クロスバイクで元気

念願叶った定年退職の身は、先立つ物は細く時間は太くの狭間。
歩いて、自転車に乗って感じたことを、気ままに書き続けます。

黒蕨壮さんの繊細でダイナミックな作風の作品から溢れ出る“気”

2017年05月04日 17時43分08秒 | 美術展
最初から最後まで弾丸トーク、ハイテンポでピッチよく話が進みます。
今日、清須市はるひ美術館で行われた黒蕨壮さんのアーティストトーク。
開催中の「黒蕨壮 彫刻展 木によるリアリティと情念」の関連イベントです。

母方の祖父の血を引くという黒蕨さん、幼い頃は祖父が作ってくれた木製のワニのカタカタ、三輪車、舟で遊んだのが木との触れあいの原点。
祖父は3役をこなした人、竹細工に、和牛飼育に、農業と多彩な技量の持ち主だったそうです。
黒蕨さん自身も、生きる偏差値は95と言うその中身は、イセエビ、タコ、クロダイを始め、植物、菌類なんでも採集できたとか。

奥様との出会いや師と仰ぐ堀内正和さんとの出会いなど、迫力満点の怒涛の行動力が語られます。

素材を感じさせないことが、作品創りのポイントの1つと語る黒蕨さん。
乾くのに1年半という厚さ10センチの木材をつかって、寄木にして作品を完成させるとか。
ちなみに厚さ15センチだと乾くのに5年、真っ二つに割っただけなら、それ以上かかるといいます。

繊細でダイナミックな作風の作品から溢れ出る“気”は圧倒的な力を宿しています。
作者の視点、息遣いそのものなんでしょうね。

トークが終わった後、清須市内の曹洞宗寺院医王寺に奉納されている黒蕨さん作の6体の飛天像と、阿弥陀如来、6地蔵像も拝観してきました。
突然の訪問にもかかわらず、気持ちよくお迎えいただいた医王寺のご住職には、お世話になりありがとうございました。
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