身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

昨日8月25日の綱島公園「真夏の夜の自然探検」報告

2018年08月26日 11時56分48秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室
昨日8月25日(土)、綱島公園での「真夏の夜の自然探検」を決行しました。
2家族8名のお父さんお母さんと子供たちの参加がありました。

集合場所のプール入り口前で簡単に「夜の自然探検」について説明。
プール上空でコウモリの影を見た後、東の方から登ってきた綺麗な月に照らされながらの自然探検です。


満月だと思ったのですが、調べてみると満月一日前でしたね。
今日8月26日が満月です。

昼間は木の高いところで鳴いていて、近づくと逃げてしまうセミ。
でも夜になると、木の低いところにも止まっていて、近づいても動かず逃げません。
低いところにも止まっている理由はわかりませんが、近づいても動かずに逃げようとしないのは、寝ているためです。

カマキリも見つけました。
ハラビロカマキリのようです。
カマキリは昼行性で、セミも捕らえて食べます。また、光に集まるガ(蛾)などを捕らえに夜でも光に集まってくることがあります。
今回綱島公園で見られたハラビロカマキリは、暗い木の枝でじっとしていたので、寝ていたのかもしません。


ハラビロカマキリ

ヤモリも見つけました。
8月10日に私一人で決行した時に見つけた場所からはかなり離れている所です。
綱島公園の森にはヤモリが生息していて、その数は決して少なくはないことがうかがえます。
ヤモリは夜行性で、虫を捕らえて食べます。
家屋でも見られ、虫、つまり害虫を食べてくれるということから、漢字で書くと「家守」となります。
しかしながら綱島公園では、このように雑木林に生息しています。


二ホンヤモリ

ゴキブリもいました。
でも、ちょっと待って!
森にいるゴキブリは家の中で見られるゴキブリとは種類が違うのです!

家の中で見られる茶色の小さなゴキブリはチャバネゴキブリですが、森の落ち葉の中などで見られるよく似たゴキブリはモリチャバネゴキブリというゴキブリです。
同じく家の中で見られる、黒くて大きなゴキブリはクロゴキブリですが、森で見られるよく似たゴキブリはヤマトゴキブリといいます。
こちらは、木の幹と剥がれた樹皮との間などに住んでいますが、家の中にも入ってくることはあるそうです。

今回綱島公園で見られたゴキブリはモリチャバネゴキブリの幼虫とヤマトゴキブリの成虫オスです。
(ヤマトゴキブリと思われる方はクロゴキブリとよく似ていましたが、見られた場所から判断するとヤマトゴキブリです。)


森林性のゴキブリ、ヤマトゴキブリの成虫オス

このようにゴキブリは家で見られる害虫ばかりとは限りません。
高尾山や箱根などの山に行くと、森の落ち葉の中にオオゴキブリというゴキブリが見られます。
こちらのゴキブリは太い体つきをしていて、お腹の中で孵した子供を産み、家族単位で生活。木の腐りかけた部分を食べるという、私たちのよく知るゴキブリとは全く違った生態を持っています。


綱島公園での「真夏の夜の自然探検」の様子

セミの羽化やカブトムシは見られませんでしたが、いろいろな生きものたちの姿を見ることができました。
これで篠原園地、岸根公園、そして今回の綱島公園と3ヵ所で行なってきた、今年の「真夏の夜の自然探検」は終わりです。
来年はもう少し早く、参加を義希望される方たちと日程を相談しながら、お盆休みの前の時期に開催する方向で考えています。
そして、今度の綱島公園での活動として「どんぐりの自然観察会」を10月に考えています。
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