とどめ

午前中、息子の高校から電話があった。

　　息子さん、３８度の熱が出て保健室で寝ているのですが、
　　お迎えに来ていただいて、病院に連れて行ってくださいませんか？

担任からの電話だった。

ひと月以上、息子の顔を見ていない。
客先に打ち合わせに行こうとしていたのに・・・

　　仕事の予定もありますから、午前中に出来るだけ早く伺います。

と言って、行く準備をした。


学校に着き、保健室の先生に挨拶し、息子を車に・・・

久しぶりに話をしたが、帰路半ばで会話はなくなった。

病院に到着し、保険証と１万円の金を渡し、
診察が終わったら、家に電話をするようにと言い帰宅。

この前僕も高熱が出ていたので、食欲がなかったことも理解でき、
うどんなら食えるだろうと、生パックのうどんとバナナとスポーツドリンクを買い、
息子を迎えに行って自宅に帰り、うどんを作った。

息子は新型インフルエンザと診断され、
僕と同じ吸引式のリレンザを処方されていた。


食い終わったらしく、ごそごそしていたので、

　　薬飲んだか？　お釣りのお金はお前にやるから・・・

と言ったら、

　　いらない・・・

と、拒む。

　　まだ、一人で何とかするつもりなのか？

声がだんだん大きくなり、頭にきて

　　いっしょに暮らさないのなら、家族じゃない・・・


　　出て行けぇ

と、叫んでしまった。

息子は少し考えていたようだが、
２階に上がっていった。


お互いが頑固なため、折り合いもつかず、疲労感が身体を押しつぶす・・・


もう、疲れた・・・　家族は・・・いらん。