風小僧のつれづれ雑記帳

日々、思うことを気ままに書きます。

若冲生誕三百年

2015-04-05 22:09:28 | 日記
琳派の絵師、若冲が生まれて三百年になるそうです。京都の錦市場の青物問屋に生まれた若冲は、商売よりは絵の道を志し本阿弥光悦を祖とするいわゆる琳派の重鎮となりました。中国風の「釈迦三尊像」や全部で三十幅にもなる「動植綵絵」は京都の相国寺に寄進されましたが、明治の廃仏毀釈で相国寺が荒廃したおりに寺域を保全するため、「動植綵絵」は皇室に献納され御下賜金で寺は窮地を脱したそうです。今から八、九年前に相国寺の承天閣美術館で百二十年ぶりに「釈迦三尊像」と揃って展示されたときがありましたが、なかなか壮観で素晴らしい彩色と緻密な描写にショックをうけました。四月号の芸術新潮で若冲の特集が組まれています。俳人の蕪村とは生年も同じで京では交流もあったそうです。東京のサントリー美術館では二人の偉大な芸術家を記念し、「若冲と蕪村」展が開催中だそうです。私は行けそうにもありませんので、先述の承天閣美術館での図録を見ながら春の宵を過ごします。でも夜に「群鶏図」の鶏の眼はちょっと怖いですよ。
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