静岡東宝会館にて
石田ゆりこさん、堤真一さん主演の映画
【望み】
観てきました。
たとえ殺されていたとしても無実であって欲しいと信じる父。
たとえ殺人犯だとしても生きていてと望む母。
こんな究極の選択を迫られたとき、自分ならどちらを望む?
わたしだったら?と終始考えながらの鑑賞。
犯罪自体や、加害者、被害者をメインに扱うのではなく、その周りの友人、知人、家族たちにフォーカスをあてた物語。
感情を抉られるようなセリフが多い。
苦しみしかない結末の、いったいどちら側をえらべば救われるのか?
救われることなんてもう、ないのか?
正しい家族のかたちとは?
しあわせな家族の未来とは?
少しずつ少しずつすれ違ってゆくそれぞれの思いが重く重くのしかかり、観ているこちらがわまで潰されてしまいそうでした。
石田ゆりこさんの演技は真実味あふれ、その母としての思い、行動に思わず涙が溢れます。
岡田健史くんの憂いを帯びた眼差しも、清原果耶さんの鬼気迫る演技力も素晴らしく、森山直太朗さん書き下ろしの主題歌も効果的に映画の世界観を増幅させていました。
この結末が良かったのかどうなのか?はなんとも言えないけれど、最悪の結末ではなかったことが救いです。
激しく揺さぶられるというよりも、静かに押し寄せる波のように感情が行き来する作品でした。
この余韻はしばらく続きそうです。
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