博文(ひろぶみ)通信

浪江町の今をできる限り発信!

H27.12月定例会行政報告その5

2015-12-21 17:41:34 | 日記

昨日の続きです。

 

〇次に、町内の公営住宅整備について、ご報告いたします。 

町内公営住宅整備につきましては、6月より地権者に対し個別訪問等を実施し、用地交渉を行っておりますが、現在までに、整備予定地の約8割において契約済み又は契約見込みとなっているところであります。

現在、早期整備に向け、造成設計及び建築基本設計を進めているところで、設計にあたっては、高齢者や子育て世代、

入居者同士の交流、また、防災を考えた配置になるよう考慮し、帰還する町民の皆さまが希望を持って浪江町での生活が営めるように検討してまいります。

また、雇用促進住宅の整備につきましては、10月16日に独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構に対し譲渡申請書を提出し、建物譲渡に向けた具体的な手続き進めており、今月9日に機構と合同で入居者に対する事業説明会を開催する予定としております。なお、並行して、新たな賃貸住宅として整備するための改修に向けた改修設計を進めており、帰還想定時期に合わせた入居開始に向けた取り組みを進めているところであります。

*請戸大平山地区には、公営住宅26戸(全戸津波被災者分)・分譲地7区画(全区画津波被災者分)が整備予定です。なお、供用開始時期は31年4月を予定。供用開始時期が遅すぎることを担当課に指摘したところ、防災集団移転に関する説明会後、入居希望者には同意を取り付けていると答弁がありました。

また、幾世橋地区(浪江東中周辺)には、公営住宅93戸(津波被災者分16戸、一般分77戸)・分譲地16区画(全区画津波被災者分)が整備予定です。なお、供用開始時期は29年4月より順次予定。

 

○次に、タブレットを利用したきずな再生強化事業について、ご報告いたします。  

11月末現在、6,582台のタブレットを町民の皆さまに配布し、約8割の利用率を維持しております。年内中は追加の申込みを受け付けており、引き続き希望される皆様に配布してまいります。

 この事業は、タブレットを配布することが目的ではございません。多くの皆さんにタブレットを活用していただき、絆の再生という本来の目的を達成するため、県内外でこれまで約80回の講習会を実施し、延べ約2,200人に参加をいただいております。

今後とも、避難生活を送る町民の生活に役立つよう、内容を見直しながら実のある講習会を開催してまいります。

 

〇次に、浪江町内での事業活動状況について、ご報告いたします。 

12月1日現在の浪江町内での事業者の活動状況については、18事業者22事業所となっております。事業者向け浄化槽導入等支援事業の活用など、再開に向けた準備を進めている事業者もあり、今後とも町として積極的に支援してまいります。

 

〇次に、雇用の場の創出・企業誘致の取り組みについて、ご報告いたします。 

 現在、雇用の場の整備のため、大平山の工業団地と北幾世橋地区の工業団地の整備基本計画の策定を進めております。さらには町が集積を目指すエネルギー関連や復旧・復興資材生産などの関連企業約3,000社に対し、進出意向のアンケートを実施する予定であり、意向が確認された企業については積極的に訪問し誘致活動を進めてまいります。

 また、11月4日には「浪江日立化成」「浪江日本ブレーキ」を訪問し、町の現況報告や会社の現状など意見交換をいたしました。引き続き既存誘致企業と定期的な連絡をとってまいりたいと考えております。

 

 

 

今日は、ここまで

 


H27.12月定例会行政報告その4

2015-12-20 17:58:23 | 日記

昨日の続きです。

 

○次に、イノベーションコースト構想について、ご報告いたします。 

イノベーションコースト構想につきましては、その実現に向けたフォローアップ会議が開催されており、10月29日の会議には私も出席し、地産地消型のまちづくり、再生可能エネルギー・新エネルギーの活用によるスマートシティ、農林水産業の再生、防災対策・防災研修拠点、教訓を伝承・発信するアーカイブ拠点など、今後、浪江町が目指す姿について訴えてきたところであります。

 こうした、浪江町が目指すまちづくりを、イノベーションコースト構想の中で実現できるよう積極的に働きかけてまいります。

 

○次に、復興祈念公園について、ご報告いたします。 

福島県における復興祈念公園につきましては、現在、基本構想を策定するため、県が有識者会議を開催しており、私も委員として参加しております。先月には、委員による現地視察と地元町民からのご意見をいただいたところであります。

また、町といたしましても、地元の皆さんとの懇談会を通じ、ご意見をいただいたところであり、こうした声を反映できるよう有識者会議などの場を通じて積極的に発信してまいります。

 

○次に、交流・情報発信拠点施設整備事業について、ご報告いたします。 

現在、事業の基本計画の策定に向け、検討委員会での検討が進められているところでございます。11月6日に行われた第3回目の検討委員会では、浪江町内での現地視察を行うと共に、施設の運営体制についての検討を行なったところであります。

また、整備予定地の地権者に対する事業説明会を9月26日に実施いたしました。実施にあたっては、国道114号線拡幅第2工区事業と合同での開催とし、参加者の皆さまからは、早期に事業を推進してほしいという意見がございました。

それらのご意見に応えるためにも、早期整備に向け、国道114号線第2工区の事業主体である県及び、国道6号線の道路管理者である国など関係機関との協議を鋭意進めていくこととしております。

 

○次に、復興公営住宅整備について、ご報告いたします。  

町外の復興公営住宅整備については、徐々に供用開始しており、9月28日には福島市の復興公営住宅飯坂団地の竣工式が実施され、浪江町民対象の復興公営住宅として福島市で初めてとなる飯坂団地の入居が開始されました。今後整備される住宅に関しましては、11月4日より復興公営住宅の第4期募集が開始されております。

町といたしましては10月15日のお知らせ版に浪江町民向けの募集案内チラシを配布し周知するとともに、町民の皆さまに入居に関する情報を正確に理解していただくよう、県と協力して努めてまいります。

また、町民からの要望も多かった、ペットの飼育が可能な住宅を増やすことについて、県に対して要望をしてきたところですが、今回の4期募集において、二本松市の表地区の復興公営住宅が新たにペット飼育可の集合住宅として案内が開始されているところであります。

 

 

今日は、ここまで


H27.12月定例会行政報告その3

2015-12-19 18:50:44 | 日記

昨日の続きです。

 

○次に、仮設防火水槽の追加配備について、ご報告いたします。 

 放射性物質による汚染のため、既設の防火水槽が使用できない状況にあるため、昨年度の6ヵ所につづき、今年度も10ヶ所に仮設防火水槽を追加設置しました。1ヶ所あたり40トンの水を貯水しており、初期消火に対応できる水量となっております。 

 

○次に、浪江町住民意向調査について、ご報告いたします。 

復興庁、福島県、浪江町共催で実施した住民意向調査について、先月、調査結果の速報が発表されました。

昨年同様、約6割の皆様から回答をいただき、帰還の意向では「すぐに・いずれ戻りたい」という割合が17.8%と震災以降初めて増加に転じ、そのうち「すぐに戻りたい」人の割合は、33.7%と15ポイント近くも増加いたしました。今後、詳しい分析を進め、町の施策に有効に活用してまいります。

 

〇次に、避難指示解除に関する有識者検証委員会について、ご報告いたします。 

平成29年3月の帰還開始目標に向け、除染やインフラ復旧、生活環境整備などの進捗状況を客観的に検証・評価し、必要な措置について提言をいただくため、9月より避難指示解除に関する有識者検証委員会を開催しております。委員会では、それぞれの専門分野の有識者が、国・県などの関係機関からの報告、町民の皆さんからのご意見を元に、検証作業が進められております。

今後、3月を目途に提言を取りまとめていただき、それを踏まえて町としても必要な措置をとるとともに、帰還についての一定の方向性をお示ししたいと考えております。

 

*有識者検証委員会は3月上旬に提言書を町に提出し、その後一定の方向性を町は示したうえで、新年度の28年度に解除に向けての住民説明会を開催する予定です。この流れでは、「来年3月に解除時期の判断をする」としていた町は、町民との約束を反故することになるのではないでしょうか?。それとも国が示した解除にあたっての3要件の3つ目にある県、町、住民による十分な協議を行わないまま判断するつもりなのでしょうか?そもそも検証委員会の立ち上げが遅かったのが起因していると思います。今後、これらについて質していきます。

準備宿泊のご質問がありましたが、町から時期についてはお聞きしていませんが、条件が整い次第実施したい旨の話は聞いております。

 

○次に、3D(スリーディー)測量・津波被災地施設等レーザー測量委託について、ご報告します。

 復興計画の柱の一つである「被災経験を次代や日本に生かす~脱原発、災害対策~」に基づき、被災状況を記録し、後世や世界に伝えるため、津波被災地を中心に3D測量・レーザー測量を実施しております。

復旧作業が進む中、今、被害を受けた請戸小学校や町の様子を3Dデータとして残しておくことで、いずれ多くの人にこの経験を伝えるための貴重な記録になると考えております。今後、県においても記録収集のための広域的な取り組みが行われることとなっており、関係機関との連携も含め、有効に活用してまいります。

 

○次に、福島県12市町村の将来像の提言について、ご報告いたします。 

福島12市町村の将来像につきましては、7月に取りまとめが行われ提言書が復興大臣に提出されたところであります。

現在、その推進のためのフォローアップ会議が開催されており、各種事業の実現、広域的な課題の解決に向けた議論を進めております。

浪江町としても、ふるさとの再生に向けて、財源の確保も含めた着実な推進を訴えながら、引き続き積極的に関与してまいりたいと考えております。

 

 

今日は、ここまで


H27.12月定例会行政報告その2

2015-12-18 18:45:50 | 日記

14日の続きです。

 

続きまして、町政の執行状況について報告させていただきます。 

○始めに、浪江町功労者表彰式についてご報告いたします。 

 文化の日の11月3日、第43回浪江町功労者表彰式を二本松市内にて開催いたしました。

 表彰者については、特別功労表彰は6名で、長年にわたり警察職務に精励し、公共の安全と秩序の維持に尽力された方々や、議会議員として浪江町の地方自治発展に寄与された方々であります。他にも、5名の方々を功労表彰、14名の方々を善行表彰として、賞状および記念品を贈呈し、ご功績を讃えたところであります。

 

○次に、浪江町長選挙の執行について、ご報告いたします。 

11月5日告示、11月15日投開票で行われました当該選挙においては、投開票事務について適正な選挙事務執行に努めたところであります。

今回の選挙では、期日前投票所を二本松、福島、本宮、郡山、いわき、南相馬の6市に合わせて7か所設置し、当日投票所は期日前投票所に桑折町を加え合計8か所に設置いたしました。また、選挙のお知らせを全有権者に配布し投票所の場所や受付時間の周知をはかるとともに、11月14日、15日は、仮設住宅と投票所を結ぶ巡回バスの運行や浪江町商工会のご協力により、十日市会場に選挙啓発の看板を設置するなどして、選挙人の投票機会の確保と投票率の向上に努めたところであります。加えて、選挙公報を全有権者に配布し、候補者の声が有権者一人一人に届くよう努めてまいりました。

浪江町長選挙の結果でございますが、当日有権者は15,761名であり、投票者数は8,834名で投票率は56.05%、前回の平成23年は無投票となっておりますので、前々回の投票率73.51%と比べますと、17.46ポイントと大きく下回っておりますが、平成25年の町議選の投票率53.81%を2.24ポイント上回り、震災後に行われた選挙では最も高い投票率となりました。

今回の選挙においても、期日前投票者数および不在者投票者数が全体の6割弱を占めており、選挙のお知らせ等による事前の情報提供が、今後ますます重要になるもの思っております。今後も引き続き、なお一層の有権者への周知・啓発を行い、投票率の向上に取り組んでまいりたいと思います。

 

○次に、浪江町消防団の活動状況について、ご報告いたします。 

平成27年10月4日には、浪江中学校校庭において、浪江町消防団秋季検閲式が開催されました。

検閲式には、98名の消防団員が集合し、功績章9名、精勤章23名の表彰や分列行進・閲団などを行い、改めて消防団の士気の高さを実感することができました。

また、毎週日曜日には各分団による町内パトロールを継続して行っており、浪江町防犯見守り隊の活動と併せて、町民の皆様がより一層、安心できるよう努めてまいります。

 

 

今日は、ここまで

 


H27.12月定例会行政報告その1

2015-12-14 18:39:35 | 日記

久しぶりの更新です。

先週8日に開会した12月定例会も、明日15日に閉会となります。

今日から、開会初日に行われた町長からの行政報告をお知らせします。

また、準備宿泊等のご質問がコメントにありましたが、行政報告の内容の一部に回答となる箇所があります。ただ、補足説明を要する場合もありますので、その際は私の考えも含めお答えしたいと思います。

 

 

平成27年浪江町議会12月定例会の開会にあたり、行政報告を申し上げます。 

東日本大震災の発生から4年9ヶ月が経過しようとしております。改めてこの震災によりお亡くなりになられた方々、過酷な避難生活の中で命を落とされた方々の、ご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族に対し、深く哀悼の意を表します。

 また、いまなお、県内外に避難を余儀なくされ、先行きが見えないなか、つらく厳しい生活を強いられている町民の皆様に対し、心からお見舞い申し上げます。 

 さて、私事ではございますが、過日行われた浪江町長選挙において、当選の栄に浴し、引き続き町政のかじ取り役をさせていただくこととなりました。行政報告に先立ち、お時間をいただきまして私の所信の一端を述べさせていただきます。

先月30日、パリでCOP21、第21回国連気候変動枠組み条約締約国会議、が開幕しました。温室効果ガスの削減のために、化石燃料に頼らないクリーンなエネルギーを推進すべきことは、もはや世界の共通認識であります。これまでCO2削減に消極的だったといわれるアメリカや中国も、会議に先立って自ら削減目標を策定したといいます。

火力発電を減らすため、当面は原子力に頼るという選択をする国も、あるかもしれません。しかし、長期的にクリーンエネルギーを増やすためには、やはり再生可能エネルギーの活用が重要になってまいります。浪江町は、未曾有の原発事故を経験した自治体として、「原発エネルギーに依存しない社会」を体現するまちづくりを率先して進め、世界に示してまいりたいと考えます。

具体的には、エネルギーの地産地消、すなわち再生可能エネルギーや新エネルギーの積極活用と、テクノロジーを駆使した省電力などをすすめ、いわゆるスマートシティを志向いたします。

気候変動への取り組みは、とりもなおさず限りある地球資源をどう配分し、どういう社会の未来像をつくるかの問題です。当然ながら、日本一国で完結するものではなく、世界の国々とともに地球全体の将来を考えなければなりません。浪江町のような地方の小さな一自治体であっても、今後この視点はますます重要になってくると考えます。むしろ、大震災と原発事故による全町民・長期・広域的分散避難という過酷な状況からの復活を期する浪江町・双葉郡だからこそ、町内外・郡内外のみならず、世界の英知を集め、世界へ発信できるようなまちづくり・地域づくりを志向すべきではないでしょうか。震災からまもなく5年、「復興・創生期」と位置づけられる次の5年は、まさにそうした「地方創生」の観点も必要になってくるものと確信いたします。

そんな復興まちづくりの大前提となる、浪江町の除染、インフラ復旧は、一歩ずつではございますが確実に前進してまいりました。

最新の住民意向調査の結果は、この後ご報告いたしますが、すぐに帰る人にとっても、そうでない人にとっても「ふるさと浪江」はひとつです。ふるさとがよみがえっていく姿を力強く発信し、浪江町百年の大計の礎を創建するとともに、「どこに住んでいても浪江町民」の理念に基づいて、すべての町民が自立して生活再建を果たすまで、これまでの支援を継続・維持してまいります。

浪江の歴史と伝統の上に新しい価値観を積み上げて、私は町民の皆さんが納得できる町と地域を創建するため、私情を捨て、公益に徹し、町民の皆様の声を力とし、現実にひるむことなく、不撓不屈の精神で与えられた使命を果たす覚悟であります。

町民の皆様、そして議員各位におかれましては、さらなるご支援、叱咤激励を賜りますようお願い申し上げます。

 

 

今日は、ここまで