金星大気の動き方は,低緯度と中緯度では大きくことなっているらしい。
金星を紫外線で観測すると明るい部分と暗い部分が見られ、低緯度は“まだら”で,中緯度は一様に明るい。硫酸の雲にこのような明暗が生じるくわしい原因は、これまでよくわかっていなかった。
ドイツ、マックスプランク研究所のチトフ博士らのグループは、この原因を探るため、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の金星探査機ビーナス・エクスプレスの観測で得られた紫外線と赤外線のデータを詳細に分析した。その結果、雲の高さは低緯度でも中緯度でもほぼ一定で、明暗は雲の高さとは関係がなかった。また、複数の波長の赤外線データから、低緯度では雲の頂上から下へ向かうほど温度が高くなるため,対流が活発であるが、中緯度では下へ向かうほど温度が低くなり、対流がおさえられていることがわかった。
このことから、低緯度が“まだら”であるのは、紫外線を吸収する物質が大気下層から上層へ対流によって運ばれているためであろう、と博士らはのべている。
金星を紫外線で観測すると明るい部分と暗い部分が見られ、低緯度は“まだら”で,中緯度は一様に明るい。硫酸の雲にこのような明暗が生じるくわしい原因は、これまでよくわかっていなかった。
ドイツ、マックスプランク研究所のチトフ博士らのグループは、この原因を探るため、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の金星探査機ビーナス・エクスプレスの観測で得られた紫外線と赤外線のデータを詳細に分析した。その結果、雲の高さは低緯度でも中緯度でもほぼ一定で、明暗は雲の高さとは関係がなかった。また、複数の波長の赤外線データから、低緯度では雲の頂上から下へ向かうほど温度が高くなるため,対流が活発であるが、中緯度では下へ向かうほど温度が低くなり、対流がおさえられていることがわかった。
このことから、低緯度が“まだら”であるのは、紫外線を吸収する物質が大気下層から上層へ対流によって運ばれているためであろう、と博士らはのべている。