Dr. Jason's blog

IT, Engineering, Energy, Environment and Management

講義: 情報教育の研究 2010-11

2010-12-10 | Informatics
「情報教育の研究」11回目の講義の概要は以下のとおり。

テーマは、シュミレーション、エミュレーション、モデリング。


1) 企業研究報告、メディアレポート補足
 各自、宿題の成果を報告。
 1 企業研究の報告

 先週の報告の補足追加。
 2 マルチメディアについて
 3 情報、メディア、Web関連の課題図書のレポートについて


2) シミュレーション
  辞書の説明、Wikipediaの説明
  シミュレーションに似た手法 思考実験
  物理/化学/工学等の現象のシミュレーション
  (人間からみて)対話的なシュミレーション
  社会現象のシミュレーション


3) 流体関連シュミレーションのはじまり
 ルイス・フライ・リチャードソンと「リチャードソンの夢」
 黎明期の本格的デジタルコンピュータENIAC


4) 様々な流体シュミレーション
 実験ができないもの,実験,計測が難しいものが重要


5) コンピュータによるシミュレーションの手順
 現象のシミュレーションの場合、論理的な作業の手順

 0 現象をモデル化し、定式化する
 1 現象を表す方程式をプログラム化する
 2 初期条件,境界条件を与える
3 計算
 4 方程式が解ける(収束する)まで繰り返し計算を行なう
 5 計算結果を表示,可視化
 6 検証
 7 解析,評価,予測 
 8 モデル、プログラムの改良

 上記の1-8を繰り返す。


6) エミュレーション
 辞書の説明、Wikipediaの説明

 エミュレーション (emulation)の応用例
 コンピュータ・アプリケーションのもっとも本質的な形態が、エミュレーションである。ほとんどのアプリケーションは、実際にある何らかのシステム、機構、手順などを、コンピュータ上で仮想的に実現する形で実装される。
 例:
  ワープロ: タイプライターと版組のシステム
  表計算: 帳簿とその計算のシステム
  CAD: 製図と製造指示のシステム
  ERP: 会社の様々な業務の経営管理をコンピュータ上で行なうシステム

 その他の応用例
  コンピュータのハードウェアのエミュレーション(Vmware、Xenその他)
  ゲームマシンのエミュレータ


7) モデリング
 辞書の説明

 シミュレーションや、エミュレーションを行なうためには、モデリングが
必要である。
 対象の事物を、抽象化、要素に分解、定式化等を行なう。
 その上で、コンピュータのソフトウェアのデータの構造として表せるかたちで、定義、記述する。

 モデリングの例:
 商取引とそれに伴う、レシート、領収書、納品書。
 現在の普通のレジはみなコンピュータである。
 コンピュータで管理している情報の一部を各種の帳票の形式に構成して印刷している。
 業務に強いというSEの多くは、対象の事物の「抽象化」や「要素への分解」が十分で無い場合が多い。



[宿題]
自分の身の回りにある、シミュレーションやエミュレーションのシステムをとりあげレポートにまとめる。
レポートには、以下の項目を含むこと。
 このテーマを選んだ理由
 シミュレーションのシステム
 エミュレーションのシステム
 特に興味を持ったこと

A4ワープロ横書き2ページ程度にまとめ、来週、講義開始時に提出すること。
レポートのスタイルは以下のとおり。
 学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
 まえがき
 本文
 まとめ
 参考文献



[参考書]

未来を予測する技術 (ソフトバンク新書 46)
佐藤 哲也
ソフトバンククリエイティブ


画像がありませんシミュレーションの発想―新しい問題解決法 (ブルーバックス (B‐523))
中西 俊男
講談社


数値地球科学 (新装版 地球惑星科学 7)
住 明正 他編集
岩波書店


エクセルとマウスでできる熱流体のシミュレーション 第2版(CD-ROM付)
平澤 茂樹,大村 高弘,小林 健一,富村 寿夫,岩井 裕,小糸 康志,羽田 光明,吉田 英生
丸善


Javaで学ぶシミュレーションの基礎
峯村 吉泰
森北出版株式会社


画像がありません
流れの数値解析入門
水野 明哲
朝倉書店

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

講義: 情報教育の研究 2010-10

2010-12-10 | Informatics
「情報教育の研究」10回目の講義の概要は以下のとおり。

テーマは、先週の情報、メディアに関連して、「情報、メディアのビジネス」。

1) blog更新のお知らせ

2) みなさんの、情報化、メディア、Web
各自、宿題の成果を報告

 1) マルチメディアについて
  マルチメディアとは?
  利点、課題について

 2) 情報、メディア、Web関連の課題図書のレポートについて
  どの課題図書を選んだか?その理由。
  概要、特に印象に残ったこと。
  

3) 情報/メディアのビジネス

 IT関連ビジネスの形態が変わってきた。
 昔:製造業、建築業的なビジネス。
 現在:
  IBM:総合ITサービス会社、HWは少しだけ。
  Amazon:本、CD、総合的ECから、プラットフォームへ
  Google:実は収益面のビジネスモデルはテレビ局と同じ
  Facebook:単なるSNSからプラットフォームへ
  Apple:製品、サービス、コンテンツの組み合わせ。ライフスタイルを提供する

 変化の要因
  ハードウェア: コモディティ化、並列化
  ソフトウェア: オープンソース、SaaS、クラウド
  ネットワーク: ブロードバンド、モバイル
  ビジネス: メディアとしてのインターネット、プラットフォームとしてのインターネット



[宿題]
自分の興味のあるIT企業を1社選び、調査し、レポートにまとめる。レポートには、以下の項目を含むこと。
 この会社を選んだ理由
 会社の概要
 特に興味を持った点
 提案、要望など

A4ワープロ横書き2ページ程度にまとめ、来週、講義開始時に提出すること。
レポートのスタイルは以下のとおり。
 学籍番号 学年 学科 氏名 提出年月日
 まえがき
 本文
 まとめ
 参考文献



[参考書]

Software Design (ソフトウェア デザイン) 2010年 12月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
技術評論社


日本のソフトウェア産業がいつまでもダメな理由
久手堅 憲之
技術評論社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする