久しぶりに,地元の書店で購入したものから一冊.
アスベスト問題を「アスベスト(石綿)が,人体と環境に残した負の遺産は,今や労災,公害の枠にはおさまらない国民的災害といえる.」というスタンスで,まとめられた労作.
筆者の栗野仁雄氏は,1956年兵庫県生まれのジャーナリスト.大阪大学文学部西洋史学科卒.ミノルタカメラを経て82年共同通信社入社,2001年退社.フリーランスとなり,月刊誌,週刊誌などに社会問題を中心に執筆という経歴.
クボタのアスベスト問題から,鉱物資源としてのアスベストの歴史,集団訴訟,公共施設におけるアスベストの使用,解体作業でのアスベスト問題,労災問題,法規制の遅れ,アスベスト対策や治療,アスベスト新法案など,アスベストに関する幅広いトピックスを220ページに凝縮している.
参考文献やアスベスト関連の団体のリストもつけられており入門書として好適.
第四章の『「公」にすくうアスベスト』の,渋谷公会堂に関する渋谷区総務課とのやりとり記述をよむと,行政の現場には,その内部に,必ず「科学」や「工学」の知識がある管理職が必要であることを,改めて痛感させられた.
アスベスト問題だけでなく,広い意味での環境問題に関心のある方すべてにオススメの一冊.
アスベスト問題を「アスベスト(石綿)が,人体と環境に残した負の遺産は,今や労災,公害の枠にはおさまらない国民的災害といえる.」というスタンスで,まとめられた労作.
筆者の栗野仁雄氏は,1956年兵庫県生まれのジャーナリスト.大阪大学文学部西洋史学科卒.ミノルタカメラを経て82年共同通信社入社,2001年退社.フリーランスとなり,月刊誌,週刊誌などに社会問題を中心に執筆という経歴.
クボタのアスベスト問題から,鉱物資源としてのアスベストの歴史,集団訴訟,公共施設におけるアスベストの使用,解体作業でのアスベスト問題,労災問題,法規制の遅れ,アスベスト対策や治療,アスベスト新法案など,アスベストに関する幅広いトピックスを220ページに凝縮している.
参考文献やアスベスト関連の団体のリストもつけられており入門書として好適.
第四章の『「公」にすくうアスベスト』の,渋谷公会堂に関する渋谷区総務課とのやりとり記述をよむと,行政の現場には,その内部に,必ず「科学」や「工学」の知識がある管理職が必要であることを,改めて痛感させられた.
アスベスト問題だけでなく,広い意味での環境問題に関心のある方すべてにオススメの一冊.
アスベスト禍―国家的不作為のツケ栗野仁雄集英社このアイテムの詳細を見る |