英作問題『新型コロナウィルス』
4.感染者が出たクルーズ船ダイヤモンドプリンセス号は、横浜に停泊し、14日間の隔離措置が行われた。
⇒ 『感染者が出た』という箇所。
要するに、a cruise ship, の the Diamond Princess が感染した人を持っていた(have)と考えて
・The Diamond Princess, a cruise ship, had a sick person.
・There was a sick person on the cruise ship "the Diamond Princess".
sick だけだと、何の病気か不明なので、今回の場合はコロナのことなので補足して、
・There was a sick person with the coronavirus on the cruise ship.
・Someone on the cruise ship got/had the coronavirus.
感染するは、get sick with coronavirus. や get the coronavirus. get infected with ~ 等。
『横浜に停泊』という箇所。
停泊とは何と言うか。
試しに和英辞典を引いてみる。anchor という語が見られる。これは錨(いかり)を意味する。anchor を今度は英英辞典(Oxford Advanced Learner's dictionary)で引く。
a heavy metal object that is attached to a rope or chain and dropped over the side of a ship or a boat to keep it in one place. とある。鉄でできており、ロープか鎖に引っ付いていて、船から下に降ろして、一か所に留まるために使う、とのこと。まさに錨の説明である。これは名詞だが、動詞(verb)としても使われる。
to let an anchor down from a boat or ship in order to prevent from moving away.
錨を船から降ろして、move away とあるので、動かされない(要するに流されないということ)ようにすること。
例文として、We anchored off the coast of Spain. とある。スペイン沖で停泊した、という意味。
anchor という語を知っていたら、これを使うとよい。正直、私なんか、まあ見たら一応わかるが、自分ではanchor は使いこなせない(今は英英辞典を引いて、例文を見たので、次から使えるかなと思うが。何回か記事とかで出くわさないと正直しんどい)。
実際、英会話で、停泊と言いたい時、anchor を知らなくても、英作の発想があれば、特段困らない。知らなければ、考えたらよい。
停泊と言っても、簡単に考えたらよい。
停泊。
停泊と言っても、簡単に言うと、船がそこにある、ということ。『ある』ということは英語で there is なので、
・There is a ship. となる。
停泊ということは、港などの場所なので、
・There is a ship at a port. もしくは be動詞で
・The ship is at a port. 等。
何が言いたいのかというと、停泊という日本語が頭に浮かぶと、それを英語にする場合、我々はその語にどうしても、こだわってしまい、該当する英語を知らないと、頭が真っ白になって、何も言えないか、その都度、スマホや和英辞典などに頼って、自分で言えずに終わる。
英作に習熟すると、停泊などは、要はそこに存在することであると、わかるので、例えばthere is 等でよいとわかるので、実際の会話でも、慌てないで、堂々と自分の英語で話せる。英語は考え方である。
『横浜に停泊し、14日間の隔離措置が行われた』
横浜に停泊し、ということだが、簡単に言うと上記のように、横浜に『いた』と考えると、『ある』なので、存在と考えてbe 動詞で
・The ship was at the Yokohama port.
・The ship was in Yokohama.
・The ship was near the Yokohama port. 等
次の隔離措置とは何か考える。
簡単に考えると、14日間の隔離措置とは、先の停泊との連関を考えた時、停泊は、自発的なものではなく、強制的な性質のものであることを考慮に入れると、そこに(港)に『いる』ことが『必要だった』わけなので、be (いる)+ have to/ need to (~する必要がある) を用いて
・The ship had to be there. ということになる。
隔離の期間と場所を足して
・The ship had to be at the port for 14 days.
そこに留まる必要があったので、stay をつかい
・The ship had to stay there for 14 days.
留まるのは、船でもよいが、人でもある。船上に留まる必要があったので、
・People had to stay on the ship for 14 days.
『隔離』という言葉をもう少し考えたい。
隔離とは、その字の示すまま考えると、離すこと。間をあける。近くにいないこと。
字面だけを見ると、そうなるが、『隔離』は、実際の運用上、それ以上の意味があるだろう。
では、『隔離』の目的は何か。
もちろん感染(拡大)防止である。端的に言うと、病気が他にうつらないようにすること。
うつるということは、菌やウィルスを他の人に『あげること』。あげるということはgive である。
よって、感染防止するということは、菌やウィルスを『あげないこと』である。誰にか。差し当たり日本にいる人たちにであろう。
・The ship had to stay at Yokohama port. Some people had the coronavirus. People had to stay on the ship for 14 days so the people will not give the coronavirus to other people in Japan.
・Someone got sick. He got the coronavirus. He left the ship in Hong Kong. People on the ship were surprised. The ship went to Yokohama. People wanted to go home. But the government said no. If the people from the ship have the coronavirus and if they meet other people, many people will get the coronavirus.
have だけでもよい。
・The government decided to have the ship in Yokohama for 14 days. They had a lot of people on the ship for 14 days there. Some people had the coronavirus. They had doctors and nurses from outside. They had a test for coronavirus for everyone. People had no freedom. The government didn't want many other people to have the coronavirus.
隔離ということは、乗船者が船に14日間留まり続け、家に帰られないので
・People on the ship had to stay on the ship and could not go home.
自分の語彙力、表現力、知識に応じて、発する英語は千変万化する。語学とはそういうものだろう。人間が使うものだから。
quarantine. という語がある。クアランティンと読む。隔離という意味で、以下のように使われる。
・The ship was under quarantine for 2 weeks.
・The government decided to put the ship under quarantine for 14 days.
・The ship was quarantined for 14 days.
ダイヤモンドプリンセスの報道の際も、よくこの語が報道で使われていた。
隔離=quarantine と覚えていたら、それはそれでよいが、ではそれを知らなければ、どうするか。
実際の英会話では、自分の知らないこと、言えないことが、次々と押し寄せてくる。
自分しか頼れない中、どこまで自力で、自己表現ができるかの勝負である。
実戦(実践)において、自分しか頼れない中、自分の知識しか頼れない。
英語で何と言うのかわからない時、その自分の知識さえもう頼れない。
自分の知識さえ頼れない時、その知識をも捨てて、未知の領域に飛び出す必要がある。
知識を捨てる時、我々は初めて自分の足で考え始める。
わからないことが出てきたとき、すぐにパニックになるような、やわな英語ではなく、どうにかこうにか、少し間違っていても、何とか言えるのだという、タフな英語は、自分の頭で考えることで、身につく。
隔離=quarantine と覚えてもよい。覚えた方がよい。一番良いのは、覚えつつも、自分の英語で言う努力をすることである。
自分の言葉で言う。その努力によって、英語で説明したり議論するといった、本格的な英語力に育っていく。
大事なのは、相手に何としても伝えるのだという、気迫である。
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