うんたま森のキジムナー

農業

子供の頃は、どこにでも田んぼがあった。
私は関西でも繁華街に囲まれた街で産まれ、
繁華街の中で育った。それでも少し、
自転車を走らせれば田んぼがあった。
十数年前に、車で産まれた街の近くを
通り過ぎたが、ビルが立ち並び田畑どころか、
土や草さえ見ることはできなかった。

本土(日本)は歴代内閣の「減反政策」
などによって、農地そのものを減らして
きたという現実がよくわかった。
残った農地も農薬などに汚染され、農業は
衰退の一途をたどっている。
「米を作っても安くて引き合わない」と
いうのも大きな理由だろう。

宮古島は街を少し離れれば、さとうきび畑が
ひろがっている。その「さとうきび」も毎年、
値段が下がって、労働力とは引き合わず
「年寄りの小遣い」とまで言われている。
オジィ、オバァが少なくなっていくと、
「さとうきび畑」も少なくなっていくだろう。
農業をしている友達に「日本人の主食は米や!
主食をまったく作っていないことが
おかしいと思わんか?」とよく意見する。
サトウキビをやめて、カボチャ、トウガンを作る
農家が増えてきた。
売れるものを作るために農薬も年々多くなる。

農薬で土を荒してしまえば、地下水が汚染され、
米を作ることが出来なくなる。
「主食が米であるかぎり、いつか米を作る日が
くるはずや」と言う私の意見に
農業をしている友人は酔っ払ってうなずくだけ。


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