新宿で開催されている「イメージフォーラムフェスティバル2012」に行って、プログラムAを観てきました。「A」は日本の短編アニメーション集です。
まず、ホールが満席になったのに驚きました。いくら休日とはいえ、短編アニメーションのファンってこんなに多かったっけ?毎年こんなに多かったっけ?
それと、もう何年もこういう催しのある所に出かけていると、見覚えのある顔がちらほらいるんですよね。ああ、この人たちも来ているんだな、と奇妙な懐かしさを感じます。
さて、田名網敬一の作品がとても印象的でした。奔放なイマジネーションで描かれるイラストの突飛な色彩は物凄い。なんとなくパテルの「死後の世界」を髣髴としてしまったのはどうしてでしょう。
それからALIMOの作品も印象に残りました。「開かれた遊び、忘れる眼」というのは、誰の詩を翻訳したのかな(詩は翻訳できないとエピグラムにありましたが)、シュルレアリスム的というかダダ的というか自動記述的というか、奇怪な語結合が特徴的な詩で、でもそれとなく意味が通じるような気もする不思議な詩。それと呼応するかのように、映像も様々な物の結合から成立していて、しかしその結合が全体で何らかの自然物ないし人工物を指示することはありません。いわば手術台の上の蝙蝠傘のような結合で、ある意味では化け物じみていますが、しかしある意味では神秘的でさえある。もっとも、結局のところこれがどのような作品であったのかぼくにはよく分からないので、解説のようなものが読みたい・聞きたいところですね。
水江未来の「AND AND」は、個人的には傑作の域に達していると思ってしまった。彼の作品は、かなり初期の頃のものから見続けていますが、近年は構成力が感じられて、ぼく好みになっていっています。抽象的というのでは違う気もするし、幾何学的というのでも足りない気がする、特異な作風を持つ作家ですが、近年のものは見ているとアニメーションのダイナミズムや快楽を感じられて、ぼくは好きだなあ。
まず、ホールが満席になったのに驚きました。いくら休日とはいえ、短編アニメーションのファンってこんなに多かったっけ?毎年こんなに多かったっけ?
それと、もう何年もこういう催しのある所に出かけていると、見覚えのある顔がちらほらいるんですよね。ああ、この人たちも来ているんだな、と奇妙な懐かしさを感じます。
さて、田名網敬一の作品がとても印象的でした。奔放なイマジネーションで描かれるイラストの突飛な色彩は物凄い。なんとなくパテルの「死後の世界」を髣髴としてしまったのはどうしてでしょう。
それからALIMOの作品も印象に残りました。「開かれた遊び、忘れる眼」というのは、誰の詩を翻訳したのかな(詩は翻訳できないとエピグラムにありましたが)、シュルレアリスム的というかダダ的というか自動記述的というか、奇怪な語結合が特徴的な詩で、でもそれとなく意味が通じるような気もする不思議な詩。それと呼応するかのように、映像も様々な物の結合から成立していて、しかしその結合が全体で何らかの自然物ないし人工物を指示することはありません。いわば手術台の上の蝙蝠傘のような結合で、ある意味では化け物じみていますが、しかしある意味では神秘的でさえある。もっとも、結局のところこれがどのような作品であったのかぼくにはよく分からないので、解説のようなものが読みたい・聞きたいところですね。
水江未来の「AND AND」は、個人的には傑作の域に達していると思ってしまった。彼の作品は、かなり初期の頃のものから見続けていますが、近年は構成力が感じられて、ぼく好みになっていっています。抽象的というのでは違う気もするし、幾何学的というのでも足りない気がする、特異な作風を持つ作家ですが、近年のものは見ているとアニメーションのダイナミズムや快楽を感じられて、ぼくは好きだなあ。