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ぼやきぼやかれ、ふりふられ。

映画や本や神社や展覧会。あとは日々のつれづれです。

古代エジプト展、に行ってきました。

2021-02-15 10:32:00 | 絵画・芸術・展覧会
静岡市美術館が
10周年記念、ということで
ビッグな展覧会がやってきました。

ライデン国立古代博物館所蔵
古代エジプト展

コロナ対策のため「日時指定制」。
事前に来館時刻を予約しての入場でしたが、
日曜に行ってしまったこともあり
さすがの混雑。


展示は
初期のエジプト探検から現在の調査の様子。
文明のながれ。
石碑や遺物の展示。
当時の技術の発展のようす。
呪術的宝飾品や人形。
ミイラと棺。

そしてなんといっても見ものなのは
展示されたミイラのCT映像が見られること。

幾重にも包まれた布の中が
こんなにも鮮明に見られる現代の科学技術にも、
こんなにも美しいままミイラを後世に遺した古代の技術にも、
まさに驚愕でした。

1時間ほどかけて見学は終了。
グッズ売り場もメジェド様も大人気。
展示をぬけても混雑です。
ここは足早に退散。

こんなに混雑した静岡市美術館ははじめてでした。
やはりこぶりなこの美術館には少々
キャパオーバーな展示だった感じです。
展示物的に、という意味です。
もっと広いスペースでゆったりとした
展示のほうがゆっくりとじっくりと
観覧できるうえ、
古代に思いも馳せやすいのです。

まぁとはいえ
それでも見応えのある展覧会でした。



みんなのミュシャ展に、行ってきました。

2020-08-05 12:37:00 | 絵画・芸術・展覧会

静岡県立美術館で開催中の
『みんなのミュシャ展』
に行ってきました。

入り口で手指の消毒とモニターによる検温。
コロナの時代ならでは、です。

空いてはいましたが、間隔を空けて並ぶための対策もされていました。
安心して見学できそう。

普段は使わないのですが、千葉雄大さんがナビゲーター、ということで音声ガイドを借りての見学。
さすが俳優さん!というだけあってミュシャ役での表現力はその声だけでも抜群。
一気にミュシャの時代にタイムスリップです。

さて、展示はすべて撮影不可なのでしっかりと目に焼きつけることに。


ミュシャが影響をうけたとされる作品の数々から、イラストレーターとして活躍していた頃のカリカチュアやデッサンなど、じゅうぶんすぎる展示数。
「線の画家」と言われていたことがよくわかるような美しい描線、緻密な描写に驚きをかくせません。
このデッサン力あってこその、美しいイラストなんだなぁ、と改めて感動です。

メインともいえるリトグラフの数々。
圧倒的な美しさ!!

波うつようなドレスライン。
ドレープの表現。
アラベスク模様に渦を巻く髪。
円環のモチーフ。
花のモチーフ。

そのひとつひとつが女性の美しさを際立たせる要素となってミュシャの世界を作り上げています。

流れるような美しさに圧倒されっぱなしです。

今回の展示は、ミュシャだけでなくミュシャに影響をうけた様々な作品も同時に観られることがポイント。

ミュシャ様式に影響されたアーティストたちの作品や、レコードジャケットの数々。
あぁ、見たことあるなぁっていうモノや、なるほどミュシャっぽいなぁ、というモノまで。

今まで気にしてこそいなかったけれど、そういえばあの円環モチーフの作品たちは、まぁ色んなところで目にしているのだから、その多大な影響力たるや!!

いわんや日本の漫画家たちさえも。
藤島武二から山岸涼子、天野喜孝まで。
ミュシャを観にきてこんなに様々な作品を観られてしまうのだからもう最高でした。


あまり時間がなかったので早回しで見学したつもりだったのですが、気づけば1時間を優に超え慌てて退散です。


グッズ売り場のミュシャ風ペコちゃんに別れを告げ、お土産をちょっとだけ買って館を後に。

きらびやかで流れるような余韻に包まれての帰途となりました。







静岡市美術館に行ってきました

2020-07-17 17:17:31 | 絵画・芸術・展覧会



コロナの影響で予定されていた展覧会が延期となり、代わりに「見るよろこび」と題された静岡市の収蔵品展が無料で開催されていました。

東海道図の屏風が2点と、竹久夢二の肉筆画や装丁画などがメイン。
無料でこれだけのものが観られるなんて、とってもラッキーでした。

展示のおわりには、これまでとこれからの静岡市美術館での展覧会ポスターがずらりと。

こちらだけは撮影OKでした。

行きたいなぁと思いつつ見逃した展覧会や、
おやっこんなものまで、、という展覧会も。
なんだか思い出アルバムみたいです

わたしの中でのいちばんは、レオナール・フジタ。
観ておくべきだったのは、セガンティーニ。

もうすぐはじまるショパン展もたのしみ。

これからも、さまざまな展覧会を期待しています!!









静岡近代美術館に行ってきました。

2020-01-22 19:07:00 | 絵画・芸術・展覧会
かねてから訪れたかった静岡近代美術館に、ようやく行くことができました。

静岡市の中心部という好立地に2016年に開設された個人美術館。県内ではテレビCMも流れており、それを見る限りではなかなかのラインナップ!!
行きたい行きたい…と思いつつ何年も行けずにいた、この美術館に、ようやく、です(●´ω`●)

小雨降る寒い日にも凛と建つモダンな外観。


館内は土足禁止らしく、スリッパに履き替えます。

中に入るとすぐ左手が受付。
入館料は1200円、正面の展示室がすぐ見渡せる作りです。受付の女性が「1階が萩須・熊谷展2階が常設展となっております。」と丁寧に教えてくださいました。

それにしても人気がない。。。

受付奥には小型のロッカーと靴を置く棚もあり身軽に見学できます。
館内は全て撮影禁止。ゆっくり見学です。

もしや、貸切り??

ワンフロアの壁4面に、萩須高徳、熊谷守一ふたりの作品が整然と並んでいます。
彼らの作品を見るのは初めてでしたが、なかなか心地よい作品が多くて満足。
フロアの真ん中にはイスもあってのんびりと四方を見渡せるのもとっても魅力。

ひとりぼっちの美術館、というのもなんだか楽しいものです(´∀`)


受付の反対側にある階段をのぼると二階の常設展示室へ。
こちらはふた間をぶち抜いたような形のワンフロア。順路はじめが日本人画家の作品、うしろの方に外国人画家の作品が並んでいるようです。
黒田清輝、岸田劉生、藤島武二などなど、小ぶりな作品ではあるけれど、個人で集めたにしては素晴らしい作品ばかり。
シャガールの≪黄色い花と夫婦≫やユトリロ、フジタ…と独り占めしての鑑賞です。

展示数はこのフロアで30数点ほど。それほど多くありませんが、個人美術館でこのレベルなら文句ナシといったところでしょう。
とにかく「花」をモチーフにした作品がとても多いのが印象的でした。
コレクターで館長の大村氏が花好きなのでしょうかね?(´∀`=)
パンフレットに載っている作品と展示が違うものが多かったので、定期的に作品が変えられているのでしょうね。
何度も訪れてみる価値がありそうです。
のんびりと見て回っても3、40分もあれば充分なので、ちょっとした空き時間なんかにまた来られそう。

入り口に戻ると、受付の女性がお茶を出してくれましたよ。
ゆったりとくつろげる美術館でした。





バルセロナ展に、行ってきました。

2019-12-21 12:04:00 | 絵画・芸術・展覧会
静岡市立美術館で開催中の

(奇蹟の芸術都市)バルセロナ展

に、行ってきました。


久しぶりの静岡市美術館です。
いつ来てもシンプルで綺麗で大好きな美術館ですが、ヒールで来ると床がコツコツととってもよく響くのだけが難点。
貸し出しのスリッパもあるのですが、本日はラッキーなことにフリートークデー(´∀`)
おしゃべりしながら観ても良い一日です。
とはいえ、ひとり来館のわたしにお喋り相手はおりませんが、そんなことは気にせず、靴音も気にせずいざ、入館!



19世紀末〜20世紀初頭、急速に発展した都市と、それと呼応するように育まれた芸術。
絵画はもちろん、家具や宝飾品にいたるまで、近代カタルーニャ芸術の数々がその歴史とともに展示されています。

残念ながら館内は撮影不可。
そのかわりゆっくりじっくりと鑑賞です。

第1章:都市の拡張とバルセロナ万博
 国際都市へと発展するバルセロナの姿が[ラナシエンサ]と呼ばれる文芸復興運動とともに紹介されています。松崎半造の「いろは引紋帳」をイメージソースとした作品など、ジャポニズムへの傾倒もみられたのはとても興味深いところ。

第2章:コスモポリスの光と影
 華やかな建築が次々と作られた時代。カダファルク作のカサ・アマッリエー。モンタネール作のカサ・リェオー。そしてガウディ作のカサ・バトリョ。その一部が日本で観られるなんて、もう最高。リェオーの内部を再現したかのような配置で置かれたインテリア展示は本当に素晴らしいの、一言でした。


第3章:パリへの憧憬とムダルニズマ
 ムダルニズマと呼ばれる芸術様式が登場した、世紀末。新たな可能性を模索していた画家ラモン・カザスとサンティアゴ・ルシニョル。ふたりの作品を中心にユトリロの父、ミケル・ウトリリョの作品など、発展してゆくカタルーニャ芸術の過程を垣間見られるような展示。

第4章:四匹の猫
 今回いちばん楽しみにしていたコーナー。
1897年バルセロナにオープンしたカフェ兼レストラン「クアトレ・ガッツ」。様々な芸術家たちが足しげく通ったこの店の様子を、伺い知ることのできる資料や作品群がたっぷりです。
大好きなピカソのデッサンも多数。紙にインクでさらりと描いただけのデッサンが、こんなにも表情豊かに躍動的かと、思わずため息がこぼれます。
かつて訪れたことのあるレストラン「四匹の猫」を思いだしてみたり、そのまま世紀末までタイムスリップしてみたり。
想像力を掻き立てる展示の数々でした。

第5章:ノウサンティズマ〜地中海へのまなざし
 ギリシャ、ローマなど、地中海沿岸で育まれた美の様式への回帰を特徴としたノウサンティズマ主義。彫刻や工芸作品を中心とした展示。初めて触れるものばかりでしたが、リカル・クレスポのデザイングラスや、シャビエ・ヌゲースのタイル壁画など、やわらかくデザイン性に富んだ作品たちはとても可愛いらしかったです。

第6章:前衛美術の勃興、そして内戦へ
 いよいよ展示も大詰め。前衛芸術が流入したバルセロナの動向をたどる展示です。
ピカソ、ミロ、ダリからル・コルビュジェのリトグラフまで、なんとも素晴らしいラインナップ。フォービズムやキュビズムの影響を強く受けていたころのミロの(赤い扇)や、若かりし日のダリの作品(ヴィーナスと水平)など見応え抜群です。最後に展示されていたジュリ・ゴンザレスの(サボテン人間)ブロンズは、まさに前衛でした。

まとめ
 独自の文化と、独特の雰囲気をもつ都市バルセロナ。そのバルセロナの街の発展と芸術の繁栄を並行して観られる良い内容でした。
バルセロナへの憧れがまた強くなったひとときです。