ロシアの作家ハルムスについて、簡単な紹介文を書くとしたらどんなタイトルがいいだろうなとちょっと考えました(内容じゃなくてタイトルであることに注意)。「ハルムス――傷だらけの魅惑――」なんてどうだろうと思いついたのですが、しかし何となく聞き覚えのある語感。「もしかして・・・」と検索してみたら、「傷だらけの魅惑」というのは、沼野充義先生の『永遠の一駅手前』に収録されている論文のタイトルでした。もちろんハルムスを紹介しています。断っておきますが、記憶の片隅にあったのを思い出したというわけではないのです。本当に同じタイトルを思いついたのです。たぶん、二人は(僭越ですが)同じ思考回路を辿ってこのタイトルに行きついたと思われます。
いやしかし、このタイトルはそんなに特別なものではないのです。言ってみればハルムスを巡る一種の言葉遊びのようなものなのです。ハルムスって、harms とも charms とも表記できて、それぞれ「傷」と「魅惑」ですね。ここから、「傷だらけの魅惑」ってタイトルが出来上がるのです。もちろん、逮捕されて監獄病院で亡くなったという悲話、長らくその作品が葬られていたという残酷な歴史も踏まえて「傷」と言っていると思うのですけれども。
でもこういう話はその論文の中で既に紹介されているのかな?いま手元に本がないので確かめようがないのですが、たぶん触れられているのだろうな・・・
いやしかし、このタイトルはそんなに特別なものではないのです。言ってみればハルムスを巡る一種の言葉遊びのようなものなのです。ハルムスって、harms とも charms とも表記できて、それぞれ「傷」と「魅惑」ですね。ここから、「傷だらけの魅惑」ってタイトルが出来上がるのです。もちろん、逮捕されて監獄病院で亡くなったという悲話、長らくその作品が葬られていたという残酷な歴史も踏まえて「傷」と言っていると思うのですけれども。
でもこういう話はその論文の中で既に紹介されているのかな?いま手元に本がないので確かめようがないのですが、たぶん触れられているのだろうな・・・