
映画「ブレードランナー」に登場する「ポリススピナー」とも形容すべきこの奇妙な物体はイスラエルの航空機ベンチャー「アーバン・アエロノーティクス(Urban Aeronautics)」社が今月開催されたパリ航空ショー2009の席上で展示公開した開発中の垂直離着陸型の空飛ぶ自動車「X-Hawk」のフルスケール実験機。
推力用に2基、浮力用に2基、合計4基のダクトファンを装備することで空中でのホバリングは元より、自在に飛行することが可能となる見通しだ。
パリ航空ショー2009では宇宙ロケットから戦闘機や旅客機まで航空宇宙分野におけるありとあらゆるものが出展されていたが、垂直離着陸型の空飛ぶ自動車を出展したというのはアーバン・アエロノーティクス、一社だけで、民間軍事両面のバイヤーの関心を集めた。
ダクトファンを使った垂直離着陸型の空飛ぶ自動車は1950~60年代に米陸軍が「空飛ぶジープ(flying jeep)」として研究開発を進めていたが、地上1~2メートルまで浮上するのがやっとで実用化には断念したという経緯がある。他に米空軍でもジェットエンジンを使った垂直離着陸機の開発をさかんに進めていたが、ジェットエンジン版の方は安定性が極端に悪く、こちらに関しても米陸軍の空飛ぶジープ同様に実用化には失敗。垂直離着陸が可能な「空飛ぶ自動車」は現在に至るまで数多くの技術者によって開発が試みられてきたが、まともに成功したものは皆無なのが実状だ。
同社の空飛ぶ自動車の場合、1950年代では入手困難だった高出力のエンジンに加えて、ダクトファン部分に備えた独自開発の「Vane Control System」(US Patent #6464166)と呼ばれるスリット状の気流制御板をコンピューターで制御することにより、このような大型の物体でも安定した状態で空中を飛行させることが可能になると説明している。
同社では既に1メートル大の小型スケールモデルによる実証実験に成功、見たとおりフルスケール版の実験機に関してもほぼ完成。2ヶ月以内に無人のフルスケール実験機を使った飛行実験を行うと説明。フルスケールの飛行実験に成功した暁には、都市部における緊急車両などの民生版と軍用版の2種類の機体の生産を行うことを計画している。
こうした垂直離着陸型の実用的な空飛ぶ自動車はかつて存在したことがなく、もしアーバン・アエロノーティクス社が主張する通りの飛行性能が実現したとなると、大きな需要が見込めることは間違いはないだろう。
推力用に2基、浮力用に2基、合計4基のダクトファンを装備することで空中でのホバリングは元より、自在に飛行することが可能となる見通しだ。
パリ航空ショー2009では宇宙ロケットから戦闘機や旅客機まで航空宇宙分野におけるありとあらゆるものが出展されていたが、垂直離着陸型の空飛ぶ自動車を出展したというのはアーバン・アエロノーティクス、一社だけで、民間軍事両面のバイヤーの関心を集めた。
ダクトファンを使った垂直離着陸型の空飛ぶ自動車は1950~60年代に米陸軍が「空飛ぶジープ(flying jeep)」として研究開発を進めていたが、地上1~2メートルまで浮上するのがやっとで実用化には断念したという経緯がある。他に米空軍でもジェットエンジンを使った垂直離着陸機の開発をさかんに進めていたが、ジェットエンジン版の方は安定性が極端に悪く、こちらに関しても米陸軍の空飛ぶジープ同様に実用化には失敗。垂直離着陸が可能な「空飛ぶ自動車」は現在に至るまで数多くの技術者によって開発が試みられてきたが、まともに成功したものは皆無なのが実状だ。
同社の空飛ぶ自動車の場合、1950年代では入手困難だった高出力のエンジンに加えて、ダクトファン部分に備えた独自開発の「Vane Control System」(US Patent #6464166)と呼ばれるスリット状の気流制御板をコンピューターで制御することにより、このような大型の物体でも安定した状態で空中を飛行させることが可能になると説明している。
同社では既に1メートル大の小型スケールモデルによる実証実験に成功、見たとおりフルスケール版の実験機に関してもほぼ完成。2ヶ月以内に無人のフルスケール実験機を使った飛行実験を行うと説明。フルスケールの飛行実験に成功した暁には、都市部における緊急車両などの民生版と軍用版の2種類の機体の生産を行うことを計画している。
こうした垂直離着陸型の実用的な空飛ぶ自動車はかつて存在したことがなく、もしアーバン・アエロノーティクス社が主張する通りの飛行性能が実現したとなると、大きな需要が見込めることは間違いはないだろう。