鏡海亭 Kagami-Tei  ウェブ小説黎明期から続く、生きた化石?

孤独と絆、感傷と熱き血の幻想小説 A L P H E L I O N(アルフェリオン)

生成AIのHolara、ChatGPTと画像を合作しています。

第59話「北方の王者」(その1)更新! 2024/08/29

 

拓きたい未来を夢見ているのなら、ここで想いの力を見せてみよ、

ルキアン、いまだ咲かぬ銀のいばら!

小説目次 最新(第59)話 あらすじ 登場人物 15分で分かるアルフェリオン

色々と試みる 生成AI、プロンプトと写真と画像の面白い関係?

こ、これは? ヨーロッパ風のとある街(架空)、そのどこかにある小洒落た通りの風景です。AIのHolaraさんが生成しました。この画像、生成の手順が少し変わっています。GPTsでカスタマイズしたChatGPTであるPrompt Summoner(以下、サモナー)を使って、私の撮った某所の写真を解析し、これに基づいて出力されたプロンプトを、さらにHolaraさんに入力して描画されたものです。ちょっと、ややこしい。。。

鏡海亭のこれまでの画像に比べてかなり精緻なものに仕上がってるようでしたら……嬉しいです。

面白いのは、生成された画像が、元の写真の特徴を言語で表現したはずのプロンプトに依拠しながらも、その写真とはまったく別物、内容も構図も大きく異なるものになることです。まぁ、我々が同じ小説の同じ場面を読んでも、思い浮かべる光景がそれぞれ異なるのと似ています。

その一方で、元の素材とは違うのだけど、相通ずるところは出てくる。いくら人によって想像力が多様でも、同じ小説を読んだのなら、そこから生まれるイメージには一定の共通性が出てくるのと同様です。元になる写真から、その場所の特徴の一部や、雰囲気、空気感、それら諸々が抽出され、また新たな架空の場面として結実し、いったいどんな画像が生成されるのかと、楽しみに待つのもなかなか面白いです。

ちなみにこの画像は、パリのシテ島、ノートルダム寺院近辺の通りを私が撮影した写真から、今回の方法で生成したものです。元になる写真には誰も映っていなかったのですが、こんなに沢山の客で賑わう様相となりました。サモナーさん(ChatGPT)の返答から、写真を読み込んだ時点で場所がパリだと認識したことは分かりました。その点を反映させて、華やかな雰囲気にしたのでしょうか。しかし、こんな場所はシテ島近辺にはありません。ありませんが、雰囲気は、なんとなく、パリのそれ(?)。実際にはどこにもないんだけど、雰囲気は特定の都市や地域っぽい場面を作る――そういうのが、この手法の狙いです。

ちなみに、この画像もシテ島周辺の通りの写真から生成したのですが、こちらは現地とはかなり違いますね(汗)。

次の画像は、東欧のとある著名な都市にて鏡海が撮影した写真を、素材にして生成したものです。元の名残が多少残っているところもありますが。


ファンタジー小説用の背景画像のはずが、車が描かれてしまいました(苦笑)。車をプロンプトで消すこともできますが、敢えて残してあります。伝統と現代の日常が交錯する風景も楽しいですよね。

元々、サモナーは、添付された画像の中に含まれる任意の対象(または画像全体)を、詳細なプロンプトに置き換えるツールです。本ブログの連載小説『アルフェリオン』および『カイス・ブリッツ』の各話タイトル画像や広報用画像向けに、キャラクター生成用のプロンプトを作成するときなど、鏡海がよく使っています。その手順は以下の通りです。

(1)まずは人間(=鏡海)の考えたプロンプトで記述し、ChatGPTやHolaraでキャラクターの画像を生成→(2)何度も生成しているうちに、最も当該キャラらしい画像ができたら、今度はその画像をサモナーに渡してプロンプト化する→(3)このプロンプトを用いてChatGPTまたはHolaraで画像を生成し、さらにプロンプトを調整。

このような流れでキャラクターの画像を生成するようになった結果、従来よりもキャラクターの外見上の同一性が相当に維持されているかと思います。人間が一から記述するのは困難(非常に面倒)なほど長くて詳細なプロンプトも、こうすると意外と容易に作成&調整できます。また、Holaraさん用のプロンプトは英語のみなので、言葉のニュアンス等、私の理解だけに頼って記述すると不十分なところも多々あります。サモナーさんに任せると、へぇ〜、英語ではそんなふうに表現するんだ、と発見があったりすることも多いです。

画像生成AI自体がどんどん進化していく一方、AIという道具を使う人間=私の方も、少しずつでも進歩していかなくてはですね(汗)。

さて今回、風景の画像を生成するためにサモナーさんの力を借りたのには、理由があります。実をいえば、連載小説『アルフェリオン』の新章開始に向けた特別企画「勇者姫と巡るミルファーン王国ツアー?」にかかわって、どうしてもイマイチうまく生成できない風景があったからなのでした。

この画像のように砂浜や砂州の延々と続く北オーリウム海の光景を、適切に画像化するのが意外と難しく……。そこで、私が昔撮った北海沿いの写真をサモナーさんにプロンプト化してもらい、そこから、Holaraさんと一緒にこの新たな画像を導出したのでした。元の写真とは全く違う構図や内容であるにもかかわらず、元の写真に写っていた場所の特徴は引き継いでいるという。

ちなみに、南欧のとある街の市場の写真からも同じ方法でプロンプト化し、これをふまえて再描画しました。が……。

魚なのに肉のような、サーモンっぽくも赤身肉っぽくもみえる塊やら、鶏肉みたいな白身魚肉とか、何となく不気味な食材の数々です(苦笑)。まぁ、それもファンタジー世界っぽいか。モンスターの肉?


漢字風の文字がちらほら使われていることや、市場の雰囲気なんかも相まって、どことなく無国籍な感じ……。それから、食材がまたも微妙に怪しげです。切り身にしていない獲れたての魚がたくさん並んでいる写真からプロンプトを生成したはずなのですが、それを画像化するHolaraさんがプロンプトの解釈をする際、魚を切り身ばかりにしてしまったようです。


野菜や果物の市場は、まだわりと普通な、まともな食材を扱っている感じです(笑)。ちなみに、この画像に使ったプロンプトは人物のいない写真から生成されたのですが、こんな感じで市場の人や買い物客が勝手に画像に追加されて、まぁ、それはそれでなかなか臨場感があります。

本日は、鏡海亭の「舞台裏」的な内容をご紹介しました。生成AIで画像を導着する作業は、手で絵を描く作業とはまた全然違いますが、独自の面白さや工夫のし甲斐もあったりします。そこを楽しめるとよいなと思います。特に、ただ淡々と生成させるというより、AIとのやり取りを面白がる感じで。

いつもお越しいただきありがとうございます!

ではまた。

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