Light in June

文学やアニメ、毎日の生活についての日記。

聖蹟桜ヶ丘

2010-10-31 00:57:15 | テレビ
今日は久しぶりに小説をたくさん読みました。たくさんたくさん。疲れた・・・

先日のちい散歩の舞台は聖蹟桜ヶ丘でした。と言っても2008年12月の再放送でしたけどね。駅から多摩川方面へ向かい、それからいろは坂まで歩いていました。けっこうな道のりだったはずです。

聖蹟桜ヶ丘と言えば、何といっても『耳をすませば』です。来る11月6日に、本名陽子さんを招いてのコンサートがそこで催されます。既に応募は締め切られていますが、当日会場に空きがあれば入場できるはずです。去年まではそうでした。
ぼくは毎年応募しているのですが、今年は生憎学会と重なってしまって、どうしても参加できません。11月の最初の土日と言うのは他にも別の学会などがあるみたいで、ちょうどいい時候なんですかねえ。

最近はらきすたなどがアニメで町おこしの代名詞的な存在になりつつありますが、耳をすませばもまた町おこしに貢献しているようです。聖蹟桜ヶ丘に集う耳すまファンは、必ずしも近隣住民にとってありがたい存在ではなかったはずですが、いまこうしてコンサートが毎年開かれるようになり、それに地域の方々が大勢出席されている、ということは、次第に町の文化にこのアニメーション映画が根付いてきたのを物語っているのでしょうか?「外の人間」として、そうなっていることをぼくは素朴に望みます。そして、ぼくのような外の人間を受け入れてくれればいいなと願っています。

さて、ちい散歩ではいろは坂を上ったところの金毘羅宮が終点でしたが、耳すま散歩では当然まだまだ先があります。とりあえずは「地球屋のロータリー」くらいまでは行ってほしかったな。

かつて昔、かつて昔、
ぼくは隣駅の百草園から、いろは坂を越え、ロータリーを抜け、遠くの団地まで歩き通したことがありました。かなりの道のりだったはずです。あれは秋の深まる紅葉の頃でした。あれからぼくは、更に歩き続けていたんだろうか。ときに立ち止まり、回り道をし、あえぎながら、それでもぼくは歩き続けていたんだろうか。後悔は山ほどあります。この聖蹟にまつわる後悔もあります。それでも、ぼくは聖蹟桜ヶ丘から、遠いところに来てしまったんだろうか。それとも、この場所の周りをただぐるぐる回っていたのだろうか。君は、どうなんだい?

呼びかけは空しくキーボードで文字に変換されるだけ。呼びかけが0と1に還元されるのだとしても、ぼくの記憶や思い出や感情は、そうではない。・・・どうやらぼくは、ただぐるぐるしていただけみたいだ。
時は流れ、状況は変わる。それでもぼくには、聖蹟桜ヶ丘が原点だったし、その事実は忘れたくありません。中学2年の秋、初めて耳をすませばを見た感動を、それにまつわる思い出を、ぼくは原動力にしたい、今を生きる発条にしたい。過去にしがみつくのではない形で。

聖蹟桜ヶ丘か。あまりにも大きな意味を持っている名前なんですよね。最近は、誰かと連れだって行くこともめっきり減ってしまいましたけれど。また、歩きたいなあ。あの頃のように、すがすがしい気持ちで、満ち足りた思いで、目の前の光景に心奪われながら、でも、それは、できないのかなあ。

ロシアで家族に乾杯

2010-08-16 22:19:25 | テレビ
NHKの「家族に乾杯」の舞台がウラジオストクだったので、最初から最後まで見てみました。

ウラジオストクには日本人がけっこういるんだなあ。
美人が多い、なんて話していたけれど、ロシアには若者だと確かに美人が多い気がするけれど、おばちゃんになるとでぶっと太ってくるのはなんでなんだろう?トルストイの小説でもそんな現象が的確に描写されていたようないなかったような。

鶴瓶とマリックがウラジオストクを旅して色々な家族と触れ合う、という番組なわけですが、なかなかおもしろかったです。マジックは万国共通ですね。

ロシア人というのは、少年少女はシャイな感じの子が多いみたいで、カメラの前では無表情だったりむすっとして見えたり、ともかく人懐こい感じには見えなかったのですが、でもスタジオで披露された彼らの後のエピソードなどを聞くと、実はけっこう興味津津だったことが分かりました。あとマリックらが去った後に撮影された映像では元気だったし。要するにテレビ慣れしていないんですね。それにしても、マリックがものすごい権力者に見えた、というのには笑った。なるほど、政府の要人に見えなくはないかも。それで少し緊張してたのか。

ロシアの家庭というのは大体あんな感じなのかなあ。日本人からするとちょっと階段などが汚れているようにも見えますが、でも家の中は暖かそうですね。あの家のおばあちゃんみたいにばーっと喋られたら、何言ってるのか聞き取れないので、一言一言区切って話してもらえたらなあ。

・・・というのも、今月末に、またロシアに行くことになったのです。今度は少しだけ長くて、9月の下旬に帰ってくる予定。ロシアの家庭が気になるのは、ホームステイすることになるからです。ホームステイ!ろくに言葉も通じない国の一般家庭に入っていけるのだろうか、と不安は尽きませんが、今から少しずつ準備を始めています。まあ、ロシア語の勉強しろよ!って話ですけどね。でもぼくはしそうもないです。こんだけ切羽詰まっても勉強しない自分。理由はめんどいしやる気が出ないから。う~む、ダメダメですね。

というわけで、今月末からしばらくブログはお休みすると思います。向こうの家庭で無線LANが使えるかどうか不明なので、今のところパソコンは持っていかないつもりでいます。(あ、来週末まではちゃんとブログ書きます。)

ところで、ウラジオストクには日本のアニメファンが集まるカフェがあるのだとか。ちょっと行ってみたい。モスクワにもあるのかなあ。あったらいいなあ。でもどこにあるのかなあ。

ジブリ創作のヒミツ

2010-08-11 00:03:18 | テレビ
ジブリの特番がやっていたので観てみました。
米林監督と宮崎駿の400日を追ったドキュメンタリー。
これに先立って、7日のラジオ「ジブリ汗まみれ」にはこの特番のディレクターが出演していました。この二つの番組の焦点は何か?それは、アリエッティを観て流した宮崎駿の涙の秘密、です。

テレビの特番だけではそこに焦点を絞るのは難しいかもしれませんが、ラジオを聞いていると、そこに焦点を合わせたいんだな、ということが分かる。

結論から言うと、涙の謎は謎のまま。ただし、鈴木敏夫は作品そのものに対する一つの評価として宮崎駿の涙を捉えているのに対し、400日密着したディレクターは、そうではないと考えています。では何なのだ、ということには彼は答えないのですけれど(視聴者の想像に任せたいと言っている)、でも少なくとも鈴木敏夫のように、ただ作品に泣いた、というふうに作品の出来のみに還元できないのだ、ということを言っています。それまでの経緯全てがあって初めて流れ出した涙なのだと。

今日テレビを見ていると、近藤喜文さんの影響がとてつもなく大きかったんだな、と思いました。そもそも米林監督がアニメーターを真剣に志したきっかけは耳をすませばだそうですし(彼も耳すまで人生が変わった一人か)。ご存知のように、近藤さんは耳すまの監督を務めあげた後、もののけ姫制作に携わり、そして急逝します。宮崎駿は、耳をすませば制作中に近藤さんと衝突し、横から口を出して、精神的に追い詰めていったそうです。宮崎駿は、近藤さんのあまりにも早い死に大きな責任を感じているようです。だからこそ、今回は米林監督の仕事に口を挟まなかった。過去の苦い経験(苦しい経験と言うべきか)を反省し、監督をつぶさないために、あえて傍観に徹した。そうした思いが積み重なって、それで、試写の際に涙をこぼしたのだ、そうディレクターは訴えているのだろうな、と感じました。

ぼくは、アリエッティは可もなく不可もないような、普通の作品であると考えています。これまでのジブリの「定式」を適用しただけの、いかにもジブリテイストのアニメ。様々な感情があったにせよ、宮崎駿がこの映画に心を動かされたのは確かなのですから(そうでなければいくらなんでも泣かないだろう)、いったい何にそれほど感動したのだろう、と前々から気になっていました。今回のテレビ特番ではその答えは出ませんでしたが、しかし近藤さんへの思いが一つの理由であるのを知って、少し感慨深いものがありました。

それにしても、こういう特番には高畑勲はなかなか登場しないですね。新作を作ったら嫌というほどやるかな。

空から日本を見てみよう

2010-06-24 23:47:29 | テレビ
京王線を空から見る、ということなので、見てみました。
お目当てはもちろん聖蹟桜ヶ丘。ほんの少ししか映らなかったけど、ちゃんと「スタジオジブリの『耳をすませば』の作画モデルになった場所」という紹介があって、ちょっとドキドキ。この紹介を聞くために見たようなものだったので、満足です。

それにしても、いまやここもすっかり有名になりましたねえ。テレビでもこうして紹介されて。ネットが今みたいに普及する前はそれほど有名ではなかったはずですが、ネットの力はすごい。たいして耳すまに興味がない人でも知ってますからね。昔では考えられなかったですよ。知る人ぞ知る、という場所でなくなったことに、ぼくは少しばかりがっかりしてしまう気持ちがあるのですが、しかし新しいファンが容易にここを知りえるようになる、という意味ではよいことなのかもしれません。もっとも、パンフレットに載っていますから、そんなに特別な知識ではないんですけどね。

さて、京王線は府中を過ぎるとかなり田舎度が増してきて、いい感じです。百草園なんかは東京とは思えませんからね。あの辺りにも足を延ばしたことが何度かありますが、高台があって、見晴らしがいいんですよ。昔は絶好の見晴らし台として知られていて、徳富蘆花が『みみずのたはこと』でちゃんと書いていますね。ちなみにこの作品はとてもよいもので、独歩が「武蔵野」において非人間的な自然描写に徹したのに対して、蘆花は人間的な自然描写、つまり人間と自然との共生を描いている点で、更に言えば生活者の視点からの自然を描いている点で、まことに現代的な作品となっていて、もっと読まれていいと思います。

ぼくの持論ですが、独歩は武蔵野の自然を発見したと言っても、それは余所者の視点からであって、自然と人間との結びつきというものを軽視しているような気がしています。実際、生活者の視点を無視しているところがあります。あくまで自然は鑑賞するもので、人間からは遠いところにあります。独歩はツルゲーネフの『猟人日記』に(「あひびき」に)インスパイアされてこのエッセイ(?)を書いたようですが、『猟人日記』というのは自然を鑑賞する文学作品ではなく、人間の営為が鮮やかに描かれている点におもしろさがあります。

トルストイを信奉する蘆花は、さすがに本質的な部分を理解していたわけです。彼は『みみずのたはこと』において自然の中の人間の営為をつぶさに描き出しました。自然の美を認めていることはもちろんですが、その中で生きる人間も忘れない。自らそこで生きる者となって、筆を取るのですからそれも当然ですね。

京王線には芦花公園もあって、いつか行ってみたいです。住んでみたい町。京王線は、ぼくにとってはいいイメージがあるのです。そういえば、去年の今頃行った若葉台も、京王相模原線でした。ああ、6月ももうすぐ終わり。

オランダ

2010-06-15 23:29:32 | テレビ
きのうの日本×カメルーン戦のことはひとまずおいといて、オランダですよ。
サッカーはずぶの素人で何も知らないんですが、オランダって強いんですねえ。強い強いとは聞いてましたけど、90分間通してオランダの試合を見たのは恥ずかしながら実は初めてでした。

正直言って、オランダのサッカーに魅了されました。強いですねえ。上手いですねえ。なるほど優勝候補に挙がるわけだ。パスがどんどん通じるし、果敢な中央突破が成功するし、相手のボールをすぐに囲んで奪ってしまうし、とにかく動きが速い。デンマークは前半はカウンターを狙ってましたけど、後半無理に攻めてこなくなったオランダ相手に、打つ手なしでしたね。でも無理に攻めてこなくなったとは言っても守勢に転じたわけではなく、積極的に攻撃を仕掛けているし、とにかく観ていておもしろい。途中から入ったエリアという選手は動きがかなりキレていましたけど、あれで控えなのか。怪我しているロッベンって選手はどんだけ凄いんでしょう。日本戦で是非プレーを拝みたいです。

日本とオランダと、どっちが勝つかは、ランキングどうこうより、あのオランダの試合を見てしまったらもう明らかのような気がするのですが、まあ勝負はどう転ぶか分からない・・・。とはいえ、既に見どころはオランダが何点取るかに移っている、非国民の自分。

まあしかし、ワールドカップのよいところは、日本の試合のみならず世界の超一流のプレーを放送してくれることですよね。いやあ、オランダに惚れましたよ。

チェーホフ短編集

2010-05-30 00:00:57 | テレビ
しまった、今日学校でやっていた論文審査、完全に失念していました。思い出したのが夕方の4時頃。遅すぎる・・・。自分の研究ともろにかぶる論文を書いたことのある人の審査だったので、これは行かないわけにはいかないなと思っていたのに。でもまあいいか、と思っていたら、やっぱりけっこう重要なことが話されたらしい。くそおおおおおおおおおおおおお。

さて、むしゃくしゃしているのですが、きのうの夜中にNHKで放送されていた演劇『チェーホフ短編集』について。チェーホフの一幕劇や短編をオムニバス形式で演出した意欲作。なかなかおもしろかったです。演出とか劇団とか、ちょっと記憶が微妙なのでそこらへんの記述は省くとして(大事なのに)、だいたいの印象や原作との違いなどを。

まず、最初の「ドラマ」。いましも出かけようとしている作家のもとに、自分の書いた戯曲を見せに女性がやってきます。いまは時間がないという作家の言葉に対し、その女性は1時間だけ、と言い放って勝手に自分の作品を読み始めます(舞台では「リーディングする」と言われていた)。台詞を完全に暗記して、一人芝居のように演じて見せる女。うっとうしくてたまらない作家は、いったいいつ終わるんだ、と問いかけますが、どうやら終幕まで超長時間かかるようだ・・・。そこで作家は彼女の台本を書き変えて、登場人物を殺してしまう。するとその通りに演じてしまう女。彼女は自分にナイフを突き刺す。といっても死んだわけではなく、気絶しているだけ。

原作では、前半は同じです。後半は本当に彼女を殺してしまいますが、ところが罪には問われなかった、というオチがつきます。今回の演出はややシュールな感じになっていますが、幕切れはチェーホフらしくもあり。同じ言葉を何度も繰り返して余韻を残すところがそうですね。

「タバコの害悪について」は、ある中年の紳士が「タバコの害悪について」という題で講演する様子をそのまま舞台化。最初はタバコについて話をしていますが、次第に脱線してゆき、自分の人生の悲哀を物語り始めます。この戯曲がぼくは大好きで、以前、柄本明が演じた際にもやはりテレビで視聴したのですが、今回は、ややトーンを抑え気味で、男の悲哀をしみじみと炙り出すことに注意が向けられているように思えました。柄本版では、より感情を爆発させ、より笑いに貪欲だったように記憶しています。で、原作はというと、何とも言えない可笑しみがあります。妻が会場の隅にいるときはタバコの話をして、妻がいなくなると妻の愚痴を言い、最後には、どうかよい講演だったと話しておいてください、と聴衆にお願いするさまは素直に笑えます。もちろん、そこでは笑いだけではなくて(笑いだけではいけないというのではないですが)人生の悲哀というものが語られています。主題が脱線してゆく、という手法も見事だし、実はかなりよくできた作品なのではないかとぼくは密かに思っているのですが、日本ではそんなに有名ではないですよね。

「プロポーズ」は一番笑えました。プロポーズしにきた男が、当の娘と下らないことで喧嘩してしまう、という軽い話。ありそうもないけどでも本当に起こりうるような気もしてしまう人生の一こまを切り取った、小気味いいボードビル。原作とそんなに変わっていない、のかな。原作をあまり覚えていないので、何とも言えません・・・

総じて、役者の演技は上手でした。が、はっきり言って、チェーホフの原作を読んだ方がおもしろい。脚本や演出の問題だけではないような気がします。役者の台詞や身振りの間合いとか、更に洗練させるとよいのは当然ですが、でもそれだけでもないかも。

チェーホフ劇はかなり脚色されて演じられるのが普通なので、まずは原作をすっかりそのまま忠実に再現しようとした舞台(少なくとも台詞の面において)が見てみたいです。その上で、原作に比べて何が足りないのかを見極めたい。

それにしても、NHKはもっと早い時間に放送してくれないかなあ。

今更ですがイロモネア

2010-04-11 01:45:49 | テレビ
今更ですが、イロモネアが終わりましたね。
あの番組って、けっこうタブーに挑戦したような気がしていて。
というのも、芸人って実際には別にそんなおもしろくないんだよってことを証明してしまったようなところがあるから。笑いを取るのは難しい、というのは当然そうだとしても、この番組によって、いかに他のほとんどのお笑い番組が笑いを水増しさせられているかが明らかになってしまった。本当はそんなにおもしろくなくても無理に笑っていたり。

今まで一番おもしろかったのは、なだぎの超スピードで読書する男の話。それと、ゴルゴの「会社辞めます!」でした。

後半はなんだか迷走したような感がありましたが、この時期以外はとてもおもしろかったです。裏番組も強かったし、激戦区だったことは確か。またスペシャルなどでやってくれるのかなあ。

・・・なんか眠たくて、めんどくさいので文章がめちゃくちゃになってます。ご容赦ください・・・要は、イロモネアがなくなって残念かも、という記事でした。

黄金伝説

2009-11-20 00:45:03 | テレビ
今日の「いきなり!黄金伝説」は、先週のつづき、有吉のスズメバチ採り生活を放送するはずだったのに、なぜだか放送見送りで、別の内容に差し替えられていました。どうして?

先週はかなりおもしろくて、あの蜂採り名人とやらのはしゃっぎぷりというか、何かに夢中になる人のおもしろさってのを存分に見せてもらって(もちろんいい意味でね)、あのおじさんの「行け!有吉!行け!」という叫びは今でも耳に残っているくらいです。いきなり呼び捨てかよ、と思ってかなり笑えました。蜂を採る方法も本格的で、まさしく原始的な猟を思わせ、こんな凄いやり方をするのか、と呆然としたものです。タレントにやらせて平気なのかと思ったり。

ところが今日は放送見送り、あるいは中止。どうして?もう収録は終えているはずだから蜂に刺されてお蔵入り、ということはないだろうし。あんな変なおじさんたちはテレビ的にNG?まさかね。では、危険な行為に見えたのかなあ。確かにかなり危ない気はしましたが・・・

いずれにしろ、個人的には今までで一番おもしろい内容だっただけに、今回の措置は残念です。せめてどうして放送しなかったのか、説明くらいしてほしいです。

旅番組

2009-10-25 00:31:17 | テレビ
テレビを買い換えてから(前のは故障したので)、旅番組をよく観るようになりました。それまでは、こんなもの、と思って文字通り見向きもしなかったのですが、画面が格段にきれいになって、風景が映えると考えたんですね。なんて安易な発想!

ぼくはテレビというのはかなり集中して観る方で、会話をしながらとか、寝転んだりしながらとか、そういう見方はせずに、椅子に座ってじっくり鑑賞します。いや、鑑賞していました。ところが、体調を崩してからというもの、椅子にじっと座っていられなくなって、テレビを観るのもままならなくなりました。今ではもうよくなったのですが、その習慣から、寝転んで観ることが多くなりました。そして旅番組の発見。意識を集中させて観る必要もないし、ぼんやりしながら観て、飽きたら眠って、というふうにテレビを観ることが増えました。

旅番組は、心安らかにテレビを観る、という他の人にとっては当たり前かもしれない見方をぼくに教えてくれました。感謝です。

で、旅番組は出演者によっておもしろさが左右されますが、見所は風景よりも宿ですね。部屋がどんな具合か、建物の外観はどうか、料理は豪華か、などなど。もちろんお値段も気になります。個人的には宿は和風が好み。和室はやっぱり広くてくつろげますからね。そして料理も和風がいいなあ。お刺身としゃぶしゃぶ乃至すき焼きを希望(なかなか食べれませんが)。そういう願望があると、あ、この宿は泊まりたいなあとか、ここはバイキングだからいいやとか、旅番組を観るのも楽しめるようになります。

あと、文学館巡りの旅とか、そういうの放送してくれるとうれしいですね。あんまり需要ないかな…

東京03かあ・・・

2009-09-23 00:19:30 | テレビ
キングオブコント見ました。

お笑いっていうのは好みがかなり分かれるでしょうから、議論は紛糾しそうですが、個人的には東京03が優勝っていうのにはいまいち納得がいかないです。お前には笑いが分からんのだ!と決め付けられるのは困りますが、ぼくとしては一回目のロッチとしずるがよかった。

ロッチの一回目のネタは警察の取調室でのひとコマを演じたものですが、なんとも軽妙で、自分たちの生活を思い出させてしまうような喚起力もあって(つまり「あるあるネタ」としても力を発揮していて)おもしろかったです。一切口を割らなかった男が、刑事(だったっけ?)のカツどんの注文に徐々に反応してゆくところが滑稽でした。ああいう人っていますよね。子どもに多いのかな。ものすごい意固地になっているのに、自分の権利は守りたいから、自分が損しないようにきちんと口を挟んでくる人。その何とも言えない可愛らしさと可笑しさを巧みに表現していたと思います。

それと、カツどんの注文のややこしさに刑事が混乱してしまうところ。それに対して男は注文の仕組みをしっかりと理解していて、遂に主導権を握ってしまう。いま、サービスやら何やらでけっこう料金体系が複雑な場合があるので、そこを突いた、かなり笑えるネタでした。あと、ドレッシングを両方とも注文してしまうシーンなどは、ぼくも欲張りだからけっこうやっているので(マックでナゲットのソースを両方もらう)、個人的にツボでした。

しずるの一回目のネタもそれに劣らずおもしろかったです。名前分かりませんが、縛られていた方の口調が何とも言えずよかった。人によっては狙いすぎに感じるかもしれないですけどね。まあこれらはみんなぼくの意見なので。ストーリーの進展としてはよくあるパターンかもしれないですが(逃げてもよいのに別の目的に夢中になって逃げないところはベタですね)、「逃げちゃうよ」という台詞に思わず吹き出してしまいそうになりました。ただ、二回目のネタはちょっと…

あと、最下位だったジャルジャルはぼくとしてはけっこうよかったですよ。二回とも楽しめました。なんで評価されなかったのかが分かりません。

決勝出場者としのぎを削った芸人たちが点数をつけるというシステムには問題ないでしょうかね。やっぱり芸人同士で色々あると思いますから、私情をさしはさむ人がいてもおかしくない。先輩との関係がどうたら、とか。M-1みたいにベテランか、素人100人の判断に任せた方がよい気がします。R-1も審査員に問題があったような…

ある種の優れたコントや漫才というのは、やはりある種の短編小説に類似していると思っています。シュールでナンセンスな、一風変わった奇妙なコント・漫才を見ていると、そういう種類の短編を読んでいる気分にさせられます。そのたびにぼくは、彼らは小説を書いても上手いんじゃないかと思うわけですが、文章力さえあれば、実際かなりのものを書くのではないでしょうか。お笑いを馬鹿にする知識人は多いと思いますが、なかなかどうして、ムロージェックあたりを思わせる才能の持ち主もおりますよ。

蜷川幸雄に愛される俳優

2009-09-20 01:05:48 | テレビ
NHKの土曜スタジオパークに小栗旬が出ていました。いま大河ドラマで三成役をやっていますからね。
石田三成は、これまでは悪い人みたいに描かれることが多かったみたいですが、今回はそうではありません。かなり同情を買う、実はいい奴、という描き方がされています。その代わりに泥を被っているのが家康。あの時代って、秀吉、三成、家康といるので、誰を主役に据えるかで描き方が変化してしまうんですよね。秀吉側をよく描くなら家康は都合が悪いし、その逆も然り。また秀吉をよく描こうとすると、三成が秀吉の負の面を背負うことになるので悪くなる。というふうに。今回は家康が悪人的な感じ。

どうでもいい話でした。

さて小栗旬って、いままでぼくは大して意識してなかったし、出演ドラマもほとんど見ていない気がします。今年の大河ドラマで初めて真剣に彼の演技を見ました。人気先行だろう程度に思っていたのですが、意外や意外、うまいじゃないですか。女性ファンが多いのは、まあかっこいいからだと思いますが、芝居も上手ですよ、彼。藤原竜也と仲がよいそうで、顔もどことなく似ていますよね。同い年なんですかね。このあいだは同じ舞台に武蔵と小五郎役で出演していたし、二人はいま若手を代表する俳優だと思います。いやほんとに。

で、NHKのこの番組では蜷川幸雄もビデオ出演したのですが、まさしく叱咤激励していました。「お前は二番手三番手でいいなんて言うが、そんな低い志でどうする。お前は中心になるべき俳優なんだ。それだけの才能を持っているんだから。世界には、若くてもっとすごい役をやっている俳優がたくさんいる。彼らを見るんだ。不良高校生役なんて誰だってできるんだよ。」などなど…

ああ、蜷川幸雄にものすごい愛されているんだなと感じました。こんなに評価されてるんだなあ。とすると、やっぱりすばらしいものを持っているんでしょうね。小栗旬の演技がうまいと感じたぼくの眼も、節穴じゃないな…(と自分も褒めてみる)

一度、演技のうまい若手俳優だけを集めて、群像劇なんかを二時間ドラマでやってほしいなあ。いくらかっこいい/かわいい俳優でも、下手だったら興ざめですからね。ちょい役で若手芸人を出すとか、そういうのはやらなくていいですから。

圧制について

2009-08-03 01:15:27 | テレビ
圧制と言っても、別にフランスの絶対王政について書こうとしているのではありません。そうではなく、身近なこと。

ときどき、お客様は神様だ、みたいな発想をするお店の幹部の人がテレビで取り上げられることがありますよね。お客からクレームが出たら、それを宝物だと考えろとか、そういうの。

で、そういう幹部の人っていうのは、ときどき物凄く高圧的なことがあるのです。お客には平身低頭なのに、部下に対しては、彼らが人間だとは思っていないような態度なのです。「~しろよ」とか「~をやれよ」とか「なんで~しねえんだよ」とか、そういう物言いで、あろうことか自分よりも年上の人に対してもこういう言葉使いをするんですね。お客へのサービスがなっていないという理由で、自分の部下をこうした言葉で責め立てるわけです。はっきり言って、こういう言葉使いにはぼくは我慢なりません。相手への敬意というものを明らかに欠いています。こんな言葉使いをする人の野卑な人間性が露わで、見ていて(聞いていて)気分が悪くなります。

こういうのを嫌うって、チェーホフ的だなあ、と自分でも感じますが、本当にやめてもらいたいですね。だいたい、結果的に自分の損になると思うんです。こんなふうに責められたら部下はストレスを感じますよね。するとそのストレスは家庭に持ち込まれます。はけ口は奥さんや子どもたちであったりします。子どもたちはそのストレスを更に学校で発散し、別の子供たちに感染します。その子どもたちはまた別の子どもに、あるいは両親にそれをぶつけます。奥さんは他の奥さんに対して、あるいはお店でストレスを発散します。夫も友人やお店に対してストレスをぶつけます。どこかのお店に対してストレスを発散する場合は、それは当然クレームをつける、という形になります。巡りめぐって幹部の人たちは怒りで顔を赤らめることになるわけですよ。まあちょっといい加減な筋道ですが、でもありそうなことです。

こういう幹部の人たちが、おれは嫌われてもいいんだよ、お客様のためだからな、とか言うのを聞いていると、本当に腹が立ちます。お客のためになっていないし(部下だって、その家族だって別のお店ではお客ですしね)、第一、お客のためだからと言って人間のもちうる尊厳を蹂躙するような言動が許されるのでしょうか。彼にはそんな権利はないはずです。

誰かと話すときは、相手を気遣いたいものですね。

テレビを買いました

2009-05-25 01:10:52 | テレビ
我が家もとうとう「地デジ」になりました。
これまで家にあったテレビの具合がおかしくなり、それではもう買い換えようか、ということになったからです。

すごいです。ものすごく綺麗です、画面が。くっきりと鮮明に映ります。はっきり言って、現実を超えました。視力2.0の人が見る世界はこんななのかなあ。ぼくは小学校のときまではそのくらいありましたが、今ではもうだいぶ視力が衰えてしまったので、ぼくの普段見ている世界よりも、このテレビの中に映る世界の方が美しいです。

これは感動の体験です。初めて眼鏡をかけたとき、あるいは初めてコンタクトをつけたときに得られた感動と同等のものです。世界が美しい。

それにしても、現実を凌駕した美は、新海作品を思わせます。彼の作品で描かれる風景もやはり現実を超えてしまっていますから。テレビ中毒者を生み出すんじゃないかというほど、この美麗さは圧倒的です。もしこのテレビで新海作品を観たら…すごいんじゃないでしょうか!「コスモナウト」とか、かなりやばそうです。DVDレコーダーがないので今は観られませんが、近い将来購入したですね。

地デジにしてくれなんて誰も頼んでないのになんで強制的に買わされるんだ、と感じていましたが、これはすごいです。お金のない場合は仕方ないですが、多くの人にとっては、たぶんこっちの方がテレビ番組を楽しめると思います。特に自然を映し出す番組などは、絶大な効果を発揮するでしょうね。NHKに期待。

ただ、色々とリモコンで操作できて、便利ではありますが、うちではあまり使いそうにありません。番組を見ているときに天気予報などのデータが見たいとは思いませんから。集中したいので。でもリモコン操作で休日当番医が分かるのはありがたいですね。

ああ、これで新海作品が観たい…

平成教育学院

2009-05-18 01:13:10 | テレビ
いつも陰ながら宇治原を応援していますが、今日はとりわけ熱心に応援してしまいました。

あんなに自分のことを自慢する男って、初めて見ました。早稲田卒のナントカ君です。宇治原にこてんぱんにのされてしまえ~と思いながら見ていましたが、僅差だったので残念。もっとも、正解数では完全に彼が負けていましたが(宇治原は最後の問題まで全問正解だった)。

偉くなればなるほど、そして知識を吸収すればするほど、立派な人は謙虚になると言いますが、あんなふうに自分のことをテレビでべらべら喋り、本気になればできないことなんてないと豪語するようになるには(スタッフにそう言ったとか)、どんな育ち方をすればいいのでしょうか…。たぶんちやほやされて育ったんでしょうが。

国語が全国一位だったと言っていましたが(総合順位じゃないのか)、小林多喜二という字も書けないのはなぜ?と思ってしまう…。自慢すればするほど彼を見る目が厳しくなります。

自分がいかに何でもできるか、ということを頻りに主張していましたが、ひょっとするとこれは彼が悪いのではなく、テレビの罪かもしれませんね。あんなに自分から進んで話すのは珍しいですが、打ち合わせやカンペでそう指示されていたのかもしれないですからね。そうだとしたら、本当にテレビってやつは罪作りですよ。今日の番組で彼に対しかなり悪印象を抱いてしまいましたから。

今日の教訓は、初対面の人に向かって自分のことばかり話さない、ということですね。

男子/女子の好きなアニメ?

2009-05-16 22:35:36 | テレビ
テレビで「一万人に徹底調査!男子の好きなアニメVS女子の好きなアニメ」とかいうのがやっていたから、とりあえずレッドカーペット終了後の8時から見始めましたが、う~む、という内容ですね。

「徹底調査」と書かれていますが、誰に調査したんですかねえ。いや、こんなふうに言うのは皮肉で、誰に調査したのかは分かりきっているのです。だいたい40歳前後の、今ではもうアニメなど見ていない人たちですね。どうやらいわゆる「懐かしのアニメ」の名場面を放送しよう、という企画なんだと思います。でもそのくせ「テニプリ」なんかがランクインしていて、そこがまたう~む、と唸る理由なのですが。

男子の好きなアニメ・第一位はガンダムで、やれやれって感じです。いや、それ自体は別にいいんですけど、もうガンダム世代にばかりフォーカスを当てるのはいい加減やめてほしいです。その世代の人たち(そしてもうアニメなど見ていない人たち)にアンケートを取ったらどういう結果が出るかなんて火を見るよりも明らかですから。

かといって、今テレビで放送されているアニメをがんがん見ている人たちにアンケートしたら、一般の人は聞いたこともないようなものばかりが選出されると思うので、難しいところではあります。だから、多くの人々が共有している知識というものが、アニメの世界ではひどく限られているんですね。もう分かりきっていることですが、今日改めてそのことに気が付きました。

ただそれでも、20代の人にもっとアンケートを取っていたら、せめてエヴァやDBくらいはランクインしただろうに、と少し残念です。
それともう一つ残念だったのは、どういうわけかテレビアニメばかりがフィーチャーされていたこと。ナウシカやラピュタすら名前が出てこない。本当にどうにかならなかったのか、と思います。

こういうのを見て懐かしいな、と感じるのは、ガンダム世代かそれよりちょっと上の世代だけだと思うので、もっと広い世代をターゲットにしてもよかったはずです。
そして、相も変わらず同じ作品ばかりが取り上げられるのにもうんざり。あまり知られていない名作を紹介するとか、そういう番組作りはできないのでしょうか。ノルシュテインやウォレスとグルミットシリーズ、あるいは最近では電脳コイル(ぼくは未見ですが)や河童のクゥとか、万人受けしそうな作品はたくさんありますから。もっともノルシュテインの作品をこういうテレビ番組で紹介されたくないですね。紹介するならNHKでやってもらいたい…

番組の最後に『つみきのいえ』がダイジェストで紹介されていましたが、少々むかつきました。アカデミー賞ってこんなにも日本人に対して影響力が強いものなのか…。日本人のミーハーさというか、抜け間なさというか、あるいは「泣ける作品」とみなすやそれを貪婪に食い荒らそうとするような行為に、嫌になりました。

まあ要するにだ、エヴァがランクインしていないことに疑問と不満を感じたわけです。

ところで最近は友達なんかと居酒屋に行っていないことを思い出しました。本当に行かなくなりましたね。ゼミの飲み会にも参加していない。久々にどこかへ食べに行きたいなあ。