書籍の読者の方からのご質問に対して、お答えは、適宜個人対応として できる限りきちんと対応して参りたいと思います。
今回のご質問のテーマは「癖どりしない四方転び柱での平面図作図から、ヌキ の取り合い部の規矩術はどのようになるのか?また、製作可能か?」です。
実際に、わたくしkaz の実験を、紹介いたします。
また、次期、書籍にて、今回のケース研究結果を幾何算術法による解説も執筆をしたいと考えておりますので、今回の当ブログではまずは、現段階での作図は 個人対応の際にのみ公開していきます。
さて、作図した平面図(立体規矩図)により、
立面に見える立水10㎝の癖どりしていない四方転び柱を陸水に加工します。隅柱の実長は、2つの算出法で可能である事も明確となりました。
(ちなみに、平面図、立体規矩図と完全一致しました。)さらに、加弓勾配は、算術により、癖どりの 倍角勾配 に等しく完全一致します。(飽くまで<倍角勾配>であって倍勾配ではありません。小数点以下10桁まで精密な値で明確となります。)
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次に、柱に 振れ小中勾勾配 を算出した墨を引き付けます。
以下の写真。
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続いて、ヌキ には、ヌキ上端に <振れ短玄勾配>を算出し墨を引き付け、鋸を入れます。以下の写真。
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そして、ヌキ成(側面)には 棒隅にする為の墨を引き付けます。
すると、見事に癖どりしていない、加弓を取らないままの四方転び柱にピタリっと、ヌキが、取り合います。以下の写真。
(実際に、この方法で、4本の柱に、天板 並びに 柱にホゾを加工すれば製作できるのです。)
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上部から見れば、ヌキ が、くせ取りしていない柱にも関わらず、きちんと、棒隅方向に向きを変えて 柱に取り付いている様子がわかります。 上部からですと、目の錯視とカメラレンズの歪みから奇妙な見え方がしますが、柱は対角線上に隅勾配に倒れ(四方転び)、ヌキは ヒラ勾配に傾き、さらに、柱はくせ取りしていない為に、とても歪んで見えます。以下の写真。
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ちなみに、振れ小中勾勾配の墨、振れ短玄勾配の墨、それ以前の柱の立体規矩術 を作図及び理解ができれば、後は展開図に落とし込み、製作するだけとなりますが、
おそらく、幾何算術とわたしが呼ぶ 算術法と、癖どりしていない柱の平面図作図には 大きく2つのアイディアが必要となるはずです。 (わたくしkaz の場合は、3つのアイディアを発明してから 解を導き出しました)。
ご興味のある方は、是非、わたくし宛にお問い合わせください。
当ブログの過去の記事に お問い合わせフォームが貼り付けてあります。
よろしくお願いします。