これは緑区で公開されている「里山ガーデン」内にある谷戸のエリアに設置された説明パネルです。
「里山ガーデン」と名付けられていますが、会場で里山についての説明パネルを見つけることはできませんでした。
しかし、この写真のパネルが里山についての説明に一番近いと思われます。
周りを森に囲まれた浅い谷状の地形を谷戸といいますが、その森や湧き水、田畑などの周辺環境も含めた全体の環境を里山といいます。里山には地域の歴史や文化、豊かな自然としての大きな価値があるのです。
では、なぜその里山の一部を壊してまで、里山ガーデンを整備する必要があったのでしょうか。
谷戸の手入れは必要かもしれませんが、それ以前にこうした全体の環境が残った里山に価値があるとパネルでも説明されているではないですか。
このエリアとこの説明パネルがあったから、まだ救いですが、会場の奥の方の小さなパネルで、どれだけの人が見てくれたでしょうか。
この内容こそ、里山ガーデンの中心に持ってくるべきではなかったかと考えます。
「里山ガーデン」が公開されたのは、昨年の今頃、全国都市緑化フェアでのことでした。
しかし会場は都市的環境ではなく豊かな里山が残された場所です。都市緑化ということなのに都市的環境で行なうのではなく、このような里山の一部を壊してまで行われたことに憤りを感じます。
逆に都市的環境であっても、そこも昔は里山的な環境であったはず。都市緑化の一部に里山の環境を復元したものも取り入れて、つり合いが取れるくらいだと思います。