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日記 … Kametarou Blog
北朝鮮の蛮行と朝鮮学校への措置
北朝鮮の戦争瀬戸際政策が重大問題になっていることはいうまでもない。このことをきっかけにして、日本にある朝鮮学校(高校)の授業料無償化策を行わないような措置をとるという。韓国・延坪島(ヨンピョンド)への砲撃がなされる前までは、高校無償化策(私立学校は「無償化」ではないが、ここは慣例に従ってこう呼ぶ)を適応すべく進めていたが、砲撃による北朝鮮の蛮行への怒りがきっかけになって、朝鮮学校への無償化政策はキャンセルする旨菅首相は言っている。文科大臣も無償化は延期すると言った。
25日の道新の「卓上四季」は次のようにこの政府見解を批判している。「菅首相は朝鮮学校への高校無償化の適用見送りを示唆した。筋が違う。日本で暮らす高校生にどんな責任があるというのか。こんなときにこそ冷静に理非を判断して節を曲げないのが、大人の国の対応だろう」。
産経新聞などは、砲撃以前からも朝鮮学校への無償化に反対と言ってきていた。まして砲撃という軍事行動以降はこの論は、むしろ日本の大きな世論になっているのではないか。
しかし私は道新の見解が良識的であると思う。
これについて、思い出すのは第二次大戦中アメリカが在米日本人に対して行った強制隔離(収容所)政策である。中国戦争を推進し、真珠湾攻撃で戦争を一段と拡大させた日本に対して、アメリカはルーズベルト大統領の命令でアメリカにいる日本人の強制収容所送りを行うことができるようにした。
これによって、10万人以上の日系アメリカ人と日本人移民が強制的に完全な立ち退きを命ぜられたという。
この措置について、当時もアメリカで批判意見をいう人もいたが、戦後強制収容を「人種的差別に基づく不当な措置」を反省し、謝罪とともに、生存していた約6万人に対して一人当たり2万ドルの補償金を支払うことを決めたという。さすがアメリカという気持ちである。
これらの国際的歴史的教訓に照らして、日本の朝鮮学校への措置はどうなのだろうか。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」というような感情ではダメなのではないか。「大人の国の対応」が必要なのではないかと思う。
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