「布教攻撃」

かつて女子高の教師をしていて、9回も卒業生を出した。今にいたってしばしばその教え子たちからコンタクトがある。その内容は。子どもや時には孫の教育に関する相談であったり、営業に関することであったり、宗教の勧誘であったり。今は最後の宗教がらみはない。
ところが、先日東京から札幌に戻ってきた25年以上前の卒業生が「担任だったS先生も亡くなって会えません。お懐かしいです」ということで、駅の喫茶店で会うことにした。自分のクラスの生徒も、記憶にあるかどうか自信がないし、まして授業上の生徒だったら覚えていることはほとんどない。そのBさんもそうだった。

昔の高校時代からその後の離婚体験までひと当たりの会話を経て「実はお願いがあるのです」と来た。上にいう3つのどれか、多分宗教はないだろうと思ったが「宗教のことじゃないだろうね」というと、実はそうだとのこと。
「君はS○○会?」。布教の「攻撃」に一番熱心であるのはこの派であったからだが「いえいえ反対の立場」という。◎宗の系統でもSと全く対立する本山であった。
そしてひとしきりこのグループとS○○会との関係を説明されたが、うんざりして「もうこの話はやめよう」と言ったが「大聖人さまの教えが広がっていない今の日本では必ず地震や戦争が起こります。鎌倉時代に蒙古が攻めてきたのも大聖人の教えに耳を傾けなかった人がたくさんいたから」とか「前世が…」と言い出したので、お茶代をテーブルに置いて席を立った。

布教の攻撃を受けたのは何十年ぶりである。教え子たちには熱心な信者がたくさん居て「いい先生に特別にこの派にはいってもらいたい」などという迫られ方があった。最近でも選挙になるとどこから知ったか「何年卒の教え子です」といって「○◎党から立っている誰々を支持して下さい」といわれるが、長い期間、直接の話はなかった。ましてS系以外の宗派からは初めてだった。
しかしこういう話はあまり関わりたくない。一般的な宗教論なら時には必要と思うのだが、布教攻撃的な説得なら不愉快きわまりない。

どうしてあまり関心のない人に「地震があるかも」とか「秋葉原で殺された人は前世で人を殺していた因果がある」などというバカみたいなことをいうのか、驚きに近い。
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