来し方、行く末に思いを続けて…
日記 … Kametarou Blog
「御用納め」(仕事納め)
御用納めという言葉は、役所用語のようだが、1年間の仕事のしめくくりという意味で使っても不自然ではないだろう。今日28日が例年通りの御用納めという仕事納めの日だった。
フリースクールの生徒たちはいつものように今年最後の「冬の勉強会」。例年以上に多くの生徒が年の瀬おしせまっても登校して勉強している。
帰宅後は、これまた恒例の年賀状づくり。昔と違ってパソコン利用なので、年賀状のための時間は格段のちがいで少なくなったのだが、それでもまとまった時間と手間がかかる。とはいっても、この作業をとおして、何年も、時には何十年も会っていない知人友人と心を通わせることができることを思えば、先人は、年賀状のやりとりという良い伝統を残してくれたと感じる。
今年は、出す相手を増やすことにした。ネットワークが広がったことでもあるし、近況をお知らせしながら相手さんの事情も知りたいと思ったからである。
11月の初めから「喪中につき…」というハガキが来る。今年は例年よりも多かったのではないか、と思った。私たちの活動をスタートさせた1990年からのまさに草創期にいっしょに頑張ったKさんが今年の春に死去していたことを知った。文才といいカメラのウデといい、生物や科学的分野でも私など足下にも及ばない含蓄をもっていた彼が、私などより10年も若い年齢で死んでしまっていた。
若い頃の寮歌に「別離の歌」があった。この歌に長文の序詞がある。
「草木すら時に悲歌(ひいか)を嘆ず。永劫の時の流れの尽きざるに人の世のなんぞはかなき…」というのだが、訃報に接するときこういう序詞を、必ずと言って良いほど思い浮かべる。
先んじて寿命を尽きた友人たちの分も生きなければという気持ちになるこの時期だ。そう思えば「御用納め」(仕事納め)というより、別の舞台への出場というようなものだが。
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