ブログぼおりゅう♥りき 傍流にも力あり

漫画家ぼおりゅう?りきのマンガやイラスト、ミニ旅日記など

リアル子猫ものがたり? 3回め

2011-06-03 15:24:15 | 畑えもん通信/野菜と果実・花・たまに動物
 しばらくしてから、また入って来てはいないだろうな、と物置の戸をおそろおそる開けるワシ。が、あちこちの穴を塞いだ甲斐あってか、中にはいなかった。ほっとする。しかし、待てよ…。
 念のため、裏にまわってみる。裏には軒先を延長したかたちで『戸のない物置』のようになっているのだ。ここの奥に置いてあるむしろは「スイカの苗のまわりに草が生えないように敷くから、出しておいてくれ」とば~ちゃんに頼まれていたのだ。
 おそるおそるそこを見ると…、ヤツらがいた! 肌寒い梅雨には暖かいのか、ちゃっかりむしろの上に親子そろっていた。見れば子猫はまえに見たときより1匹多く、4匹いたようにおもう。マサカズのほかは『タカヒロ』『リョウ』、残りの1人は芸能人にならなかったからもう1匹は『イッパンジン』と温ペンが名付けた(説明省略)。
 この連中、ワシを見るやいなや、真っ先に親ネコが逃げ出した。なるほど、たしかにいくらか太っている。それに尻尾がほんのちょっとしかない。こいつはときどきそのへんで見かけていた『シッポナ』である。また、近くにはもう1匹、大人のネコがいた。こいつが連中の父親であろう。チビシマではなかったのだ。こっちはシッポがフサフサしているので『フサイチ』と、仮に名付けておこう。
 ワシは心を鬼にして連中を追い立てた。子猫たちもどうやら逃げたらしい。ワシはほっとしながらも、ここはフタをするわけにはいかない、こりゃときどきミニ来なけりゃいかんな、と考えていた。
 2時間後、もう一度様子を見に行った。おそるおそる例の『戸のない物置』をのぞくと、やっぱり連中は戻ってきていたんである。しかも今度は母であるシッポナはワシにむかって「シャアア~ッ」と牙をむいて凄んでみせた。一瞬、怯むワシ。一方、父ネコ・フサイチはいつでも逃げ出せる遠くのほうで様子をうかがっていた。
 ワシは再び心を鬼にして連中を追い立てた。しかし、子猫はあんまり怖がらないのである。特にマサカズは奥にひっこんではいるが、外には出てこない。こんなやつを無理に追い立てては死んでしまうかもしれない。
 考えてみれば屋根があって、しかもむしろまで敷いてある場所なんてあんまりないのであろう。
 しかたがない。しばらく目をつぶろう。早く子猫がかわいくないほどでかくなってひとり、いや1匹で生きていけるようになってくれ。そうすりゃ一家離散するのではないか? スイカのむしろ敷きはしばらく待ってやろう。
 次の日は雨であった。ワシは所用があって一日留守にしなければならない。ワシは嫁(温ペン)に、もう追い立てなくていいけども、いちおう様子を見といてくれ、と頼んでから出かけたのであった。
 そして…事態は意外な展開を見せたのであった。  (次回、完結編につづく)
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リアル子猫ものがたり? 2

2011-06-02 22:20:06 | 畑えもん通信/野菜と果実・花・たまに動物
「先に行ってくれ」と嫁(温ペン)をうながすワシ。「静かに開けるように」と言っておいたのに、遠慮なくガラガラッと扉を開ける温ペン。すると例のカゴからいっせいにネコたちが逃げ出した。おもったよりは生まれたばかりってわけではなかったのである。温ペンによれば「中年太りっぽい母ネコもいた」という。いつのまにか親ネコも来ていたのか。しかしみんなアッという間に老朽化している物置のスキ間から外に逃げた。
 が、一匹だけ、子猫がまだカゴの中にいる。それが写真のネコである。こいつも逃げてくれればこっちは助かるのである。「かわいい~、飼おうか?」などと言いながらも、遠慮なく追い出そうとする温ペン。しかしヤツは外に逃げない。物置の隅でもたもたしている。人間を見たら逃げろって!  なだめたりすかしたりしながらようやく外に追い出した(ワシでなく温ペンが)。こいつを拙作『小心くん』に登場したネコにちなんで仮に『マサカズ』と名付けておこう。みんなシマシマ模様だったし、父親はもしかして先日、野鳥をくわえて歩いていたチビシマかもしれんな、だとしたらあの母ネコはかなりの姉さん女房だな…。
 みんなを追い出したあと、もう入れないように物置の穴をあちことふさいだワシら。あ~、よかった、もう安心だ。
 ところが…。  (つづく)
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リアル子猫ものがたり?

2011-06-01 22:16:52 | 畑えもん通信/野菜と果実・花・たまに動物
 畑の道具を取るために物置に入ると、いつのまにかザルのなかに野良ネコの子猫が何匹も生まれていた! いや、生まれてから親ネコが連れてきたのか? 一緒に親はいない。かわいいことはかわいいのだが、そんなのすぐにでかくなってオッサン化(オバサン化)するであろう。それに正直、ワシはべつにネコ好きではないのである。迷惑である。いままでだってノラ猫が何匹も庭などで死んでいたことがあるのだ。ワシはとにかく、いったん入口を閉めた。
 市役所に電話すると、生きているネコは取り扱えないという。動物愛護センターを紹介され、連絡すると、外に置いておけば親ネコが取りに来るはずだという。引き取り手はまずないので、ノラ猫化させるしかないということらしい。ワシはふたたび、物置へ向った。ひとりではなんかイヤなので、嫁(温ペン)を伴って…。
  (つづく)
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予告!

2011-06-01 11:54:51 | とりあえずのマンガ箱&お知らせ
明日よりワシ主演『撮り鉄ニッポン』を連載いたします。たったの全6ページを1ページずつですが……。
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おもいでの『各駅停車ぶらり旅』小海線

2011-06-01 11:45:01 | 旅、鉄道、山のぼり!
マンガ『各駅停車ぶらり旅』の第一回は小海線でした。写真は有名な小淵沢の大カーブ。夏に撮ったものです。小海線って、“高原列車”というイメージですが、イメージどおりのところを通るのは、意外に少ないですね。
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