風の声

想いつくまま

良い人は早く逝くという不条理

2016年10月06日 | 日記
いつも小洒落た器が並んでいた知り合いの店。

夫婦で営んでいたけど、仕切っていたのは妻。
華のある人で、彼女を慕って多くの女性客が訪れる店だった。
店の一角、趣のある器で抹茶をたててもらうのが楽しみだった。

その彼女が3週間前、脳内出血で亡くなられていたのだが、まったく知らなかった。
一昨日、ばったり知り合いと出会い、「実は、先月・・・」 と、告げられ知った。

今日、お参りに自宅でもある店へ行く。
店に、気がない。
気の違いが、はっきりわかる。
入り口に立った瞬間、その変化に気づいた。

ドライブから帰り、横になっていた妻の異変に気づき、救急車で病院に行くも、
すでに意識はなく、次の日に息絶えたのだという。
忙しく生き抜いた67年の生涯。
早すぎる逝去だ。

炊事はもちろん洗濯もしたことのなかった夫。
何が何処にあるのかわからないくらい、全て妻任せだったという。

すっかり憔悴した知り合いの姿 に、
「しばらく、とことん落ち込めばいい。その方が妻の偉大さと感謝がわかる」
としか、かける言葉が浮かばなかった。

不条理だが、良い人は早く逝く。


















  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする