4月中頃、と言えば春爛漫、花々がたくさん咲きだし心も弾む季節です。
にもかかわらず、今年の春はコロナ禍で暗雲が立ち込め、見通しの立たない毎日となっています。
いつまで続くのか・・・。未来はあるのか・・・。そんな不安が広がります。
そんな中、花々だけは、例年と同じように元気です。
気持ちが晴れない中、久しぶりの快晴の青い空と暖かい日差しが、花の写真を撮ろう、という意欲を掻き立ててくれました。
昨年は咲かなかったシャガが今年は咲いてくれました。
葉の根元の赤い色が綺麗なヒュウガミズキ。
時期を過ぎてもまだ咲き続けるクリスマスローズ。
毎年毎年、球根がたくさん増え、プランターにほおり込むようにして植えた色とりどりのフリージア。
いつも写真写りが抜群の匂いスミレ。
小さな花を付けるニョイスミレ・・・かと。
英名で Forget me not と言うワスレナグサ。
昨年、花が終わった後、その存在を忘れていた私に「忘れないで」と言って春先に葉芽を出しました。
2月に、ある新聞に300文字の短いエッセイを投稿したところ、3月にそれが掲載されていました。事前連絡もなく、たまたま見つけててびっくりしましたが、その時のタイトルがこのワスレナグサでした。
花は言葉を持たないので、それを媒介にして語ることは無いけれど(人間がわからないだけのことかもしれませんが)きちんと意思表示をしているのではないでしょうか。
ライラックと言えば初夏の花。いよいよ花が咲きだしました。
紅花トキワマンサクも綺麗な色を見せてくれましたが、そろそろ終わりに近づいています。
庭の隅っこに遠慮がちに咲くタツナミソウ。
2年前の今頃、御在所に行った時、麓にある別荘のような家の、素敵な玄関アプローチにいっぱい咲いていた風景を思いだします。
その時、御在所の山野草の店で買ってきたアマドコロ。手入れが悪いのか、花はたった2つ。「もうすぐ初夏ですよ」と言ってるようです。
こちらも我が家のシンボル、モッコウバラ。いよいよ花が咲きだしました。
例年、黄色のモッコウバラが終わった後に咲くはずの白色モッコウバラも今年は同時に咲きだしました。
「必ずしも例年と同じとは限りませんよ、それは、あなた目線でしょ。」」と注意されました。
数年前、道の駅で私に手招きして「私を家に連れてって」と私を誘ったコデマリ。
年々大きくなり、庭木らしい貫禄が備わりました。
卯の花も、もうすぐ満開になりそうです。
歌にあるように、杜鵑が来るのを待っていますが、いまだ実現していません。
ツルニチニチソウもまだ元気です。
昨年の春爛漫の景色と今年の春爛漫の景色・・・花自体は同じはずですが、それを見る私の心の奥底に溜まる不安のせいで、見え方が変わってしまいますね。