三木奎吾の住宅探訪記

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。

【換気はメンテナンスが生命線。こまめな掃除を】

2020-09-04 05:30:05 | 日記

さて、8月19日日本建築学会発表の広報拡散第3回・最終回。
住宅における換気によるウイルス感染対策について
〜一般社団法人 日本建築学会 換気・通風による感染対策WG〜の情報発信。
(リンク先からpdfデータがダウンロード可能。詳細はこちらで確認ください)

わたしのブログでは、Replan誌面では紹介しきれないタイムリーな内容とか、
住宅ネタでも「深掘り」すべき内容などを扱ってきておりますが、
専門的な内容をわかりやすく伝えるのも役割かと思っています。
で、学会が発表した内容に即して2回掲載してきたのですが、
新型コロナ禍で「換気の悪い密集空間」というアナウンスが繰り返されたことで
ひとつの効果として「換気」が一般に大きく注目を集めているし、
今後の住宅建築に当たって、ユーザーの興味関心も高いだろうと思われます。
いわゆる「おウチ時間」の安全安心の大きな要素が換気だという気付き。
北海道では断熱気密のレベルが進化して行くにつれて、
室内空気環境の重要ファクターとして長く認識されてきている。
「断熱・気密・暖房・換気」として、住宅性能要件の4要素とされるのですね。
ただ、どうしても「可視化」しにくいテーマなので、機械の選択、
1種か3種かということに極小化されて認識されてきているとも思います。
今回のコロナ禍では、目には見えにくいこの換気がかなり「可視化」されてきた。
きのうも書いたけれど、電車車内で空調と同時に窓が少し開けられて
「暖冷房と換気」のバランスが、体験的にも多くの人に把握可能になった。
こうした集団的経験知はかなり大きなものとして、刷り込まれていく予感。

なんですが、やはりというかズバリというか(笑)、日本建築学会の発表資料でも、
「こまめなメンテ、お掃除」の重要性について触れられています。
というか、そもそもせっかく設備しているのに「スイッチを切って運転していない」
っていうオイオイの事例も多いのが実態ではあります(笑)が・・・。以下要旨。
〜給気口は汚れていると換気量が減少するので清掃を心掛けましょう。
また、給気口は外気に対して吸込み側となるため、外部に防虫用の網が
設置されている場合もあります。フィルター同様に防虫網を清掃しましょう。
第1種換気方式の場合は、壁内や天井裏などに設置の全熱交換器本体や
周辺のダクト経路に設置されるフィルターボックス内など、フィルター
が複数設置されています。ダクトの屋外フードに防虫網が設置されている
場合もあります。第1種換気方式にもフィルターがあります。清掃しにくい箇所
にフィルターや防虫網がありますが、しっかり清掃しましょう。〜抜粋以上。
そうなんです、寒冷地北海道でもせっかく立派な「機械換気」装置は導入しても、
これを「宝の持ち腐れ」にしないためには、ユーザーのメンテが最重要。
24時間連続運転が換気装置の基本ですが、
目に見えない空気の「動き」をコントロールするためには、
普段からの機器メンテナンスが不可欠なのです。
・・・って、恥ずかしながらわが家でもついつい、掃除を忘れていることがある(泣)。
壁天井などの中に仕舞い込まれる「ダクト配管」内部まではユーザー掃除は
難しいと思うのですが、少なくとも手で触れられる写真のような端部では
ぜひこまめな清掃、掃除。メンテを心がけたいものだと思います。
北海道ではこのメンテ問題のため機器を室内露出させているケースも多い。
毎日見ていれば、おのずとメンテするようになるだろうという、親心(?)。
いろいろな粉塵であるとかで給排気口周辺には常時ストレスが掛かっている。
最低年に1度以上はしっかりと機器を観察して、汚れを除去したい。
先般もわが家の局所換気の排気口のファンの羽根部分を見てゾッとした経験。
たしか設置から2年半ほど放置していたら、ホコリが黒々と・・・。
家への愛着は、こういう「手を掛ける」ことも大きく関係している。
愛情を持って、日々心がけて行きたいモノだと思います。(キッパリ反省)


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