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スマートフォンなどのガジェットと言われる小型電子機器に関する話をメモ代わりに書き留めていきます。

ファーストリテイリングのセルフレジ特許侵害係争その後

2021-05-28 15:27:54 | 知的財産の話題
ファーストリテイリングは既に複数の無効審判を提出しているらしく、総力戦の模様です。以前書き込みましたが、消耗戦、総力戦と言われるような、費用と工数を掛けた争いになる位なら、その分を見込んだ価格で権利者に発注することが正しい知財戦略です。
無駄な係争費用を支出して知財部門の人件費を使って行うようでは戦略とは言えないのです。

そして、体力勝負に持ち込んで叩き潰そうというファーストリテイリングの戦略に対し、アスタリスクは関連特許を丸ごと、NIPという会社に譲渡し、NIPを当事者としてファーストリテイリングと戦う形式に変更している。アスタリスクは中小企業のため、係争費用が高額になり、解決に長時間かかる戦いには不利です。案の定ファーストリテイリングは力に任せて叩き潰しに来ており、長期戦は必至であり、こうなった場合にアスタリスク本体に悪影響を及ぼさないようにするためです。

どう見ても知財戦略はアスタリスクの方が優れているように思います。何度も言います。ファーストリテイリングの知財はアホやな。

アホな理由その1
コンペスタイルで発注先の選定をしているので、落札者の案がアスタリスクの特許を抵触しているのは自明でばれるのも自明。となれば、前もって侵害主張された時の対処案無しで他社に発注はあり得ない。

アホな理由その2
アスタリスクとの交渉で、譲歩しなかった(とアスタリスクは主張している)。特許権に対する真摯さが欠片もない。知財部門とは思えない。

アホな理由その3
直ぐに総力戦を開始。和解を探るのが先ではないのか? まあ知財部門と言うよりは法務の仕事かもしれないが。

上記は全て私の推測です。
実は購買部門が知財に話を通さず暴走し、後始末だけ知財に放り投げている可能性もあります。
この場合のアホは購買と知財軽視の経営体質にあり、知財は悪くはありません。

このネタは引っ張れそうですねぇ(苦笑)


美味しいインスタントコーヒーの淹れ方を試してみた

2021-05-26 10:06:53 | 日記(徒然なるままに)
少し前に、インスタントコーヒーを飲む時に、最初に少量のお湯でコーヒーを十分溶かした後にお湯を注げば美味しく飲める。という噂の検証をテレビ番組で行い、変化なしとの結論であった。
遅ればせながら、私も試してみた。コーヒーは数日前に開封したゴールドブレンド。

〇一杯分のインスタントコーヒーをコップに入れ、ほんの少しのお湯を入れてかき混ぜる。
〇するとどうだろう。コーヒーの香ばしい香りが一面に漂うではないか。期待が高まる。
(番組のテスター達は臭覚が弱かったのでは?)
〇その後にお湯を適量注ぐ。うーん、いい香り。
〇一口飲んでみると、ん? 何時ものゴールドブレンド(笑)。
(味に関してはテスター達と同意見)

結論。味は一切変わりません(断言)。ただし、香りが高くなりますので、正常な臭覚を持っていれば気分はちょっと上がります。
香りも味のうちと考えれば、旨くなったとも言えなくもない(苦笑)。


ファーストリテイリング特許訴訟で敗訴

2021-05-21 15:37:39 | 知的財産の話題
知的財産高等裁判所は、アスタリスクの特許は有効だとする判決を言い渡した。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210520/k10013042221000.html

特許係争だと係争を始める場合にプランBを用意するのが当たり前なのだが、
やっぱり、ファーストリテイリングの知財はアホやな。

一般的に特許の係争に入る場合には、経験豊富な複数の弁理士または弁護士の意見を参考にして、下のような検討を行い、事を進めるものである。

①懸案の特許を無効にできるか否か → 無効にできるのなら強行
       ↓
②無効にできない場合には、無効審判で何処まで権利範囲の減縮が可能か
       ↓
③減縮した請求の範囲で抵触回避案が策定可能か → 回避可能なら強行
       ↓
④回避不能なら和解工作実施


今回のファーストリテイリングの場合は、①と②の判断が甘く、④も想定していないように思える。

しかし、ひょっとすると、納入メーカー責任で走っていて、損害賠償はメーカーが負う契約になっている可能性もある。この場合は、ファーストリテイリングは何も考えておらず、リスクは納入メーカーにあるので、スルーの可能性もある。もしそうなら、納入メーカーは大バカ者だわな。ごっつい損害賠償を喰らうよ。何しろ台数が多いから。

普通納入メーカーが責任を取る場合には、訴訟当事者をメーカーに変更するケースが多いのだが、今回はそのような雰囲気が見られない。でも世間的にはファーストリテイリングが当事者の方が関心高くて都合が良いから、なのかもしれない。


ファーストリテイリングのセルフレジ特許侵害係争

2021-05-19 10:02:53 | 知的財産の話題
ユニクロとジーユーで使われているセルフレジの構想を最初に考えたアスタリスク社がファーストリテイリングを特許侵害で訴えている。
元々アスタリスクが構想したアイデアをファーストリテイリングが他社に実施させ、自店に導入したとの事である。アスタリスクが特許侵害を指摘して交渉を開始したが、ファーストリテイリングが受けなかったことより、訴訟に発展したらしい。

大枠はネット検索すれば出てくるので理解できると思うが、製造メーカーの知財部門で10年以上の経験がある私から見ると、明らかにファーストリテイリングの知財戦略の誤りである。

コンペで複数社からアイデアを出させて、その中で特許を持っているアスタリスクの案を落として、同様の仕様の他社案を採用している。これでは最初からケンカを売っているようなもので、後程揉めるのは火を見るより明らか。最初から特許の有効性を疑い、無視するケースもあるが、一般的に係争費用や評判を天秤にかけると、権利者に発注した方が結局は安上がるケースが多い。

アスタリスクの技術力に疑問がある場合はこの限りではないが、既に取引があったようで、その線は薄く、他で仕事をやるから規模の大きな本件は我慢しろというストーリーが推測される。アスタリスクはそれに応じなかったのであろう。この辺の流れは購買部門の仕事ではあるが、知的財産を軽視してる姿勢が見えてくる。アパレルメーカーであることから商標や意匠、著作権がらみは人材を揃えていても、特許関係は弱いと見られる。

案の定ファーストリテイリングは無効審判に負けている。日本国内の特許係争で無効審判に負けて、知財高裁で逆転したケースは僅かであり可能性は低い。特に今回の争点を読むと、自明な話でもないので逆転は難しいであろう。アホな知財責任者だと思う。