夢色

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火月 神の気まぐれ よろずメモ。

<海北友松展@京都国立博物館>

2017-05-05 | Art

実はあまりちゃんと意識して知っていたわけではなかったのですが、建仁寺の龍は大好きで、今回京都でその絵師・海北友松の展示があるということで、やって来ました。
GWだし、めっちゃ混んでたらどうしよう~って思ってたんだけど、覚悟してたほどには全然混んでなくて、逆にビックリ
皆、どこに行ってるんだろう・・・(笑)

 三十三間堂の向かいにあるレトロな建物。でも今回はその隣に建てられた平成知新館での展示です。
前は明治古都館に行ってた気がするんだけど、気のせいかな・・・?
今回の平成知新館はとっても近代的な建物でした。

海北友松は、どちらかというと海外のほうが有名なのかなぁ。
龍を描かせたら右に出るものはないと言われてたみたいで、本場の大陸の高官が描いてくれと求めるくらいだったそうです。
 

力強い初期の松や、建仁寺の障壁画もなかなか見事です。
水墨画は、水面に浮かぶ2隻の舟がシュッとした筆遣いで幾何学的な印象。
とくに私は、墨の濃淡だけで描かれた 木の幹が画面の上のほうで ふっと消えて見えなくなる描き方が気に入りました。

斎藤利三や、三成といった武将とも親交があったようで、ここで三成が出てくると思わなかったよ~ 
もともと武士の出身でもあり、いろんな武勇伝があるみたいで、楽しい人だなと思います。

龍の絵はやっぱりすごくて、いくつか作品は展示してあったけど、やっぱりメインの阿吽の龍が一番好きだな~。
圧倒的な迫力なんだけど、どこか可愛らしいファニーな感じが好き( ´艸`)
鼻毛もしっかり描いてたり(笑)
雲に見え隠れしながら空を翔る様に描かれているので、平面なのに躍動感が溢れています。 

後の龍の部屋は、照明を落として 龍ばかりを並べて展示してあるのも、面白かったです。
でもやっぱり最初のメインの掛け軸のほうが好きだなあ。

次いでは、「花卉図屏風」が煌びやかで、思わず歓声を上げそうになった!
満開の牡丹もだし、対になってる梅の屏風のほうも、梅の枝ぶりが優美です。

一番最後に展示してある「月下渓流図屏風」は、アメリカから60年ぶりの里帰りなんだって。
静かに照らす月明りの中、流れるせせらぎが静かなのに息遣いが聴こえるようで、ずーっと眺めていたいくらいでした。

動物の絵も独特で、「野馬図屏風」はいろんなアングルの馬が描かれているのだけど、一頭 ぷりっぷりのおちりが描かれてて(笑)思わず笑いそうになった
それに、別の一頭は顔が、情けないアニメに出てくるキャラクターみたいに目が点々、な感じで。
でもそれがへたくそ、とは思わない、ちゃんと芸術になっている、そのギリギリの描き方が流石だと思います。

「柏に猿図」めちゃくちゃ可愛かった!
黒白のテナガザルの毛並みがふわっふわで。
こっちおいでって手を出したら、そのまま手を伸ばして腕の中に来てくれそうなくらいに可愛かった 


特別展の間には、仏像の展示も挟まれていたりするので、結構なボリュームだと思います。
またしても足が壊れるかと思った
そして、こうやって一堂に会するところでみるのもいいけど、次は建仁寺でそのままの姿で観ることが出来たらいいなぁと思いました!

グッズも可愛いのがいろいろあって、 お猿さんをデフォルメした一筆箋が可愛すぎて一瞬だけ迷ったけど衝動買い
先日はミュシャを観たけど、やっぱり日本画も 静けさと勢いがあって、良いなぁと思いました。
展覧会は21日まで、おすすめです 



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