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急がなくちゃ

2015年12月27日 10時52分44秒 | 取材の周辺

 日々がどんどん飛んでゆく。家事を積み残し、やりたいこと、やらねばならないことを置き去りにして、あっという間に今日を昨日にしてしまう。

  11月24日から29日まで、山梨県、泰阜村、南木曽村、佐久市とインタビューに行ってきました。以前インタビューした方々の訃報を耳にすることになる。「急がなくちゃ、急がなくちゃ!」と、私を急き立てる私の声が耳の後ろの方から聞こえる。能力もなくミスが重なり、なかなか録画が整理できない。気をとり直して庭に出ると、12月だというのにバラがたくさん咲いている。花束ができるくらいだ。今、バラに元気づけられて、次のインタビューの事を考えています。

  さて、今回の取材では、「周辺の証言」に掲載した早期帰国者 可児力一郎さんと高橋章さんの話を紹介します。可児さんは『風雪に耐えて咲く寒梅のように 二つの祖国の狭間に生きて』を信濃毎日新聞社より 2003年12月3日出版しました。現在は近隣の学校に呼ばれて戦争体験などを話すことが生きがいになっているとのことでした。また、高橋 章さんは、『元満州中川村開拓団ー私の配線回顧録ー』(協有社刊)を2015年6月出版。今の安倍内閣への危機意識から、戦争体験を若い人たちに伝えたいと出版したそうです。二人は、早期帰国者の常ですが細かなことまでよく覚えていらっしゃいます。

 今回のインタビューから、読書開拓団の可児さんと中川開拓団の高橋さんは逃避行なども一緒で帰国の船も一緒だったことがわかりました。お互いの連絡先を添えて、可児さんには高橋さんの本を、高橋さんには可児さんの本を贈りました。その後、お二人は電話で話し合い、「いつか会おう」という事になったとの報告を受けました。

  多くの方々に支えられて、今年もインタビューができたこと、感謝申し上げます。