ロサンゼルス・ダウンタウンのCalifornia Science Center(科学館)にて「死海文書」が展示されています。これは、ぜひえんぢぇる田中の講釈付きで遠足に行こう!と某長老たっての要望でお出かけしました。
「死海文書(しかいもんじょ、英語: Dead Sea Scrolls)」とは、死海の北西にある遺跡クムラン周辺で発見された写本群の総称で、その数900以上になるそうです。1947年頃、ベドウィン族がクムラン遺跡近くの洞窟の中に、古代の巻物の入った壺を発見。それが世紀の大発見とは知らず、ベツレヘムの古物商を通して
約100ドル(一万円弱)で売却されました。その真価が明らかにされた後には、国宝扱いで諸国諸組織の所有権争いが続いています。
ベドウィンが発見した最初の洞窟からは、「イザヤ書」と「ハバクク書」他7つの写本があり、その後、近隣を考古学専門グループが発掘した結果、ヘブライ語聖書(旧約聖書)と聖書関連の文書の数々が見つかりました。旧約聖書では、エステルとネヘミヤ以外の巻が揃っています。著者や状況については諸説あるものの、ユダヤ戦争時の紀元66~68年頃に、戦火を避けるために隠されたものとされています。
なぜこれが「世紀の大発見」かと言えば、この発見以前の最古のヘブライ語写本は紀元10世紀頃のものだったので、一気に千年遡って記録更新し、初代教会時代に用いられていた「聖書」が、ほぼ完全な形で現れたためです。AD70年、イスラエルはローマ帝国に滅ぼされ、ヘブライ語も同時に歴史から消えてしまった状態になっていました。それが二千年の時を経て、第二次世界大戦直後の政治的に混乱している時期、そしてホロコーストという苦難を乗り越えて生き残ったユダヤ人が「イスラエル国家」を建設しようとする生みの苦しみの時、実に不思議な方法で死海文書は発見されたのです。
イスラエルは1967年の第三次中東戦争の後で考古学博物館にあった死海文書を回収し、イスラエル博物館内に新しくつくられた「死海写本館」 (Shrine of the Book) に移して保管しています。数年前、これがインターネット上でディジタル版が見えるということで話題になりました。今も、イザヤ書など、巻物状態のままで見ることができます。
これを見ていた私は、巻物状態の展示を期待していたのですが、今回は壺や発掘物などの展示が多く、写本そのものは、限られた内容でした。しかも、会場内写真撮影禁止だったのがショック!
以下、科学館の広報用資料からおよその内容です。
マイナーな展示会、と思って行ったら、夏休みに入ったせいか子供たちなどで大盛況
人が多いところ苦手なので、それだけがちょっと残念でした。科学館は初めて行きましたが、死海文書などの特別展示以外はフリーなので、ファミリーイベントにはお得です。教会のVBSでも活用できます。死海文書の発掘、写本の修復なども、科学と技術の力があってこそ。そんな視点でも面白い発見ができる展示会です。9月まで開催していますから、ご希望があれば、再訪企画いたします。ご連絡ください
213-324-6942 / MUTSUMI
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