ゴーヤが山積みされて売られている。ゴーヤは夏野菜。
沖縄では夏になくてはならない最重要野菜である。
普段食堂ではソバやカレーライスを注文する人も多いが夏の食堂では、
労働してたっぷりと汗をかいた人たちがやってくる。
食堂に入ってくるなり「ゴーラ」と一言いってコップの水をゴクゴクと飲む。
メニューに書かれてある通り「ゴーヤチャンプルー」という人はほとんどいない。
一言、「ゴーラ」といって座る。
はじめてゴーヤを食べたのは徳之島の居酒屋だった。
スライスしたゴーヤに鰹節がかかっていて付き出しで出てきた。
口にしたときあまりの苦さに驚いた。
そのお店では「苦瓜」と書かれていた。
今から30年以上前の話し。当時ゴーヤは苦かった…
ゴーヤといっても普段目にする緑色のゴツゴツしたゴーヤ以外にも
真っ白なゴーヤや長かったり、太かったりと色々な種類がある。
長いゴーヤは長レイシ、太いのは太レイシ、白い白レイシ。
他にもベトナムゴーヤやタイゴーヤ、オーストラリアゴーヤ
というのもある。昔のものと比べて苦味が少なく食べやすくなっている。
現在、一般に出回っているのが「あばしゴーヤ」とい品種。
太くて丸く、まるでフグのハリセンボンのよう見えることから
アバサーゴーヤ、「あばしゴーヤ」とい名前がついたそうだ。