角灯と砂時計 

その手に持つのは、角灯(ランタン)か、砂時計か。
第9番アルカナ「隠者」の、その俗世を生きる知恵を、私にも。

PROM.39 「障害者が安楽死できる社会を」・・・相模原殺傷事件について。

2016-07-27 06:03:16 | 障害あるいは障碍の話

「障害者が安楽死できる社会を」

容疑者が衆議院議長に宛てた手紙に書かれていたらしいのですが・・・

「ご決断頂ければいつでも作戦を実行致します。日本国と世界平和の為に何卒よろしくお願い致します」
(テレ朝ニュース:植松容疑者の手紙を入手 「作戦内容」詳細明らかに
 →http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000080018.html

・・・ ・・・ ・・・ ・・・

人間は、
「障害者」か、「非障害者(健常者)」のどちらか、
というものではありません。

その境界は便宜上のものであるし、
一人の人が行き来することだってあります。

一口に「知的障害者」と言っても、
軽度、中度、重度、最重度・・・
人それぞれです。

それは健常者が人それぞれであるのと全く同じことです。

例えば、

最重度の知的障碍者ともなれば、
「大人の体格・体力を持つ赤ん坊」だと言われます。

そりゃ、その介護は「ストレス」も貯まるでしょう。

けれど、

そういう「ストレス」ごとき(!)で殺人に至るという、
その動機に納得できるはずもありません。
(後付の)いかなる「確信」があろうとも、です。

確かに衝撃的な事件です。

しかし、だからこそ、
センセーショナルに「別世界」の出来事であるかのように扱ったり、
「予告」への対応が云々といった見当違いな方向へ関心を向けたり、
そういうのは、違うと思います。

これを期に、
いろんな事を半端にタブー視せず、
きちんと「表沙汰」にしたら良いのです。

介護従事者の労働環境を含めた施設のありようや、
入所者の実態を冷静に伝え、受け止めなければなりません。

「壁」の向こうに押し込めて安心するのではなく、
「自分と連続した存在」として、彼らと共に在ることが必要なんです。

事件があろうとなかろうと、
まず、それこそが「次」を防ぐ近道だと、
私は信じます。

・・・ ・・・ ・・・ ・・・

*手紙全文 毎日新聞:相模原殺傷 衆院議長宛て手紙 全文
http://mainichi.jp/articles/20160727/k00/00m/040/020000c


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