『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)(2007)
若松孝二監督、坂井真紀さん(遠山美枝子)、井浦新さん(坂口弘)、並木愛枝さん(永田洋子)出演。
若松監督は本作品の構想を2005年の段階で明らかにしており、自身の集大成とも位置づけている
【STORY】
ベトナム反戦運動や公民権運動、ヒッピー文化やパリ5月革命など世界的な左翼全盛の時代に、日本でも反権力的な学生運動が盛り上がっていたころが舞台である。その学生運動の中でも最も純粋であったがゆえに、真剣に革命の実現を信じた連合赤軍の若者たち。彼らが何に突き動かされ、どのような葛藤を経てあさま山荘事件へと至っていったのか、そしてリンチ事件へと至ったのか。連合赤軍側の立場から、彼らの生き様を描こうとしている。(Wikipediaより)
【感想レビュー】
つ、ついに観たっ!!
圧巻でした!!
冒頭は、実際の映像と時系列のテロップが流れ、なぜ学生運動が盛んになって行ったのかが分かりやすい構成になっていました。
印象的だったのは、坂井真紀さんらが演じる赤軍派の創立メンバー遠山美枝子や重信房子らが、笑顔で楽しそうにデモ隊に加わり活動していたシーン。
彼女は山岳アジトの訓練に参加しますが、どんなに森恒夫に“総括”を求められても、納得を得ることがいつまでも出来ません。
そして、山岳アジトでも女性らしく身綺麗にしていましたが、その事が、革命左派の永田洋子の逆鱗に触れ、どんどん、どんどん追い詰められていきます。
永田洋子を演じる並木愛枝さんの演技に…心底震えました…。
森恒夫と2人で連合赤軍のトップでしたが、彼女が結局、森恒夫さえ支配していたように見えました。
遠山美枝子に対して、またその他の女性活動家に対して、女を武器にしていると批判したにも関わらず、森恒夫と身体の関係を持った後の…女性らしさといったら…。
その描き方が凄いなと…。
“総括しろ”が耳をついて離れません…。
リンチで殺されていく同志を目の当たりにしているのに、“総括”を求められ、自己批判で真実を言う(内容はもう、滑稽としか思えないのですが…)。
そしてそれを総括するには、もはや暴力を受け、気絶して生まれ変わるしかない、という可笑しな森恒夫の持論が展開され、処刑という名の殺人や滅茶苦茶な暴行による殺人が行われていきます。
もう完全に思考停止状態ですし、恐怖で支配されていて、そこにはもう、彼らの言う“革命”という崇高な目的も思想も…一体どこに在るのだろう?…と。
“総括”という名の粛清が行われていく状況下で、森恒夫と永田洋子の逮捕をラジオで聞いた他メンバーの安堵感が、画面を通してさえ伝わってきました。
映画をただ観ていた私ですら、心底!安堵しましたから…。
観て本当に良かったです‼
どうして彼らが、粛清に走り、思考停止し、結局は稚拙な内面を露呈していく事になったのかが、よく分かりました!
若松孝二監督、坂井真紀さん(遠山美枝子)、井浦新さん(坂口弘)、並木愛枝さん(永田洋子)出演。
若松監督は本作品の構想を2005年の段階で明らかにしており、自身の集大成とも位置づけている
【STORY】
ベトナム反戦運動や公民権運動、ヒッピー文化やパリ5月革命など世界的な左翼全盛の時代に、日本でも反権力的な学生運動が盛り上がっていたころが舞台である。その学生運動の中でも最も純粋であったがゆえに、真剣に革命の実現を信じた連合赤軍の若者たち。彼らが何に突き動かされ、どのような葛藤を経てあさま山荘事件へと至っていったのか、そしてリンチ事件へと至ったのか。連合赤軍側の立場から、彼らの生き様を描こうとしている。(Wikipediaより)
【感想レビュー】
つ、ついに観たっ!!
圧巻でした!!
冒頭は、実際の映像と時系列のテロップが流れ、なぜ学生運動が盛んになって行ったのかが分かりやすい構成になっていました。
印象的だったのは、坂井真紀さんらが演じる赤軍派の創立メンバー遠山美枝子や重信房子らが、笑顔で楽しそうにデモ隊に加わり活動していたシーン。
彼女は山岳アジトの訓練に参加しますが、どんなに森恒夫に“総括”を求められても、納得を得ることがいつまでも出来ません。
そして、山岳アジトでも女性らしく身綺麗にしていましたが、その事が、革命左派の永田洋子の逆鱗に触れ、どんどん、どんどん追い詰められていきます。
永田洋子を演じる並木愛枝さんの演技に…心底震えました…。
森恒夫と2人で連合赤軍のトップでしたが、彼女が結局、森恒夫さえ支配していたように見えました。
遠山美枝子に対して、またその他の女性活動家に対して、女を武器にしていると批判したにも関わらず、森恒夫と身体の関係を持った後の…女性らしさといったら…。
その描き方が凄いなと…。
“総括しろ”が耳をついて離れません…。
リンチで殺されていく同志を目の当たりにしているのに、“総括”を求められ、自己批判で真実を言う(内容はもう、滑稽としか思えないのですが…)。
そしてそれを総括するには、もはや暴力を受け、気絶して生まれ変わるしかない、という可笑しな森恒夫の持論が展開され、処刑という名の殺人や滅茶苦茶な暴行による殺人が行われていきます。
もう完全に思考停止状態ですし、恐怖で支配されていて、そこにはもう、彼らの言う“革命”という崇高な目的も思想も…一体どこに在るのだろう?…と。
“総括”という名の粛清が行われていく状況下で、森恒夫と永田洋子の逮捕をラジオで聞いた他メンバーの安堵感が、画面を通してさえ伝わってきました。
映画をただ観ていた私ですら、心底!安堵しましたから…。
観て本当に良かったです‼
どうして彼らが、粛清に走り、思考停止し、結局は稚拙な内面を露呈していく事になったのかが、よく分かりました!