著者は脳科学者の中野信子さん
自分メモとしてエッセンスをアップします。
・自己肯定感が高いか低いかは、遺伝で決まる部分も大きい
・低いと感じても「自分のせいだと思わない」
・持って生まれた性質だが変えられないわけではない
・環境要因によって、結果は変わる
・必要なのは「自分の生まれつきの性質を知っておく」こと
・日本人には、「自己肯定感」が低くなりやすいタイプが多いと考えられている。これは悪いことでもなんでもなく、わたしたち日本人が長い歴史を生き抜いてくるなかで、「自己肯定感」が低いことが、環境適応や生存戦略上、有利だったからというだけのこと
・脳を上手に使うことで、いつだって自分の人生を良い方向へと導くことができる
・脳の働きを考えると「自分そのものを根本的に変える」ことはかなり難しい
・「いまの自分の最大限に生かす」のが大切
・「自分を無理に変えよう」と思って、苦しむことをやめよう
・人間を人間たらしめている条件のひとつは「遊ぶ」こと
・「遊ぶ」とは、生きていくために必要のない、無駄な部分にリソースを割くこと
・文化や芸術などに取り組むことは、人間として本来的で豊かで洗練された営み
・現在は「賢く生きていくためにはなるべく無駄なことをしない」という合理的な思考や方法ばかりが評価の対象になりがち
・社会から「遊び」を排除した反動なのか、新興宗教やスピリチャルなものに惹かれる人が多くなった
・大人でも脳に新しく神経細胞が生まれることを発見した(1998年)
・新しい細胞が生まれたとしても「刺激=遊び」がなければすぐに細胞は死ぬ
・人間は、努力よりも「遊び」が必要な生き物
・新しいものごとを知ることによろこびを感じる性質のことを「新奇探索性(しんきたんさくせい)」と呼ぶ
・「新奇探索性」が弱い人と強い人は遺伝的に決まっている
・「新奇探索性」は自らの意思で「行動」で変えていける
・自分が「どんな人生を送るべきか」を決めること、それを達成するための力をつけることのほうが生き延びていくにはよほど大切なこと
・努力できるかどうかも、生まれつきの才能
・最後までやり切る人と途中であきらめてしまう人では、脳の特定の部分の働きに違いがある
・最後までやり切る人のは「線条体(せんじょうたい)」と「腹内側部(ふくないそくぶ)」、あきらめる人は「島皮質(とうひしつ)」が活発に動く
「線条体」→脳が快楽を感じるために重要な「報酬系」の一部をなし、「〜すれば、〜もらえる」という「報酬」を感じる脳の機能を高めることで、モチベーションがあがる
*「島皮質」→「損得」を冷静に計算でいる部分
・努力を報酬や快楽に変えられる人と損得勘定でとらえる人、どちらがいいわけではない
・努力できたほうがいいが、無駄な努力をしないことも、生きる上では大切な能力
・「右脳型」創造性豊か、「左脳型」理論的、というのは科学で証明されておらず「右脳型」「左脳型」という考え方自体存在しない
・苦手なことを頑張るのではなく、得意なことを磨いていく
・結果を出していくためには、自分の得意なことに集中することが大切
・苦手なことを人にまかせることで、別の人が活躍できる場所もつくられることになる
・どうしても嫌な仕事をするときは、「楽しいこと」を結びつける
・仕事ができる人というのは、「仕事を好きになれるような工夫」をたくさん取り込んでいる人
・自信を持つためには、自分の「嫌いな部分」を徹底的にポジティブにとらえ直していく
・人間の脳は「誰かの役に立てた」「みんなから評価された」という「社会的報酬」を強く求める性質がある。この欲求は自分で自分をほめていても満たすことができる
・自分の意志で戦略を立て、人生を決断していくことを良いことと感じないタイプもいる。理由のひとつは子供のころからの刷り込み、そしてドーパミンの動態が人によって異なるため
・個人より集団に合わせたいタイプは東アジアでは7割以上を占める。日本人は自己肯定感や自己効力感がもともと低いタイプ
・ネガティブな感情をうまく活用すると良い結果が出る
・ネガティブな感情の方がモチベーションを保つ上で圧倒的に強いパワーを持っているから
・「マイナスの出来事」にこだわらず、事実として受け入れることから、プラスの出来事が生まれる
・具体的な「ごほうび」があれば、努力が苦手でも最後までやり切れる
・「島皮質(損得を考える脳)」に「ごほうび(報酬)」を感じさせる
・努力の過程を記録し、結果を冷静に振り返ることで、新しい自分へと近づいていける
・たいていのことはじっくり時間をかけて取り組めばおよそ達成できる。ではなぜ達成できないか。それは途中で「あきらめた」から。
・努力が報われないのは、「正しい努力」をしていないだけ
・結果が伴っていないのに、「がんばったのはえらかった」と、努力だけを評価するのは意味がない
・努力は「苦労すること」ではないから
・成果をあげるめには「目的」を設定し、「戦略」を立て、淡々と「実行」する
・今の自分がイメージできる「身近な目標」を立てると、最終的な目標達成の可能性が高まる
・「1万時間の法則」、たいていのことは1万時間の練習をすれば、プロやそれに準じるレベルにまで能力を高めることができる法則のこと
・1万時間は、単純計算をすると、1日5時間を費やすとして約5年半。
・出発点に違いはあっても、同じ目的地にたどりつくのは不可能ではない
・健全な地震や自己肯定感は、ある日突然マインドセットを変えたからといっても、なかなか持ち続けられない
・長い時間にわたり着実な積み重ねをしていくなかで、自然と育まれていくもの
・人間は注意散漫であるほうが、むしろ正しい状態
・「集中力」を鍛えるのではなく、集中力を乱さない環境を作ること
・集中力が切れてきたら、キリが悪いところでやめる
・「キリがいいところまでやっておこう」と頑張る人がいるが、これはかえって逆効果
・専門的には「ツァイガルニク効果」と呼び、人は未達成のことや中断している出来事の方をよく覚えているという現象
・やる気が出ないのは、セロトニンが不足しているからかもしれない
・セロトニンを合成するには、必須アミノ酸の「トリプトファン」を摂ること、体内では合成できない
・トリプトファンが多く含まれるのは、カツオ、レバー、チーズ、落花生、ごま、ほうれんそうなど
・セロトニンが減ると、やる気がでなくなるだけではく、「不安」の感情が心を占めるようになる
・不安を感じた時は、「セロトニンが減っている」とひとつの生理現象としてとらえることをおすすめする
・女性の場合、生理前にセロトニンが減る
・そもそも脳は燃費がわるい臓器。脳は自然とエネルギーを節約しようとする。なにか新しいことをするのではなく、なるべく今していることを続けようとする
・やる気や集中力を発揮するには、脳はいましていることを続けようとするので、とにかくやりはじめればいい
・脳がその作業に慣れていく
・日本人にとっては自己肯定感が低い状態であることが、むしろ生存環境に適応するうえで都合がよかった
・現代においては、自己肯定感が低いと不都合なことが起こりえる
・自己肯定感が低いままの状態を放置すると、ふだん生きる中でも、なにかと苦しい状態になる可能性が高い
・人間は成人するまでに14万8000回もの否定的な言葉を聞かされる
・長年にわたって刷り込まれて生きた否定的な態度や考え方は、いつのまにか認知されており、突然変えることは難しい
・他人の言動に惑わされることなく人は変わっていける。勇気をもって、自分で自分を肯定していくしかない
・自己肯定感が低い人は、たいてい身なりに無頓着
・無駄なぜいたくは必要ないが、外見などから自分を変えていくことはとても大切
・ブランドの力を活用して自分自身をブランドに変えていく
・「姿勢」を変えるだけでもホルモンバランスが変化し、自己肯定感が育まれていく
・背筋を伸ばして胸を張るポーズをするだけで、テストステロンが分泌、ストレスホルモンの分泌が減ったりする
・自己肯定感というのは少しずつ積み上げていくもの
・日本の社会では、「モノ言う女」は嫌われる
・個人の意見よりも、「社会通念」を優先する日本社会
・日本人は「少数派であること」を、心地良く感じない
・自分にも手に入れられる可能性があるとき、「ずるい」「うらやましい」という感情が強くなる
・「調子に乗った奴」を許さない風潮は、日本の闇であり、そして力でもある
・他人の不幸を願っていると、記憶を貯蔵する「海馬」が委縮する
・他人の不幸を願っていると、自分にだけ悪い結果がやってくる
・好きなことだけで生きていくなら、ニートや引きこもりでもかまわない
・他社にコントロールされないためにも、なるべく「格差」のせいにしない
・日本人は努力が大好き
・努力していると気持ちよくなり、他社に洗脳されやすくなる
・「努力中毒」に陥ると、冷静な思考ができなくなる
・「がんばっている私は素晴らしい」と思わされているだけ
・努力することが素晴らしいのではない、自分が望む結果を得るために努力することが大切
・自分の幸せを追求することは大切だが、まわりにいる大切な人たちが幸せでなければ、結局は幸せにはなれない
・社会は人間関係の網の目でできていて、人は生きていくうえでどうしても他社からの影響を受ける
・人はひとりでは生きていけない以上、どうしても人と向き合わなければならない
・他社との関係性のなかに生きるよろこびがあると同時に、大きな苦しみもある
・自分だけではく他者を想いながら生きることが、あなたの脳や、心身の働きを良くしていく
・誰かの役に立つと、ドーパミンが大量に分泌されて「やる気」が高まる
・自分の得意なことにフォーカスすることで、まわりの人の役に立てらり、まわりの人も得意なことができたりするので、仕事へのやる気が高まる
・「誰かの役に立てた」という社会的報酬による快感は、性欲や金銭欲を満たしたときの快感を上回るほど強いとする説もある
・「やる気」を感じられなくなったとき、考え方を変えて、「自分だけでなく誰かのためになっているのだろうか」と問いかけてみる
・やる気を高めるドーパミンは「良い妄想」をするだけでも分泌される
・「良い妄想」をすることは、自分で自分の人生をハッピーにしていく簡単で確実な方法
・「恋愛できない」のは脳が合理的にブレーキをかけているから
・「知能」が高い人ほど、計画性、理論性、合理性を司る背外側(はいがいそく)前頭前野が働きやすくなる。
・ドーパミンの必要量が少ない日本人は「熱しにくく冷めにくい」
・人のことを悪くいわなければ、どんなに悪い状況でも打開できる
・うまくいく人は、絶対に他人や環境や運命をいいわけにしない
・「人のことを悪く言わない」と心がけるだけですべての出来事を、自分の成長のための力に変えていくことができる
・コミュニケーションは他者との関係、自分の姿勢を明確にしておかなければ、いつまでも他者にいいように振り回されてしまう
・どんな時も、相手と対等であること
・黙って集団の力学のなかに巻き込まれていく方が、有利になる場合もある
・世の中は、他者に対して優しくしてくれる人ばかりではない、そうではない人にはそれ相応の対応をする必要がある
・人はなにかをされると「お返し」がしたくなる
・文化人類学などえ「互酬性(ごしゅうせい)」と呼ばれる概念
・利他的な行動をすること(誰かのために役に立つ)は相手はもちろん、自分にとっても良いことだが、場合によっては負担をかける可能性もあることも心の隅においておきたいもの
・独り勝ちした人や企業はその後必ず衰える、最終的に生き残るのはまわりと共存しまわりも生き残れるようにした人や企業
・運は自分の力ではコントロールできない、自分の脳や体の状態を良くしていくことで運がよくなりやすい状態をつくることはできる
・人や「幸運な人」と「不運な人」に分かれている
・現実の人生においては、いったん幸福や勝利を得ると、次はその結果をリソースにして、次の勝利の可能性を高めることができる
・勝率を高め運を引き寄せるには、「言語性知能」を鍛えていく
・「言語性知能」とは読書や勉強などでみにつけた知識や、積み上げてきた経験を指す
・「言語性知能」は記憶のベータ—ベースのようなもの、ここに知識や教養が蓄えられる
・「言語性知能」は何歳からでも伸ばしていくことができる
・「言語性知能」を伸ばす、有効な方法のひとつが「読書」
・「真似」を身に着けるのが、脳の基本的な学習プロセス
・脳にある知識をすぐに引き出すには、とにかく「人に話す」こと
・同じ知識に触れる機会が多ければ多いほど記憶に定着する
・行動できる人になるには、「メタ認知」の力を養っていく
・「メタ認知」とは自分の思考や行動を客観的に認識すること
・実力が同じなら、勝負は「見た目」で決まる
・「人は見かけによらない」 この言葉には要注意。確かに、内面と外見は別物だが、「見た目」から変えていくことで、新しい自分になることも可能。
・選択に迷ったときは、自分が「面白いかどうか」で決める
・「自分は運がいい」と決めてしまうと、実際に運は良くなっていく
・「自分は運がいい」と口に出していうと、さらに脳に定着していく
・脳の中にあるミラーニューロンという神経細胞は自分が行動するときだけではなく、ほかの個体が行動するのを見た時にも活発化する
・「運がいい人」と一緒にいるだけで、少しずつ「運がいい人」の考え方になっていく
・人はいつでも変われる
・自分の脳や自己肯定感のタイプを認識すること。日常の生活から少しずつ前向きに言葉や振る舞いを変えていくこと。難しい場合は外見から変えていく。地道な積み重ねが、人生を本当に変えていく
・自分の気持ちに反して、頑張っていきてはいけない
・適切なストレスは、人の力を最大限に引き出す
・無用なストレスは必要ない、ストレスがかかりすぎると良いパフォーマンスが出せない。しかし、適切な目標や締切などを設定することで人の力を最大限に引き出せるもの事実
・毎日少しずつストレスのレベルを上げていくことで、困難な状況に立ち向かうことができる
・自分にとって困難な状況に立ち向かい、それを越えていくときに人は成長していくもの
・どんな人にも、やればできる力が備わっている
・自分の力に自信を持つこと
・やればできると考えること
・自分の嫌いなところは、自分がもともと持っている資質であり、「才能」である
・資質を直すだけではく、自分の「強み」に変えることもできる
・そうとらえることで、少しずつ自信をもって生きられるようになるはず
・自分の目標を「忘れない」
・人間は、自分の見ている方向へと進んでいる
・生まれたときに与えられた「持ち札」をフル活用すれば、いくらでも人生を前向きに変えていける
・本当の勝負は、自分が手にしている持ち札をいかにフル活用して生きていくかにかかっている
・考え方次第で人生はいくらでも楽しくできるし、自分の幸せを前向きに求めていくこともできる