかを明記されていたり,コラムで尊敬する先生方を紹介したりしていているのがとても良い.また,索引や,参考文献のリストも充実している.
 縦書き200ページ強の新書だが,生物を勉強してい読者にはちょっと難しいかもしれない.

 生物としてのヒト,日本人の系譜に興味のある,すべての方にオススメの一冊.



DNAから見た日本人

筑摩書房

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尖閣諸島

2005-05-05 | Weblog
 きさらぎけいすけ氏のblogの 5/4の記事は尖閣諸島の話題 であった.
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「漁船なら尖閣諸島まで行く事は可能だが、上陸すれば、軽犯罪法違反になる。尖閣諸島は石垣市登野城であるが、現在は、国がお金を払って借りており、上陸禁止にしているので、無断に上陸すると軽犯罪法に触れる事になる」
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 恥ずかしながら,不勉強で,これは,全く初耳であった.
 そこで,少し google で検索してみたところ, Yellow Hiro's TOPIC No.2-94 尖閣諸島(中国名・釣魚島)問題 というWebページをみつけた.

 これによると,政府による借り上げは2003年から行われている.
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2003年01月01日 Yomiuri On-Line
 日本固有の領土にもかかわらず、中国、台湾が領有権を主張している沖縄・尖閣諸島をめぐり、日本政府が同諸島最大の「魚釣(うおつり)島」など3島の民有地を年間約2200万円で借り上げていたことが分かった。

 昨年10月に賃借権を登記しており、3島の転売に歯止めをかけ、第三者の上陸を阻止するなど、国として領土を安定的に管理しようとする意図があるとみられる。領土問題で国が民有地を借り上げるケースは過去に例がない。国の管理強化策は、尖閣問題に毅然(きぜん)と対応していこうとする政府の姿勢を示すものと言えそうだ。
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 また,灯台については,以下のような経緯で国の所有となったらしい.
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2005/02/09 The Sankei Shimbun

 細田博之官房長官は9日午後の記者会見で、沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島(中国名・釣魚島)に日本の政治団体が建設した灯台について、所有者が所有権を放棄したため国有財産とし、同日から海上保安庁が保守、管理すると発表した。

 細田氏は灯台が船舶の安全航行に役立っている現状を指摘し「機能を維持することが適当だと判断した」と述べた。その上で「尖閣諸島が日本固有の領土であることは歴史的にも国際法上も疑いはない。まったく問題はない」と強調した。

 灯台は日本の政治団体が設置、石垣市の漁業者が形式上の所有者となっていた。細田氏は魚釣島が本来、上陸禁止になっていることもあって所有者側から「保守、管理は国でやってほしい」と申し出があったと明らかにした。ただ所有権放棄の詳細な経緯について公表は控えた。
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 それにしても,普段「歴史」についてウルサい,中国や台湾だが,日本が1895年から領土としていいる島について,100年近くたってからとやかくいってくるのは,いかがなものだろうか?
 尖閣諸島は,第二次世界大戦後,米国の管理下におかれ,72年の沖縄返還に伴い日本に返還された.またその返還は,国連で問題となっていないようだ.このことが,尖閣諸島が,戦前も戦後,沖縄返還後も日本の領土であることを歴史的に示しているとは考えないらしい.

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働け!学べ!三十路主婦

2005-05-02 | Weblog
 ある知人とのメールのやりとりで,「キャリアデザインについての,女性の視点」ということが話題になった.
 そこで,だれかblog でそのような話題の記事を書いていないかなぁ?とおもって,ちょっと検索したところ,ちょっと参考になりそうな blog を見つけた.
「キャリアカウンセラーであり、産業カウンセラーである、三十路のサラリーウーマン。日々感じたことを徒然なるままに。」 という blog だ.
 タイトルどおり,ご本人も,日常の仕事の合間に, グロービスのマネジメントスクール で,クリティカルシンキングのコースで勉強したり,「第2種衛生管理者」の資格をとったりしている.出産や産休復帰支援等についてとりあげていのは,もちろんだが,「キャリア女性にお勧めの靴」などの記事もある.やはり,このような女性の視点からの情報をみると,普段自分が,「男性の理論」でものごとを見ていることがよくわかる.

 3/8の記事に「キャリア派女性動く!~上京転職」というのがある.
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...私の友人は、私の上京転職成功を見届けた後、後を追って北関東の田舎から上京した。しかし、仕事もなかなか決まらず、やっと得た派遣の仕事も途中で断念した。ただ親元を離れたいという理由で順調に行くほど、上京転職は甘くない。企業が30歳過ぎの女性を採用するという事は、その女性の出産や育児でのキャリアの中断のリスクも負担するという事だ。その負担に見合う人材であるかどうかは、かなり厳しい目で見られている。その厳しい目に受入れられるだけの“エンプロイヤビリティー”が必要なのだ。自己研鑽。それを怠らない女性に対し、上京転職は大きなチャンスである。
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 こういうところで,「出産や育児でのキャリアの中断のリスクも負担する」とはっきり書けるのは,やはり,女性のキャリアカウンセラーであるからだろう.

 地方からでてきて,東京で転職するというのがどれほど大変かは,大人になってからずっと首都圏にいる者には実感できない色々な苦労があると思う.女性の場合は,男性よりもさらに,色々とありそうだ.

 「自己研鑽」については,すべてのビジネスパースン必要不可欠なことだと思う.
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情報通信政策フォーラム(ICPF)セミナー第2回 の お知らせ

2005-04-23 | Weblog
  情報通信政策フォーラム から,次回のセミナーのお知らせです.

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情報通信政策フォーラム(ICPF)セミナー第2回
「ハードディスク録画サービスと著作権」

昨年10月、「録画ネット」という会社に業務停止を命じる仮処分が東京地裁で言
い渡されました。この会社は海外在住の日本人向けに、日本のテレビ番組を録画
できるパソコンを売り、それを自社内に置いて海外から操作できるようにする
「ハウジング・サービス」を行っていたのですが、それに対してNHKと在京キー
局5社が、サービスの差し止めを求め、裁判所が認めたのです。

録画ネットのユーザーは、わずか250人。こんな「すきま商売」をテレビ局がそ
ろって訴えるのは、同様の録画代行サービスが国内でも広がることを恐れている
ためです。しかし業者は、インターネット経由で録画の操作をしているのはユー
ザーであり、著作権は侵害していないと主張しています。

ハードディスクとブロードバンドが普及した今日、それを利用した便利なサービ
スが登場していますが、著作権上の紛争も引き起こしています。どこまでが合法
なのか、また制度を見直す必要はないのか、いくつかのケースをもとに考えます。

講師:原田昌信(エフエービジョン取締役)
モデレーター:真野浩(ルート社長)

日時:5月19日19:00~21:00
場所:東洋大学白山キャンパス 5号館5202教室
東京都文京区白山5-28-20
   地下鉄三田線「白山」駅から徒歩5分
   地下鉄南北線「本駒込」駅から徒歩5分
   地下鉄千代田線「千駄木」駅から徒歩15分
入場料:2000円
    ICPF会員は無料(会場で入会できます)

申し込みはinfo@icpf.jpまで電子メールで。
くわしいことは、ホームページをご覧ください:http://www.icpf.jp/
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Jason's Library  リー・リトナー OVERTIME  30年の蓄積と若手との競演

2005-04-11 | Weblog
  リー・リトナー(Lee Ritenour) は,1976年にレコードデビューして以来,ジャズを中心に幅広く活躍している30年のベテラン・ギタリストである.私も彼の音楽を聴くようになってからもう28-29年になる.

 このDVDは,リー・リトナーが,昔の仲間と,今の自分のバンドメンバー,それにゲストを加えて収録した,特別なスタジオ・ライブセッションである.アーティストは,お互いに顔をみるように配置されて,観客はその周りにいる.カメラワークもアーティストの手元がよく見えるように工夫されている.
 参加アーティストは,リー(g, eg, arrange)の他,御大デイヴ・グルーシン(p, arrange)をはじめ,アレックス・アクーニャ(perc),クリス・ボッティ(tp),デイヴ・カーペンター(ab),メルヴィン・デイヴィス(eb),バーバビー・フィンチ(key),ステーィヴ・フォアマン(perc),グラディ・ハレル(vo),ケニヤ・ハザウェイ(vo),アンソニー・ジャクソン(b),イヴァン・リンス(vo,p),エリック・マリエンサル(ts,as,f),ハービー・メイソン(ds),パトリース・ラッシェン(p),オスカー・シートン(ds),アーニー・ワッツ(ts,as)と豪華メンバー.
 リズム隊は,ベテランのメイソン,ジャクソンも凄いが,現在のリトナーバンドのシートン,デイヴィスも要注目.ダニーハザウェイの娘ケニヤ・ハザウェイ(レイラの妹)は歌も曲も素敵.

 リトナーを知っている人はもちろん,Jazz,フュージョン,ブラジルの音楽を好きな人,ギターやベースを演奏する人に広くオススメの一枚.


アンソロジー・ライヴ~ジェントル・ソウツ・リユニオン

ビデオアーツ・ミュージック

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理系 vs 文系はもう古いけど,理系生活のススメ

2005-04-03 | Weblog
 知人のblogの,「政策を担う人達にも理系のセンスを望みたい」 という記事の中の議論で,「日本の官僚は法学部出身者が多く、また法学部以外でもいわゆる文系の卒業者だ。日本の政策の随所に理系には理解できない非合理や近視眼的な政策が通ってしまう原因のひとつが、このような理系文系分離教育の違いではないだろうか。」という記述があった.全くそのとおりだと思う.

 先に紹介したシンポジウムの案内によると,日本では「化学物質過敏症」 が正式に病気として認定されていないらしいので,関係官庁の官僚の方々には,是非少し,化学,生物学,医学,環境学の入門編を勉強しなおしてもらう必要がありそうだ.
 「理系,文系」という分け方そのものがすでに,「世の中の仕組み」にあっていないのではないかと思う.今日,ほとんどの最先端の分野では,ビジネでも研究でも「複合領域的」あるいは「学際的」な知識やアプローチが必要である.

 私自身は,少なくとも高校の成績でいえば,完全な「文系」の人だった.クラブは,マン研と美術部で,現代国語,政治経済,倫理社会等は学年全体でも良い成績だった.物理,化学,生物はまぁ良い方だったが,英語と数学は赤点連発だった.いまだに,高校時代の友人の何人かは,英数が赤点で,「文系的」だった私が,工学部で大学院に進み,外資系のコンピュータやソフトウェアの会社で仕事をし,工学博士だというと,納得がいかないらしい.

 さて,最近出たアエラの別冊(2005.4.5号), AERA SCIENSE 理系生活のススメ は,なかなか興味深い記事が多い.
 養老孟司先生のインタビューの中に「科学はいまや社会活動の一部になっていて,日本の社会のありかたそのものが,日本の科学のありかたを決めています.」というくだりがあった.政治家や官僚の「科学技術不認識症候群」や環境問題,エネルギー問題等をみると「日本の科学や工学のありかたが,いまの日本の様々な社会的問題を作りだしている」とも云えるのではないかと思う.
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もし,戦時中に日本も原爆の開発に成功していたら...

2005-03-31 | Weblog
 3/29のテレビのニュース番組で,ラスベガスにある 原爆博物館(ATOMIC TESTING MUSEUM) についてのコーナーがあった.元新聞記者で,海外特派員でもあった,メインキャスターの主旨は,「米国民の視点では,核兵器に関わる歴史的な事実を展示するだけでなく,原爆実験について,賛成派,反対派について両方の意見がみられるようになっていることが,好感をもって受け止められているが,そこには核兵器の被害者(ここでは被爆国日本)の視点が欠けている.」というものだった.この番組をみて,ちょっと違和感を感じた.

 ここは,ちょっと別の視点で考えてみよう.
 日本でも,1935~40年ごろから, 仁科芳雄博士 率いる,理化学研究所の仁科研や,京都大学の荒勝研において,量子力学の研究されていた.それらの研究を背景として,軍部でも 原爆製造計画 が進められていた.
 米国が戦時中に原爆を完成できたのは,原材料,設備面の充実だけでなく,ヨーロッパからの多くのユダヤ系亡命科学者の貢献が大であった.それに対して我国では,ウラン鉱石の入手,研究設備,研究者の層の厚み,研究者同士の情報交換等の面で遅れており,その開発は間に合わなかった.
 そして,結果的に,米国は戦時中に原爆を完成し実戦で使用した.歴史的にみれば,長崎,広島への投下だけが,実戦での大気中の核爆弾使用例となった.

 「歴史にifは禁物」というが,もし,仁科研でも原爆の開発に成功していたら,我々の祖父の世代の先人達は,その実戦での使用を思いとどまっただろうか?誤解をおそれずに言えば,多少のリスクや事後の影響への科学的な不安があろうとも,もし原爆が出来ていれば,日本の軍部あるいは政府も,きっと原爆を実戦に供し,米英軍あるいは,中国軍に対して使用していたと思う.
 神経ガス,細菌兵器,人間魚雷,神風特攻と,様々な「非人道的」な兵器や作戦を使った参謀達が,原爆を使うのをためらったとは到底信じられない.

 そのように考えてみると,ことあるごとに「被爆国日本」という「記号」をワイルドカードのように用いるのは,そろそろもうやめた方が良いのではないかと思う.
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「長野県栄村にみる通信と放送の融合」 ICPFセミナーのお知らせ

2005-03-24 | Weblog
 情報通信の政策に関する民間シンクタンクをめざしている 情報通信政策フォーラム からセミナーのお知らせが届きました.
 ちょうど,ライブドアがらみで,話題の「通信と放送の融合」に関わるテーマです.

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有志でつくる 「情報通信政策フォーラム」(ICPF) では、4月から定期的にセミナー
を行うことになりました。その第1回として、次のような会を開きます。


ICPFセミナー 第1回「長野県栄村にみる通信と放送の融合」

長野県の山間部にある栄村で、全国の放送関係者の注目する実験が行われていま
す。地上波のテレビ放送をADSLで再送信し、家庭のテレビやパソコンで見られる
ようにするものです。栄村では、民放4局を見られる家庭が約1割と難視聴世帯が
多いため、民放の番組をIP配信しているのです。画質的にも、普通のテレビと変
わりはありません。

しかし、この実験の商用化はできません。テレビ局が地上波番組のIP配信を認め
ないからです。これを認めたら、栄村だけではなく、全国にADSLで番組が配信で
き、現在の県域免許制が崩れてしまう「蟻の一穴」となることを恐れているので
す。今回は、この実験を行ってこられた佐藤さんをまねき、その現状を紹介する
とともに「通信と放送の融合」はどうすれば実現するのか、を考えます。

講師:佐藤千明(長野県協同電算ネットワーク部長)
司会:林紘一郎(情報セキュリティ大学院大学副学長)

日時:4月21日(木)19:00-21:00
場所:東洋大学白山キャンパス 5号館5202教室
東京都文京区白山5-28-20
   地下鉄三田線「白山」駅から徒歩5分
   地下鉄南北線「本駒込」駅から徒歩5分
   地下鉄千代田線「千駄木」駅から徒歩15分

入場料:無料
   ただし、席に限りがありますので、先着順に受け付けます。希望者は次の
   アドレスまでお申し込みください。問い合わせも、ここにどうぞ。
   info@icpf.jp
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「プロのコミュニティ」としての学会と花粉症

2005-03-21 | Weblog
 金曜日の午後から土曜日にかけて, 日本機械学会関東支部 の, 第11回 総会後援会 に参加した.久しぶりの学会参加である.

 開催場所は東京都立大であった.八王子のはずれの南大沢にひっこしてから,初めて,都立大にいった.広くてとても立派なキャンパスだが,ちょっと田舎に引っ込みすぎたのではないか?という気もする.自然の多いのどかな環境はいいが,どうしてこれほど奥まったところに移転しなければならなかったのだろうか?最近は,郊外にキャンパスをもつ大学でも,都心に出店的なキャンパスをお持つところが増えている.都市の大学には,自然よりも,都会独特の雰囲気や緊張感が重要であると思うのは私だけではないと思う.

 自分が研究発表しない場合でも,学会で色々な人の話し,特に自分の専門とは少し違う分野の先生の話しを聞くととても勉強になる.金曜日の最後の特別講演は,都立大人文学部で心理学の 市原茂 教授 で,「視覚の不思議」と題して,視覚と聴覚の相互作用についての興味深いお話だった.
 金曜日の夕方は,講演会の後に懇親会があった.普段は教科書や論文でお名前を拝見するだけの著名な先生と,みじかにお話する機会があることも,学会ならではの重要メリットであると思う.

 土曜日は,朝から,私が所属する埼玉ブロックの企画で,「企業にとって魅力ある日本機械学会とは」というパネルセッションがあり,私もパネラーとして参加した.このところ色々いそがしかったので,プレゼンテーション用のパワーポイントのシートができたのは,当日の午前4:00近くであった.三菱重工,東芝といった日本を代表する世界的な大メーカーの諸先輩と並んで発表することになってやや緊張したが,普段から自分が考えていることを発表した.
 日本機械学会にしても,情報処理学会にしても,工学系の大きな学会では,この数年,会員の減少が問題になっているところが少なくないようだ.「学会」は「Academic Society」の訳語だと思うが,特に工学系の場合には,大学の先生方だけでなく,広い意味でのその工学的産業分野に関わる「プロのエンジニア」の同業者同士の「交流の場」であると思う.実際,機械にしても,情報にしても,その産業従事者の技術者人口は100万人以上のオーダーであるが,そのうち各学会の正会員は2-3%程度のオーダーにすぎない.しかし,その2-3%の大半は,各業界,会社,部署,プロジェクト等における技術的な意思決定に関わる人すなわち,キーパーソン,あるいはその予備軍である.このことは,役員名簿や会員名簿をみればすぐにわかる.つまり,学会の会員にはその業界のプロとして「ロールモデル」となるような人が沢山いるといえる.その意味で,「本当のプロのエンジニア」をめざす若い世代の人にこそ,学会に入会して勉強してほしいと思う.
 土曜日の夕方,学会のあと,指導教授や博士論文の審査をしていただいた先生方と食事をご一緒して色々なお話をうかがい,また勉強になった.

 それにしても,南大沢は東京都でも花粉の密度がとても高い地域であるようだ.金曜日の懇親会での今年度の関東支部長であり,振動工学の権威である都立大の 鈴木浩平 教授 の挨拶でも,「晴天にめぐまれたが花粉が多くて...」と言及されていた.(鈴木先生には,土曜日のパネルセッションでもお話する機会を得た.) まわりの先生方にも,マスクをしていたり鼻をかんだりしている人が沢山いた.私は,目薬や鼻炎用の薬も用意して適宜使用していたが,懇親会が終わるころには,目が酷く充血していた.少なくとも 杉や檜の花粉については林業に対する政策的失敗 であることは歴史的に明白だと承知しているが,政府はなにか対策をしているのだろうか?
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Kinko'sが頼みの綱

2005-01-19 | Weblog
 この週末は,また,家にこもって学位論文の修正に明け暮れていた.それまでに判っていた間違の修正や予備審査後に追加した図表,公聴会でのコメントへの対応を反映した,修正反映した新しいバージョンの論文をまとめ,月曜日の午後の大学院の委員会までに間に合わせなければならなかったのだ.直しているうちに,欲がでて,それまで一つの表だったある試算結果を見易くするために複数のグラフに書き換えたりしていたら,新しい表紙までできたのは,日曜日の夜9:00過ぎになってからであった.修正の結果またページ数が増えて140ページを超えいた.ひと月前は約120ページだったので,これまでの数回の加筆修正でだいぶ増ページしていることになる.
 この数ヶ月,論文のコピーや製本はいつも Kinko's で行っている.このような状況になってくると,24時間営業で,大量のコピーや簡易製本をやってくれる Kinko's のサービスはとてもありがたいものだ.現在,私が利用している支店では,コピー機はリコー製のものを使っているが,よく整備されており性能も良い.これまで,数回,一度に1000~1200ページをコピーしているが,1ページもジャムったりしない.しかし,自宅のある埼玉には支店がない.東京近郊では,池袋よりも北には支店がないのだ.いまのところ,それが,Kinko's の最も不便な点である.
 当初は,自宅から一番近い池袋のKinko's で最小限の部数のコピーと製本をしようと考えていたのだが,電話で込み具合を聞いたところ,日曜日の夜なのに製本は立て込んでいて昼すぎまでに製本できるかどうか保証できないと言われた.どうも,立教の大学生や大学院生の論文の製本の予約が沢山入っているらしい.結局,最近よく使う新宿のKinko'sに電話して込み具合を確認してから新宿に出かけて,23:00ごろから8部のコピーと製本をしてもらった.翌日の午前中には,論文を新宿の大学に持参する必要があったので,その日は新宿のビジネスホテルに宿泊した.その方が,移動時間を節約し多少は睡眠時間を確保できる計算だったが,金土分の睡眠不足を解消するには不十分であった.
 月曜日の未明,ホテルで,出来上がった論文をざっとみなおしたところ,今回加筆したところに,いくつかタイプミスなどを発見した.まだ,あと 1~2回は,修正が必要のようだ.
 Kinko'sも利用に応じてポイントがたまるようになっていればいいのに...
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サプリメント談義 -内外価格差-

2005-01-12 | Weblog
 私はあまり健康的でない生活を続けているので,数年前から,色々なサプリメントを飲んでいる.よく飲んでいるのは,マルチビタミン,ビタミンC,マルチミネラル,カルシウム,ギンコー(イチョウ葉),DHA,EPA,アミノ酸各種,ノアレ(キリンと小岩井の共同開発による乳酸機サプリ.アレルギー特に,花粉症の症状に効果がある),そしてCoQ10 (Coenzyme Q-10)である.
 そのCoQ10関して,今週の東洋経済(2005.1.15号)をみるまで,サプリメントの原料がすべて日本製(それもたった4つの会社の寡占状態)であるとは知らなかった.CoQ10は,細胞のエネルギー源である,ATP(アデノシン三リン酸)の生産に必須の補助酵素である,抗酸化効果もあるらしい.元々は心臓病の薬として用いられていたが,米国では90年代からサプリメントに用いられている.日本では3年前からサプリメントとして使用できるようになった.私は数年前からCoQ10を米国から輸入していたが,昨年から急に国内でも色々なメーカーからCoQ10サプリメントが発売され,手に入り易くなってきていた.
 しかし,100%日本製の材料を使ってつくられている米国製のサプリメントをわざわざ個人輸入したほうが,国内メーカーのものよりも安いというのは,いったいどういうことだろう?CoQ10の粉末が太平洋をわたるコストよりも,国内の流通コストの方が高いということだろうか?
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今年のテーマは,「新しいことを始めよう!」

2005-01-02 | Weblog
新年あけましておめでとうございます.

おそまきながら,私も blog を始めることにしました.
どんなことを書き綴るかはまだ,ちゃんと考えていませんが,ぼちぼちはじめます.
よろしくお願いたします.
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