安倍菅政治からの脱却はできそうもない。
25年前の小選挙区制からパワーバランスが偏ってきた日本政治。ひとつの選挙区に公認候補が1人になったことで、公認をもらうためにトップの顔色ばかり見て、物言わぬ政治家ばかりになってしまった。おもしろみのない小粒な政治家ばかりに。
それが如実に表れたのが安倍政権の忖度政治。党内の自浄機能が働かないどころか、トップの疑惑を党と政府ぐるみで隠ぺいしウソでもみ消した。そんな説明しない政治が常態化した。
「不都合なことはウソでごまかし説明はしない政治」それをすべて受け継ぐと公言して誕生したのが菅政権だった。
パンデミックの最中に政権を投げ出した安倍の尻拭いを請け負ったのが菅総理ということ。しかも説明しない政治手法もそのまま受け継いで。
パンデミックで不安がつのる国民にとって、説明をしない政治は不安を増幅させ、最悪だった。
そんな安倍菅政治の失敗をしっかり見てきたのに、総裁選の候補者らは、相も変わらず安倍のご機嫌伺をして安部詣でを繰り返す。
煮え湯を飲まされても安倍へ忖度する岸田。安倍の右傾化した政治をそのまま受け継ぐとはしゃぐ高市。新たな方向を打ち出そうとする気概は何もない。
ズバズバと物を言うのかなと思っていた河野も安倍に忖度し持論まで封じる始末。派閥ばかり見て国民の側へ向こうとしない姿勢は期待外れ。
安倍菅の忖度政治との決別が総裁選の意義なのに、このままでは選挙用の顔のすえかえだけの総裁選になりそうで興味は失せてしまう。
一国のトップを決める選挙らしく、もっと迫力と気概を見せてくれ。