今年も,某大学の機械系学科で「環境安全工学」を講じている.
[重要連絡事項]
今年度は,都合で,講義は,土曜日に変更になった.
昨年まで月曜日だった,「環境安全工学」「安全工学」どちらも,土曜日の「環境安全工学」として開講する.
[これまでの概要]
環境安全工学の講義の1,2,3回目の概要を以下にまとめる.
また,参考として,2008年度の blog の記事も参照すること.
第1回 概要
連絡先等
ねらい
対象範囲
受講者に求められること
評価方法
連絡先等
教科書、参考書
講師略歴
ねらい:
この分野は,複合的な分野である.
また,新しい分野でもある,日本大学生産工学部では,2009年度より,「環境安全工学科」が新設されたばかりである.
# そのため,既存の教科書一冊ではカバーしきれない.
環境工学 + 安全工学 + α
+ α は,筆者が,環境や安全の分野で重要と思う様々なトピックを取り上げる.
環境安全工学 Environmental Safety Engineering
・安全、危険、リスクについての基本
・環境的(空気、水、食物、化学物質、その他)な安全
・機械や、色々なシステムの安全
・その他の、様々な安全
機械やシステムあるいはそのまわりの環境に関して広い意味での安全と信頼性について、工学的な概念と手法の基礎を学ぶ。また、過去のケーススタディから、安全のための予防原則についても理解を深める。
重視するもの:
・個別の知識ではなく、考え方
・調べ方、学び方
・「安全」「信頼性」「リスク」についてのカン
・システムの弱点、人間の弱点
・事例、歴史から学ぶ姿勢
評価方法:
出席:
・重視します
・60%以上の出席が単位取得の最低限の目安です
・大人として適切な授業態度が望まれます
宿題レポート:
・宿題を出します
・環境や安全に関連する課題図書の読書とその内容に関すエッセィ等を予定
期末試験:
・試験を行います
・教科書、参考書、自分のノート持ち込み可(他人のノートのコピー以外)
・記述式
・但し、試験の成績だけでは単位は取得できません
評価の配分(予定):
・出席: 30-40%
・宿題、レポート: 20-30%
・期末試験: 30-40%
第2回 概要
出席票
環境安全工学への誘い
安全と危険とリスク
安全のイメージ
安全についての考え方
日本と欧米の「安全」
電気機械類の安全の国際規格
トラブルの確率とパターン
事故や災害の確率
高度技術集約型システム
労働集約型技術システム
都市構造技術システム
大きな組織でのシステムの落とし穴
安全のTips
環境安全工学への誘い:
複合的な分野
環境工学 (Enviromental Engineering)
+ 安全工学 (Safety Engineering)
+ α
様々な環境、様々な安全
・機械システム
・交通システム
・エネルギーシステム
・巨大システム
・都市
・地球環境(空気、水、土壌)
・化学物質
・人類の食、医療
出席票:
以下を記述して,出席票として提出すること.
学籍番号,学年,氏名,日付
簡単な自己紹介
普段使っているメールアドレス。
出身地、出身校、興味のある技術分野、
趣味、好きな音楽、好きなアーティスト、その他。
現在のバイト、サークル。
将来の希望、専攻分野、なりたいもの
IT関連分野へ就職希望の者はその旨明記すること。相談にのります。
本日の講義で印象にのこったこと。
※第2回の講義を欠席したが本科目を履修する者は,上記の内容を必ずメールすること.
課題については,友人に聞くか,講義の際に質問するように.
安全のTips:
鉄道事故の歴史
踏切は他の線路部分よりも事故の確率が高い!
=>新幹線の事故が少ないのは,一切踏切がないことが大きく寄与している.
踏切でトラック等と衝突事故があれば当然,脱線の可能性がある.
踏切その他で,衝突事故になれば,電車の先頭から3両目までは脱線,転覆の可能性が高い.
=>実際に事故になれば,1~3両目の乗客は大きな被害を受けることは,歴史的にはっきりしている.
JR 福知山線事故 (2005/4/25)
(1両目はマンションの1Fにもぐっていて事故の現場写真では見えていない)
死者 107名 うち,運転士 1名含む
車両ごとの死者数
1両目 42名
2両目 57名
3両目 3名
乗車車両不明 4名
4, 5両目も脱線したが大きな人的被害は,3両目までに集中してる.
車両の被害も1~3両目と,4両目以降では大分違うことが一目でわかる.
第3回 概要
信頼性工学の基礎
信頼性工学の枠組み
信頼性への要求
アイテムの信頼性
課題
課題:
以下の参考文献=課題図書のうちからどれか一冊を読んで,レポートを提出する.
1. 「よくわかるリスクアセスメント」 向殿政男著 中災防新書 014
2. 「信じられないミス」はなぜ起こる 黒田勲著 中災防新書 004
3. 「安全と安心の科学」 村上陽一郎著 集英社新書 0278G
※入手などについては,2008/10/5 の blog 記事を参照
課題図書を読んで,その概要と印象に残ったこと等を800-1000文字程度レポート(A4横書き)にまとめ,10/24 講義時に提出すること.
レポートのスタイルは以下のとおり.
学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
レポートの題目
まえがき
本文
本書の概要
印象に残ったこと
その他
まとめ
※レポートのコピーは,手元に保存すること.
[教科書および参考書]
地球環境についての安全についてまとめられた教科書.
機械安全についてまとめられた教科書.
リスクや安全についての参考書.
10/3 の課題レポートの課題図書.以下の3冊うちから1冊を選んでレポートを提出.
その他の参考書については,別途,随時解説する.
[重要連絡事項]
今年度は,都合で,講義は,土曜日に変更になった.
昨年まで月曜日だった,「環境安全工学」「安全工学」どちらも,土曜日の「環境安全工学」として開講する.
[これまでの概要]
環境安全工学の講義の1,2,3回目の概要を以下にまとめる.
また,参考として,2008年度の blog の記事も参照すること.
第1回 概要
連絡先等
ねらい
対象範囲
受講者に求められること
評価方法
連絡先等
教科書、参考書
講師略歴
ねらい:
この分野は,複合的な分野である.
また,新しい分野でもある,日本大学生産工学部では,2009年度より,「環境安全工学科」が新設されたばかりである.
# そのため,既存の教科書一冊ではカバーしきれない.
環境工学 + 安全工学 + α
+ α は,筆者が,環境や安全の分野で重要と思う様々なトピックを取り上げる.
環境安全工学 Environmental Safety Engineering
・安全、危険、リスクについての基本
・環境的(空気、水、食物、化学物質、その他)な安全
・機械や、色々なシステムの安全
・その他の、様々な安全
機械やシステムあるいはそのまわりの環境に関して広い意味での安全と信頼性について、工学的な概念と手法の基礎を学ぶ。また、過去のケーススタディから、安全のための予防原則についても理解を深める。
重視するもの:
・個別の知識ではなく、考え方
・調べ方、学び方
・「安全」「信頼性」「リスク」についてのカン
・システムの弱点、人間の弱点
・事例、歴史から学ぶ姿勢
評価方法:
出席:
・重視します
・60%以上の出席が単位取得の最低限の目安です
・大人として適切な授業態度が望まれます
宿題レポート:
・宿題を出します
・環境や安全に関連する課題図書の読書とその内容に関すエッセィ等を予定
期末試験:
・試験を行います
・教科書、参考書、自分のノート持ち込み可(他人のノートのコピー以外)
・記述式
・但し、試験の成績だけでは単位は取得できません
評価の配分(予定):
・出席: 30-40%
・宿題、レポート: 20-30%
・期末試験: 30-40%
第2回 概要
出席票
環境安全工学への誘い
安全と危険とリスク
安全のイメージ
安全についての考え方
日本と欧米の「安全」
電気機械類の安全の国際規格
トラブルの確率とパターン
事故や災害の確率
高度技術集約型システム
労働集約型技術システム
都市構造技術システム
大きな組織でのシステムの落とし穴
安全のTips
環境安全工学への誘い:
複合的な分野
環境工学 (Enviromental Engineering)
+ 安全工学 (Safety Engineering)
+ α
様々な環境、様々な安全
・機械システム
・交通システム
・エネルギーシステム
・巨大システム
・都市
・地球環境(空気、水、土壌)
・化学物質
・人類の食、医療
出席票:
以下を記述して,出席票として提出すること.
学籍番号,学年,氏名,日付
簡単な自己紹介
普段使っているメールアドレス。
出身地、出身校、興味のある技術分野、
趣味、好きな音楽、好きなアーティスト、その他。
現在のバイト、サークル。
将来の希望、専攻分野、なりたいもの
IT関連分野へ就職希望の者はその旨明記すること。相談にのります。
本日の講義で印象にのこったこと。
※第2回の講義を欠席したが本科目を履修する者は,上記の内容を必ずメールすること.
課題については,友人に聞くか,講義の際に質問するように.
安全のTips:
鉄道事故の歴史
踏切は他の線路部分よりも事故の確率が高い!
=>新幹線の事故が少ないのは,一切踏切がないことが大きく寄与している.
踏切でトラック等と衝突事故があれば当然,脱線の可能性がある.
踏切その他で,衝突事故になれば,電車の先頭から3両目までは脱線,転覆の可能性が高い.
=>実際に事故になれば,1~3両目の乗客は大きな被害を受けることは,歴史的にはっきりしている.
JR 福知山線事故 (2005/4/25)
(1両目はマンションの1Fにもぐっていて事故の現場写真では見えていない)
死者 107名 うち,運転士 1名含む
車両ごとの死者数
1両目 42名
2両目 57名
3両目 3名
乗車車両不明 4名
4, 5両目も脱線したが大きな人的被害は,3両目までに集中してる.
車両の被害も1~3両目と,4両目以降では大分違うことが一目でわかる.
第3回 概要
信頼性工学の基礎
信頼性工学の枠組み
信頼性への要求
アイテムの信頼性
課題
課題:
以下の参考文献=課題図書のうちからどれか一冊を読んで,レポートを提出する.
1. 「よくわかるリスクアセスメント」 向殿政男著 中災防新書 014
2. 「信じられないミス」はなぜ起こる 黒田勲著 中災防新書 004
3. 「安全と安心の科学」 村上陽一郎著 集英社新書 0278G
※入手などについては,2008/10/5 の blog 記事を参照
課題図書を読んで,その概要と印象に残ったこと等を800-1000文字程度レポート(A4横書き)にまとめ,10/24 講義時に提出すること.
レポートのスタイルは以下のとおり.
学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
レポートの題目
まえがき
本文
本書の概要
印象に残ったこと
その他
まとめ
※レポートのコピーは,手元に保存すること.
[教科書および参考書]
地球環境についての安全についてまとめられた教科書.
環境安全論―持続可能な社会へ北爪 智哉,久保田 俊夫,北爪 麻己,池田 宰,辻 正道コロナ社このアイテムの詳細を見る |
機械安全についてまとめられた教科書.
機械安全工学―基礎理論と国際規格清水 久二,福田 隆文養賢堂このアイテムの詳細を見る |
リスクや安全についての参考書.
10/3 の課題レポートの課題図書.以下の3冊うちから1冊を選んでレポートを提出.
よくわかるリスクアセスメント―事故未然防止の技術 (中災防新書 (014))向殿 政男中央労働災害防止協会このアイテムの詳細を見る |
「信じられないミス」はなぜ起こる―ヒューマン・ファクターの分析 (中災防新書 (004))黒田 勲中央労働災害防止協会このアイテムの詳細を見る |
安全と安心の科学 (集英社新書)村上 陽一郎集英社このアイテムの詳細を見る |
その他の参考書については,別途,随時解説する.