QFD、QFDって言うけど、QFDって何(・・?という問いに応えるため、
マツダ技研に掲載された「QFD/品質機能展開」を示します。
実は私も、今年(2017)の2月に「QFDをやりなさい」と言われるまで、
QFDという言葉を知りませんでした。でも、今は、様々な問題をあぶりだし、
分析するために、非常に優れたフレームワークであり、QFDを作ることで、
開発や品質管理に係わる部署間の共通認識も作りやすくなると思っています。
お客様の要望「室内が広い」を叶えるためには、車幅が広く、車高も
高い方が有利ですよね。一方「駐車スペースが小さい」という要望を
叶えるためには、逆に、車幅は狭く、車高も低い方が有利でしょう。
もしかしたら、燃費をよくするためには、空気抵抗を低くする必要が
あるので、車幅は狭く、車高も低い方がよいかもしれません。
室内を静かにするためには、空気抵抗が低く、エンジン音が小さい方が
有利なわけですが、歩行者に車が接近したことを知らせるためには、
エンジン音が大きい方が良いかもしれません。
このような相関関係を表すために、左の普通の品質表では、相関が
高いところには、◎を記入し、相関があるところには、〇を記入します。
この◎を5点、〇を3点、それに加えて相関が考えられるところに△1点を
与え、行を集計することによって、お客様の要望「要求品質」の重要度、
列を集計することによって、どの技術的な特性「品質特性」を改善し、
「要求品質」を満たせばよいかを探ることができるわけです。
マツダでは、このような普通の品質表を「従来の品質表」として、
新たに、相関が高く、かつ値を大きくした方が有利な項目には▲、
逆に相関が高く、かつ値を小さくした方が有利な項目には▼を記入し、
技術的な特性(品質特性)の背反が分かるような品質表を考え、これを、
「新しい品質表」と名付けました。
この品質表が、かなりの優れものであることは、技術者であれば、
瞬時に分かるはずです。私たちも早速、自分が携わっている商品やサービスの
品質表を作ってみましょう。きっと、よりお客様に満足していただける仕様に
したり、問題の発生を未然に防いだり出来ると思います。
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