私学教育テーマ別研修会

この名称の研修会は今回が第50回になる。日本私学教育研究所北海道地区研修会。
私も招かれて少しの話をしたのだが、この研修会には若干の思い出がある。そのことを枕詞として触れたのだが、1980年の第55回目に参加し、この時に東京の私学界のリーダーだった人が挨拶の冒頭、「北海道には『遠友夜学校』の伝統があり、これは私学のまさに原点ではないか」という趣旨の話をされた。私はこの夜学校について知ったのはこれが初めてである。それ以降、この学校のことをかなり調べることになった。

何度か触れることがあったのだが、この学校はまさに日本の私学の原点というよりも、フリースクールの原点でもあると思う。遠友夜学校そのものはいわゆる認可学校ではなかったのだからフリースクールそのものだった。50年間の生命をもっていた。北大の学生たちのボランティア的な協力もあったし、なによりも札幌の勤労青少年たちの「勉強したい」という気持ちがこれを維持させたといえよう。

現在のフリースクールは、やはり公教育にはなじめないが、学びの場や居場所を求める人たちのためのスクールである。動機は別として「今の学校」とは別の形で学びの場をつくっているという点では、共通の意味をもっているといえる。

駒大岩見沢の2人の先生が、午後の分科会で発題した。若い教師たちのすばらしい意気込みが伝わるような話だった。一人ひとりの教師の熱意がいきる学校が学校の基本ではないか。それを出発点に外に向かって発信し、父母その他の人たちとの共同の学校をつくっていこう、そういう内容をまとめとして話したのだが、私自身大いに勉強になった「研修会」だった。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 中国という国家 北朝鮮という... »