うんたま森のキジムナー

サンシン

庭からサンシンの音色が聞こえてくる。
うまいもんだ。
観光に来てサンシンを覚える人が多いそうだ。
安いものだと1万円もしないが、
「値は音色」という言葉がある。
サンシンの先生たちは、
「サンシンを買うときは、出来る限り上等なものを
買いなさい。」と言う。

本土では床の間に刀を飾るが、沖縄ではサンシンを
飾るといわれるように、昔からサンシンを大切に
扱ってきた。

明治時代、ある旧家で、事情があって、代々
伝わるサンシンの名器を手放すことになった。
商談が成立し、客がサンシンを持ち帰ると
いうだんになったとき、主人は客にたずねた。
「ところで、そのサンシンをどういう風に
持ち帰るつもりか?」
「今日は大事なサンシンも一緒ですから、
奮発して、人力車を呼んで帰ります。」
「では、万が一、人力車が転倒し投げ出された
としたら、サンシンはどうしますか?」
「その時は、自分の身をまもらなくては
ならないので、サンシンは放り出すかも」
「なんということを!あなたがこのサンシンより
自分の命のほうが大事と考えているのなら、
このサンシンは譲れません。
せっかくですが、この話はなかったことに」と
断ったという話が伝わっている。

本土の考え方では、最初は安いもので練習して、
ある程度サンシンが弾けるように
なってから上等なものを買う。
という話をサンシンの先生にしたら
「サンシンは捨てることが出来ない品物だから、
上等なものをかいなさい。ひかないときは飾りなさい」
と強く言われた。
これが沖縄の考え方。


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コメント一覧

きじむなー
サンシンの音色はいいですね。
昨日も誰かがサンシンを奏でていました。
ダイバー
月に数回の三線教室に通い、タマの休日に覚えたての曲など弾いてみた。「結構弾けるようになったじゃない」などと、妻の明るい声😊 妻の冷やかす声と笑顔が弾けた天気の良い日曜日の午後☺ あの日以来、私たちの三線はケースから出てこれなくなってしまった😢
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