今年の夏から三ツ池公園で活動を始め、これまで水生植物の自然観察会、どんぐりの自然観察会を行なってきました。
現在は、野草の名札づくりに取り組んでいます。
名札には植物の名前はもちろんのこと、花期や分布、生育環境、どのように利用されるかなども書き込んでいます。
特に水生植物の名札を作って思ったことが、雑草なんて一つもないということです。
どれも名前があり、漢方薬になったり、食用になったり、また、茶花として用いられたり、季節の行事などに使われてきた野草ばかりだからです。
私たちが雑草とひとくくりに呼んで、邪魔者悪者扱いするこれらの野草。でもそれは、私たちがその名前や利用法などを知らないだけ。
身の回りにある自然の草花が邪魔なだけの雑草なのではなく、私たちが自然と共存する姿勢や文化の多くを生活の中で切り捨ててきたのです。
日本の自然と共存する文化、大切にする文化というのは誇るべきもので、日本人として、それらを楽しく享受するべきです。
まずはこれらの野草とともに、その生育環境を取りもどしていくことが 大切なのだと思います。
次に大切なのは、昔のように野草を利用していくという形で、自然環境と私たちとのつながりを回復させていくことでしょう。
もちろんそれは、根こそぎ採取して使ってしまうのではなく、回復力が十分に及ぶ範囲で。また、栽培という形でなく半自然の状態でということが前提となります。
そして、こうした野草たちや、野草たちが生育している環境を無暗に汚いなどと言わないことです。
三ツ池公園では、既に水生植物たちの生育が回復されています。
今後、具体的にそれらをどのようにさせていくかが大きな課題となります。
今回の名札づくりがその重要なステップとなることは間違いありません。