ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

<パン屑> 1コリント5:8

2008-01-03 21:04:46 | バン屑
古いパン種や悪意と邪悪のパン種を用いないで、パン種の入っていない、純粋で真実のパンで過越祭を祝おうではありませんか。  1コリント5:8

今、わたしはパン作りに凝っています。昨年は、最も単純なシンプルパンから始まり、食パン、バターロールなどを作ってきました。身内の者たちはお世辞でも「美味しい」と言ってくれますので、悪い気はしません。わたし自身も、まぁまぁの出来だとは思っていますが、決して満足しているわけではありません。それらのうちで、孫たちから最も好評であったのは、「たっぷりレーズン入りのパン」で、今年こそはこれをぜひマスターしたいと思っています。
パン作りで、最も難しいことはイースト菌の発酵の仕方で、パンが完成するまでに、予備発酵、一次発酵、二次発酵と3回発行させなければなりませんが、それぞれの段階で最も適当な発酵をさせないと、美味しいぶどうパンは出来上がりません。
わたしが子どもの頃、満州(中国東北部)の我が家では、中国人の女性が家事をしてくれていました。わたしたち子どもは彼女のことを「マーヤ」と呼んでおりました。その意味は「お母ちゃん」ということで、わたしたちの実感もまさに「母親代わり」でした。彼女は料理がとても上手で、時々中国人特有のパンを焼いて食べさせてくれ、わたしたちの家族はそれをとても楽しみにしていました。
彼女は、小麦粉を練って、パンを作った後、次のパン作りのために必ず「ドウ(小麦粉を練って発酵させたもの)」を一握り残していました。彼女はそれを後生大事に宝物のように保存しておりました。中国人は何か危険が迫り、その家を逃げ出さなければならないとき、パン種を持ち出すことが主婦の責任であるというようなことを言っていたように思い出します。それが「パン種」で、現在のようにドライイーストというような便利なものがありませんでしたので、家族に美味しいパンを食べさせるための秘密のネタだったようです。このパン種は保管状況が悪いと古くなり、腐ってしまいます。従って、パン種を常に「新しく保つ」ということは主婦の重要な責任であったらしいのです。
古代イスラエルでは、バン種を新しくするために、あるいは「パン種の入らないパン」を食べなければならなかった出エジプトのことを忘れないために、過ぎ越の祭には「パン種の入れていないパン」を食したらしい。これはわたしの推測。

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