平良港にも船団を組んで入港して来ることがある
見たことがある船だ。
捜索している映像を見ると、大型船の舳先が
海の中に突っ込んでいる。
船は前から来る波には強い。
沖で時化に巻き込まれたときは、シーーアンカーを
ほり込んで舳先を風に向けて時化が通り過ぎるのを
待つことがある。
船を操船しているとき楽なのは軽い追い波と
追い風であるけれど、あくまで軽い追い波で、
怖いのは、押し寄せてくるような力強い大きな追い波。
特に積載オーバー(大漁)しているとき、
真っ暗な海の上で追い波の中を走らせているときに、
舵がきかなくなったときの怖さと言ったら言い表せない。
船を軽くするために積んでいる空気ボンベを
海に捨てたこともある。
金銭的な事を考えれば、空気ボンベや道具を海に捨てるより、
捕った魚を海に捨てた方が安いはずだが、
漁師はけっして捕った魚を捨てない。
追い波に流されてサーフィンのような状態になり
舵がきかなくなる状態をブローチング現象と言う。
なんとか現象とかいうものは、滅多に起こる事では
ない事が多いが、このブローチング現象と言う事態は、
よく起こる出来事だ。
もちろんある程度予測できるし、お客さんを乗せているときには
そのようなことはない。
今年も南海岸に船を回すときに何度か
ブローチング現象におこたった。
予測できる事態を避けて、
安全運航をすることが大切と言うことだな。
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