宇宙エレベーター協会は4月30日、地上と宇宙をつなぐ「宇宙エレベーター」実現に向けて、昇降装置の技術を競う「宇宙エレベーター技術競技会」を8月、千葉県内で開催すると発表した。これに先立ち、5月に参加希望者のための説明会を開く。
宇宙エレベーターとは、地上から約3万6000キロ上空の静止軌道までのばしたケーブルを使い、人や物質を運ぶエレベーター型の装置だ。
競技会は、日本大学仁和校地(船橋市)で8月6~8日に開催。上空300メートルまで浮上させたヘリウムバルーンから幅5センチのポリエステルベルトを地上まで垂らし、「クライマー」と呼ばれる昇降機の昇る速度や性能を競う。
今回は、新素材を使ったベルトを昇降させる競技も実施する予定。上空20キロまで浮上したバルーンからベルトを垂らす「成層圏エレベーター」の開発を視野に入れた取り組みだ。成層圏エレベーターは、宇宙エレベーター開発のマイルストーンの1つだという。
参加希望者向け説明会は5月8日、日大駿河台キャンパスで開催。宇宙エレベーター技術に興味のある愛好家や、研究室・サークル単位で参加する学生、関連技術を持つメーカーの社員などを参加者として想定している。
技術競技会は、宇宙エレベーターの開発に必要な技術を研究するのが狙いで、昨年8月に続き今年で2回目。1回目はミュンヘン工科大学の有志チームが優勝し、150メートルのベルトを52秒で昇った。
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