☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『ヴァン・ゴッホ』(1991)

2013年11月06日 | 西洋/中東/アジア/他(1990年以降)
『ヴァン・ゴッホ』(1991)

モーリス・ピアラ監督、ジャック・デュトロンさん(ゴッホ)、アレクサンドラ・ロンドンさん(マルグリット)、ベルナール・ル・コクさん(テオ)、ジェラール・セティさん(ガシェ)出演。

映画監督になる前、画家でもあったピアラが最も敬愛するゴッホを描く。

ピアラを一気に名匠ジャン・ルノワールの高みへと近づけた決定的代表作である。ゴッホを演じたジャック・デュトロンは、本作でセザール賞を受賞。現代フランス映画の作家たちに多大なる影響を与えた作品であり、公開当時、ジャン=リュック・ゴダール監督はピアラ本人に次のような賛辞を記した手紙を送った。


【STORY】
療養のため訪れたオーヴェルの村。医師ガシェの診察を受けたゴッホは、そこで娘のマルグリットと出会う。美術コレクターでもあるガシェと親しくなった彼は、マルグリットをモデルにした絵を描くために家に通うようになり、やがてふたりは親密さを増していく……。美しく穏やかな風景のなかで過ごした、画家に訪れる死までの日々。(公式サイトより)

【感想レビュー】@theater
モーリス・ピアラ特集に行ってきました
夏頃から流れていた予告編を観て、絶対観よう!って決めていた作品です

なんかなんだか、すごく面白い!…とか次どうなるの?!(←実在の人物なのでもう展開はだいたい分かっていますが…)…などの面白さでは無いのですが、魅入ってしまう何かがありました

吸引力、と言い換えても良いかもしれません

ピアノのシーンも出てきて、ゴッホの口の悪さに閉口しつつ、でも魅力的でドキドキしましたけども

絵画が沢山出てきます

安心安定の暮らしでは、内から産まれてくる“何か”になかなか出逢えないし、かと言って、いつもいつも不安で、周りにゴタゴタと言われる暮らしでも、その“何か”になかなか出逢えないし…芸術家過ぎるゴッホの孤独を垣間見ました。

邪念の無い、ある青年に描いてあげるシーンは、なんだかとっても素敵でした

ゴッホを演じたジャック・デュトロンさん、ゴッホの自画像でよく見るゴッホとそっくりでした


そういえば、画家を描いた作品は、今年ロシア映画特集で『ピロスマニ』を観ましたけども、どちらの人物も変人で面白いなぁと思いました。
よく言えば純粋であるし、それらの映画を通して、彼らを見ると、愛すべき画家に見えるので、これはもう監督が、それぞれの画家をとても敬愛した眼差しで撮ったからに違いない!と思いました

そうだ!フレンチカンカン♪のシーン、エネルギーがあって、とっても良かったです

静と動と、田舎と都会と、豊かな暮らしと貧しい暮らしと、明るいゴッホと翳りのあるゴッホと…色々、色々で魅入ってしまったのかもしれません