うんたま森のキジムナー

自慢話

ギャンブルをする人は、勝ったときの話しばかりする。
負けたときの事はあまり話さないものだ。ギャンブルは勝つとき
よりも負けるときの方が多いはずなのに。
漁師というのも、大漁したときは大きく話しをする。

大漁したときは誰かに話したい・・・
けれど、聞く側にとってはおもしろくもないし
大漁話をしている人を情けなく思うときもある。
自慢話のようなものを聞いても面白いわけなどない。
でも、でも、誰かに話したい。

先日、久しぶりに大漁した。
セリに魚を並べるので、「大漁さねぇ~」なんて言われて
「たまには、こんな日もあるよ」とそっけなく答える。
本当はしばらく不漁続きだったので、うれしくて仕方がない
「ヤッタァ~!」と飛び跳ねたい気分だ。

1本釣りの漁師をしている若い子がいる。昔、世話になった人の
息子で幼稚園の頃からよく知っている。
たまたま港でばったり会ったので、偉そうに、
「大漁したぞ」と言いたくて、でもいきなり会って
「自慢話」からではみっともない。
先輩漁師としてのプライドもある。
「どうや、最近は釣れているか?」と言う会話から
話しかけると、「一昨日、たくさん釣れたよ」とかえってきた。
言葉のキャッチボールにしてはなかなかいい感じ。

そういえば、こいつが大きなマグロを何本か釣ってきたという
話しを誰かから聞いたのを思い出した。
大きなマグロを1日で6本もあげてきたらしい。
1日で20万円以上水揚げをあげたということになる。
私の倍以上の水揚げだ。
「不漁のときもあるんだから、まぁ、頑張れ!」と一言だけ言って
その場を逃げてきてしまった。


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