『忖度(そんたく)』
10.真相は闇の中だ。
⇒ 前後関係、文脈ということを考えるのが、簡単な英語だけでより正確に表現するために必要である。文脈を考えるというのは、どういう場面で使われているかを想像するということである。
日本語と英語は全く別の構造を持つ。そのまま単語レベルで並べ立てても英語として意味をなさない。
『真相は闇の中だ』とはある種の比喩表現である。
なぜ『闇』というのか。
闇というのは暗いことである。明るい、暗いとは、何かを知っているかどうかを表す。例えば私は地理に明るい、とかこの辺りの事情に暗いというのは、その事柄、分野をよく知っているか知らないかということである。知るは、英語でknow である。真相は『真実』と考えて truth を使うとよい。誰がかというと、関係者、当事者であるが、そのうちの誰も真相を知らないというわけで、単純に no one を使って
・No one knows the truth.
となる。
他にも『真相は闇の中だ』ということは、言い換えれば、そのことについて『誰も何も知らない』ということである。よって、
・No one knows anything about it.
no one (nobody) と nothing を同時に使うと、いわゆる2重否定となり文法的には不可。nothing を使うのならno one 以外で。
・He/she knows nothing about it.
・They know nothing about it. they なら漠然と『関係者その他』の感じが出せてよい。
・Is there any one who knows anything about this? というように『誰かこれについて何か知っている人いるの?』と反語の形式にしても面白い。
・Who knows the truth? No one. 誰が本当のことを知っているの? 誰も(知らない)。
まあ実際は知らないわけがない。中国の故事にあるように 『天知る、地知る、我知る、人知る』であり、誰かは知っている。いわんや当事者をや。知っているが語らないだけである。だから『真相は闇の中』ということは、表面的には『誰も知らない』ということであるが、正確には『誰も言わない』というのが正鵠を得ている。言うは tell を使って
・Nobody will tell the truth.
・Somebody must know but nobody will tell the truth. 『誰かが知っているに違いないが、誰も言わない』というのもよい。
have で考えるとどうなるか。
No one has ~ と考えると、何があてはまるか考える。
真相は闇の中、ということは、誰もその事柄について何ら情報を持っていないわけである。よって
・No one has any information about it. となる。
以上。
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