(物語) 民話と伝説と宝生山甘南備寺−2 (江の川の水運−1)
1-2.江の川の水運 江の川の水運については、僅かな文献しか残されていないが、相当古くから江の川は交通手段として活用されていた様である。 邑智郡誌(昭和47年9月1日再発行、昭...
(物語)民話と伝説と宝生山甘南備寺−3 (江の川の水運−2)
1.2.5.明治初期の舟運 国土交通省が公表している「明治初期の舟運」を見ると、江の川は陰陽の大動脈として物資が行き通っていたことが分かる。 以下に上記のレポートから要点を抜き...
(物語)民話と伝説と宝生山甘南備寺−4 (江の川の伝説)
1.3. 江の川の伝説 1.3.1. 猿猴伝説 江の川流域には数多くの伝説があるなか、「猿猴(えんこう)」伝説が江の川流域の各地にある。 この猿猴は河童の一種であって、猿猴の...
(物語)民話と伝説と宝生山甘南備寺−5 (江の川最後の渡し守−1)
1.4. 江の川最後の渡し守 古来江の川全流域には沢山の渡船場があり、人、荷車、牛馬等を舟で渡した。 江の川に橋が架けられる様になったのは、大正に入ってからである。 戦後、橋...
(物語)民話と伝説と宝生山甘南備寺−6 (江の川最後の渡し守−2)
親子が離れて住み、様々な形で情報が手に入る現代に於いて、新しい民話というものは今後生まれそうもない。 そういう状況の中、これからする話は独りよがりかもしれないが、現代の民話として...
(物語)民話と伝説と宝生山甘南備寺−7 (石見の国府−1)
2. 石見の国府 大宝元年(701年)に制定された大宝律令で、国・郡・里の国郡里制が定められ、地方分権的な律令制が布かれた。 中央政府から派遣される国司には多大な権限を与える一...
(物語)民話と伝説と宝生山甘南備寺−8 (石見の国府−2)
2.1.3. 那賀郡下府 前出の二宮村史には恵良から下府に移転したときの逸話が載っている。 麻田陽春という人が石見守であった時(聖武天皇天平十一年から十六・七年頃迄の間)、国分...
(物語)民話と伝説と宝生山甘南備寺−9 (神奈備山)
3. 甘南備寺山 3.1. 神奈備山 江津市桜江町坂本にある、甘南備寺山(標高522m)はその昔、「神奈備山(かんなびやま)」と呼ばれていた。 ...
(物語)民話と伝説と宝生山甘南備寺−10 (渡の山)
3.2. 渡の山 「神奈美山」は、「渡の山」とも呼ばれていたという。 この「渡の山」を題材にして和歌が詠まれている。 例えば、万葉集の柿本人麻呂、夫木集の公朝権僧正、名寄集の...
(物語)民話と伝説と宝生山甘南備寺−11 (甘南備寺山麓の坂本集落)
3.3. 甘南備寺山 さて、神奈備山、現在の甘南備寺山についてもうすこし詮索していく。 甘南備寺山の山腹には無数の無縁仏が存在する。 かつて付近の人々はこの山に先祖を埋葬し墓...