あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

90兆円と1350兆円の差

2009年04月10日 23時24分01秒 | 特定亜細亜
 覚書さんのところで、Financial TimesのPilling氏のコラムが日本語訳されていた。ちなみに、俺はPilling氏の事を何も知らない。FTの記者だろうか?
 でも、そのコラム「中国の消費、消滅」は、「世界経済は中国が救ってくれる!!」と豪語する、情報リテラシー不足かつ自信満々の方々の目を覚まさせる、シンプルでパワフルなエントリだった。

 やれ、「中国経済が回復して、旺盛な消費が戻ってくれば日本の経済も回復してくれる」だの…、

 俺が見せた「中国はあと10年は戦える」という中国人のコラムを、

『この期に及んでこんなバカな事を吹聴する中国人がおるんやで』

という意味で見せたにも関わらず、「だよねぇ。中国は絶好調だよね」とか素で返す奴だのが、ウチの会社には多すぎる。

 そういう時、俺はいかに中国という国が危ういバランスで成り立っているのか、進出した日本企業で酷い目にあったケースとか、どれだけ技術ドロボーされてるのかとか、どんなけうそつきなのかとか、どんなけ酷い人権状況なのかとか、世界最大の輸出企業が需要縮小でダメージがないとかおかしいと思わないのかとか、を説明したい衝動に駆られる。

※参考
 【日経BP】日本企業の4社に1社が模倣品で被害、7割が中国

 …んだけど、それはまあ、(最近の誇りあるイメージではなく、昔の空気読めてないイメージの方の)オタクと一緒なのだ。
 説明したい事が膨大にあって、だから早口で、大量に相手に説明しようとする。マシンガントークと言う奴だ。これやると、話し相手はドン引きだし、やらない方がいい。

 そんなんだから。内心もじもじしつつ、適当にお茶を濁してしまうわけだな。俺は。中国の消費が?日本を救う?寝言か?と思いつつ。

 この氏のコラムは、「中国の消費は××だから世界なんて救えねぇよ」の××を、見事シンプルにまとめている。素晴らしい。
 今後、この彼の言葉を引いて、俺は人を説得しようと思った。

 その言葉とは。

【覚書】ピリングさんの今週のコラムを覚書ってみた

第二に、殆どの中国人って、リサーチ会社ドラゴノミクス言う所の「サバイバー」なわけです。
つまり、彼等が生活必需品な食品だの衣料品だの買ったって、多国籍企業とかグローバル・デマンドとかにはそんなのかんけーねー、ってこと。
「お買い物しチャイナ」って、たった1.5億人。
2015年までには倍に増えて3億人になるかもしれませんけど。
消費してる中国家庭の平均収入って大体6,000ドル。
対する米国は45,000ドルですけど、なにか?
北京のマイカーオーナーが、ボストンのマイカーオーナーと同じように金使うわけありませんから。

 これだ。
 中国の台頭は、要するに人口13億人を使った人海戦術である。2割の中国人に、8割の奴隷で構成されている。
 つまり、2.6億人以外はみんな生きるのに必死で消費なんてやらない。しかもそのうちの消費力旺盛な1.5億人の平均収入は年収にすると60万円。アメリカや日本の平均収入の20%にも満たないわけだ。総資金力で考えれば、60×1.5億なわけで、たったの90兆円…。一方アメリカは3億×450万なので、1350兆円だ。

 アホだろ。中国の消費が世界を救うとか言ってる奴。そう思わない?

 いやあ。この説明は本気でわかりやすいわ。こんな目ウロコな解説は久しぶり。